0257. 実践報告会開催。思った以上に心配はない?
定期的に長く投稿しようと思いますので、ブックマークと☆、「いいね」で評価をしてくれたり、ゆるめの感想とご意見もらえると、嬉しいです!!
ーーーー奥之院の広間
お昼ご飯を食べ、のんびりとお茶を飲みながら、みんなが集まるのを待つ。武器と防具は、戻ってきてすぐに脱いで、氏兼達に渡してある。どうやら、どれくらい傷ついたかなどを確認して、安全に鍛錬出来たかを知りたいようだ。
正直、『そこまで心配しないでよ』と思わなくはなかったが、初回だし、初めて天堂に入ったときも同じように心配されていたのを思い出して、まぁ、しょうがないかと納得した。
確認が終われば、この広間に戻ってくるだろうから、それまではのんびりとしておこう。と言っても、何かやることはないんだけどね。スマホはないし、本もこのタイミングでアイテムボックスから出すのは難しいし。
それはそうと、そろそろ棒茶だけでなく紅茶とか、他のお茶も飲みたいな。ウーロン茶とか。確か同じお茶の葉っぱで、作り方の手順や発酵の仕方とか何かそんなのの違いしかなかったような気がするのよね。お茶と紅茶とウーロン茶の違いって。今度、図書室行ったら、調べてみるかな。
そんなことを考えていたら、廊下からどんどんという歩く音が聞こえてきた。氏兼達が戻ってきたようだ。
「琴音様、お待たせ致しました。武具の確認を職人としており、思ったより時間がかかってしまいました」
「大丈夫だよ。今日はもともと戻ってきたら、実践形式の鍛錬の状況などを共有する以外は予定を組んでなかったからね。時間は夕餉までちゃんと確保してあるから。っで、どうだったの。防具などの確認は。それを聞いてから、御使い様との実践形式の鍛錬の内容を共有するわね」
「はっ、承知しました。琴音様の防具と武器についてですが、ほとんど傷らしい傷は、ございませんでした。薙刀には多少の血糊らしきものがありましたが、それは相手を傷つけた際に付いたものではないかと思いまする。鍛錬の内容をお聞きしていないので、わかりませぬが、本日の鍛錬に問題は無いかと思いまする」
「そう、それはよかったわ。氏兼の報告を聞いて、これでみんなも安心して私の今日の鍛錬の話を聞けるわね。それじゃ、どんなことをしたのか、説明するわね。理解できないところがあったら、あとで質問してね。
今日の鍛錬は、ネズミっぽいものとの戦闘訓練だったわ。たぶん、御使い様か神々が妖、物の怪を用意してくれたんだと思う。
大きさは、そんなに大きくなくて、一尺ぐらいだったわ、たぶん。それも一匹づつ出てきて、倒したら、少し間があいて、次が出てくるって感じで、それをだいたい四半刻ぐらいだけやって、今日の鍛錬は終わったの。ぶつかられることや前足の爪で引っかかれたり、口で噛まれたりすることも無かったから、それで防具は傷がついてないんだよ。それと刃に付いてた血糊は、その妖のものよ。まぁ、今日の鍛錬は以上だったんだけど、なにか気になることとかあるかな」
「そのような妖と戦闘したのですか。琴音様はまだまだ小さいお子なのに、すでにそのような事ができるとは………。この氏兼、感服致しました」
まさか氏兼から褒められるなんて思わなかったわ。
「氏兼、ありがとうね。まさか褒めてもらえるなんて思わなかったから、驚いているわ。でも、ここまでできているなら、少しは安心して待っていられるでしょ」
「そうでございますな。本日と同じような鍛錬であれば、少しは安心してお待ちできるかと思いまする。ただ、これからも琴音様の鍛錬の強度は上がっていくことになろうかと思いまするので、いつまで経っても完全に安心することは無いかと」
はぁ~、そんなに過保護に思わなくても。まぁ、嬉しいけどね。そこまで心配してくれるのは。
「まぁ、そうだよね、でもまだ始めたばかりだからね、実践形式の鍛錬は。これからもっと鍛錬して、氏兼達がもっと安心して待っていられるように頑張るわ」
さぁ~、明日以降も頑張って鍛錬しましょうかね。
「琴音様、頑張られることは素晴らしいことではございまするが、あまり無理をせずでお願い致しまする。先ほどもお伝えしましたが、琴音様はまだ小さいお子様でございまする。まだまだ先は長うございますれば、ゆっくりと歩みを進めていただきたく、よろしくお願い申し上げまする」
「はいはい、わかっているわよ、みんなの気持ちは。それにいくら加護をもらっているからと言って、私も怪我をしたくないし、死にたくもないから、無茶はしないわよ。多少の無理はするかもしれないけど、無茶はしないわ。これは約束するわ。まぁ明日からも天堂の中で実践形式の鍛錬はしてくるから、ちゃんと私の様子を見て、無理そうな感じだったら、止めてね。それじゃ、明日からも頑張るから、よろしくね」
とりあえず、これで明日からもダンジョンでレベルアップに向けて探索できるわね。