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0231. 閑話・【八百幻】調合のために生産ギルドの会員に

 若菜さんと話をして、狐火ちゃん用の首輪と私のブレスレットを作ることにしてから、結構時間が経ってしまったが、やっと必要な材料が揃ったのだ。

 なので、今日は魔導具製作の事前準備として中間素材の調合等をしちゃおうと思ってる。

 作業は冒険者ギルドでは出来ないので、生産ギルドに行くことにする。まぁ、冒険者ギルドから歩いて数分のところにあるので、迷うことは無いんだけどね。

 でも、ちょっと緊張している。初めての場所だからね。それと調合と合わせて、ギルド登録もしようと思っている。結構、みんないろんなギルドに所属しながら、それぞれのギルドで依頼などをこなしてランクを上げているらしい。私も冒険者ギルドの他に生産ギルドに所属しようと思っている。

 他にも魔術師ギルドや商人ギルド、鍛冶師ギルド等もあるようだけど、そっちのスキルを取ってないから、所属する気は無いんだよね。

 ちなみに生産ギルドだけ職業名(冒険者や商人等の)ギルドになっていないのは、複数のギルドが合併して出来たかららしい。

 元は、錬金術師ギルド、薬師ギルド、大工ギルド、織物職人ギルド等7つぐらいのギルドに分かれていたんだって。まぁ、弱小ギルドは、弱者連合するか、大手に吸収されるかのどちらかしか無いからなぁ~。世知辛い世の中だけど。

 まぁ、生産ギルドの成り立ちは、横においておくとして、早く行って、中間素材を調合しないと。


 生産ギルドに着くと、早速中に入って、受付の人に声を掛ける。

「すみません。調合作業場の貸し出し手続きとギルド登録をしたいのですが、ここでよかったですか」 


「あらっ、いらっしゃい。生産ギルドにようこそ。ギルド登録も調合作業場の貸し出しの手続きもここで大丈夫よ。それじゃぁ、先にギルド登録をしましょうかね。会員になれば、作業場の貸し出しの割り引きがあるから」


「そうなんですね。それじゃぁ、登録をお願いします」

 

「ところで他のギルドの登録はしているのかしら。登録があるなら、そのギルドカードにうち(生産ギルド)の登録を追記出来るんだけど」


 なんとそんな便利機能が付いてるなんて、カードが沢山になったら、めんどくさいなって思ってたんだけど、よかったわ。

「そうなんですか。冒険者ギルドの登録はしてあるので、そのカードで大丈夫ですかね」


「大丈夫ですよ。それじゃぁ、冒険者ギルドのカードを出してもらえるかしら。そのカードに追記しちゃうわね。少し時間がかかるから、ちょっと待っててくださいね」

 

 受付の方に言われて、冒険者ギルドのカードを出して、渡す。冒険者ギルドの登録のように何か書いたりするのかと思ったけど、あっさりと登録できて、少し拍子抜けしちゃうわ。

 まぁ、楽な方が良いので、文句はないにもないけど。

 受付の方は、カードを受け取ると、何か机の横に置いてある機械で何か作業をしている。

待っている間、手持ち無沙汰なので、掲示板に貼られているクエストでも、チェックしてみるかな。


「琴音さ〜ん、出来ましたよ~。琴音さ〜ん」

クエストの掲示板を見ていること、5分くらい。登録作業が終わったようだ。声をかけられたので、受付に戻る。


「は~い、今、戻ります」


受付に戻って、声をかける。

「すみません。お待たせしました。今、戻りました。それにしても、私、名乗ってないのに、よくわかりましたね、名前」


「何言ってるんですか。冒険者カードを渡してもらったんですから、名前くらいわかりますよ。琴音さん」


「あっ、そうでした。それで登録はもう完了でしょうか」


「はい、カードへの登録作業は終わりました。最後にこちらのギルドでも、認証用の血液登録をして全て終わりですね」


 あれっ、血液登録なんて、冒険者ギルドではやってないけどなぁ。クエスト何度もしてるけど、若菜さんに何も言われてないし、もしかして、クラッガさんのことがあって、登録忘れちゃったのかな。でも、クエスト報酬のお金ももらえてるし、必要なのかな。無くても大丈夫なら、したくないなぁ。


「えっと、そのぉ、血液登録なんですが、しないといけないんですかね。冒険者ギルドでも、登録した事なくて」


「えっ、そうなんですか。一応、規則上は本人確認のため、登録する必要があるんですが、ギルド長権限で無くても大丈夫ではありますが。もしかして、冒険者ギルドのギルド長とお知り合いですか」


「えっと、冒険者ギルドのギルド長って、ギルマスのヨルムさんですかね。ヨルムさんなら、お会いしたことありますよ」


「そうなんですね。そうすると、ギルド長権限で、登録無しで処理されているんだと思います。でも、こちらは生産ギルドで、冒険者ギルドで無いので、登録をお願い出来ますか」


「そうなんですね。ギルド事に登録しないとダメなんですね。わかりました」

 しょうがない。冒険者ギルドでは、特別扱いでも、生産ギルドでは一般なんだろうから。サクッと登録してしまいましょう。


「それで、どうすればいいですかね。登録は」


「それじゃぁ、こちらの機械の上に左手を乗せてもらえますか。指先がチクッとするので、そのまま数秒置いたままにしてもらえれば、登録完了です」

 なんで左手かわからないけど、たぶん、右利きの人が多いから、利き手じゃない方を選んでいるんだろうな。


「それじゃぁ、置きますね。これでいいですかね」

 出してもらった機械の上に左手を置いてみる。少し置いて待っていると、中指がチクッとした。そのまま数秒待っていると、機械が光った。これで登録完了かな。


「はい、無事に登録完了ですね。ご協力ありがとうございました。それでは、調合作業場の貸し出し手続きをしましょうか」


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