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0024. 思い出ニ 上 両親の告白!すでに知ってますよ

定期的に長く投稿しようと思いますので、ブックマークと☆、「いいね」で評価をしてくれたり、ゆるめの感想とご意見もらえると、嬉しいです!!

 私が二歳《数え三歳》の誕生日を迎えた日、一歳《数え二歳》の時と同じように昼間は家族などで誕生日をお祝いして、疲れてお昼寝タイムに入り、お昼寝から起きた時のことだった。

 私のお世話をしてくれている【たき】が声をかけてきたのだ。たきは、私が産まれてくる前までは母上に付いている侍女達の取りまとめをしていたのであるが、私が産まれてからは、私のお世話係として私に付いてくれている。

「お琴様、お目覚めになられましたか。先ほど、殿の使いの者が来て、御殿様と御方様がお呼びとのことでございまする。起きたばかりではありますが、早速、殿のお部屋へ向かいましょう」

 起きたばっかで行くって、急すぎる気がするが、たきがそこまで急がせるって事は、何か重要なことでも父上と母上が話したいのかな。私は呼び出されるような事はまだしていない認識なので、そうなんだろう。


「たきぃ、わぁかりましたでちゅぅ。ちちうえぇとははうえぇにあうなら、かみなどぉをととのえてぇからぁ、ちちうえぇとははうえぇのへやへ、むかいましょぉ、おまたせしてもぉ、しつれいですがぁ、みなりをととのえてないとぉ、ははうえぇにおこられるからぁ」

 そう言いながら、私は年老いた老婆のようなゆったりとした動きで起き上がり、少し目を擦りながら、たきに髪を梳かしてもらった。


「お琴様、整いましたので、御殿様と御方様のお部屋に参りましょう。あとお言葉はもう少しはっきりと喋られたほうがよろしかと。それでは御方様のお小言があるかもしれません」

 たきに喋り方を少し注意されながら、移動を促され、両親のいる部屋へと歩き出した。ゆったりとした足取りで、父上と母上のいる部屋の前に着くと、たきが到着の声を室内にかけた。

「御殿様、御方様、お琴様をお連れ致しました。部屋に入らせていただきますが、よろしいでしょうか」


「琴、待っておったぞ。入れ」

 入室許可の声を聞き、襖が開けられたので、そのまま中に入って、挨拶をする。


「ちちうえぇ、ははうえぇ、およびとのことでぇ、まいりましたぁ」

 たきに注意をされれていたが、若干、間延びしたような口調になってしまった。まぁ、二歳児だ、許してくれるだろう。


「琴、寝起きなのはわかりますが、殿に呼ばれてきているのです。もう少しはっきりとした口調でしゃべりなさい。今後は、注意するのですよ」


「まぁ、真里、よいではないか。琴は女の子で、まだ(数えで)三歳になったばかりじゃ。そこまで、厳しくせんでも、そのうち、覚えていくであろうぞ」


「もう、お前様ったら、琴には甘いのですから」

 うへぇ、たきの予想通り、母上には怒られたが、父上がフォローしてくれたので、そこまででは無く終われそうだな。相変わらず、母上はマナーに厳しい。でも、嬉しいね、ちゃんと見られてるって気になるし、愛されてるなぁと感じる。父上も相変わらず、無条件で許してくれる。


「父上ぇ、今日は何かぁ、お話があったのでは無いのですかぁ。話の内容とは何でしょうかぁ」

 注意されたばかりなので、若干、口調に気を使いながら、父上に話を促した。


「そうであった。琴、そなたも本日をもって、三歳になったのでな。真里と儂から、きちんと事情を話そうと思うてな。もちろん、そこにおるたきも、知っておることじゃ。難しい話になると思うが、きちんと聞いてほしい」


「琴、この話は琴が産まれる前日の夜から始まった話なのよ。殿が言うように、今の琴には難しい話かもしれないけど、聞いてね。分からなかったら、また、話をしてあげるから」


「わかりましたぁ。どこまでわかるか、わかりませんがぁ、ちちうえとははうえのはなしをききますぅ。どのようなはなしなのか、たのしみですぅ」

 おぉ、ついに両親本人達から、神々の【やらかし】の話を聞けるなんて、ウラ話を聞くようで楽しみだわ。どんな感じで現れてあの人達《神々》は私のことを伝えたのかしら。

 まさか、私の時のように、直接顕現して話をしたのかな。もしくは、声だけ聞かせたのかな。いやぁ~、どのパターンで登場したのか、楽しみだね。もう嬉しくて、顔が綻んじゃうよ。母上に注意されないように気をつけなければ。

 頭の中でいろいろとやらかし場面を想像していると、母上が佇まいを整え、若干、緊張した面持ちで、優しく語り始めてくれた。私が理解しやすいように。

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