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0225. 閑話・【八百幻】普通には始まらないのは、何かの補正か

定期的に長く投稿しようと思いますので、ブックマークと☆、「いいね」で評価をしてくれたり、ゆるめの感想とご意見もらえると、嬉しいです!!

ーーーー

 1時間ぐらいすると、図書室のドアが開いた。若菜さんが来たようだ。

「おまたせ~、やっと仕事終わったわよ。それじゃぁ、生産ギルドに行って、魔導具製作をやっちゃいましょうか」


「若菜さん、お疲れ様でした。はい、さっそくお願いします。ちゃちゃっと魔導具を作って、早く狐火ちゃん仕様にしたいです」

 若菜さんとそんな話をしながら、図書室を出て、生産ギルドに向かう。アンネさんに会えば、この間のことを二人からツッコまれそうだけど、そこはスルーして行くしかない。



ーー

 想定通り、アンネさん、若菜さんからこの間のことをいろいろと聞かれたが、ふわっとかわして、どうにか部屋まできた。


「さて、ここまでいろいろとあったけど、やっと魔導具化ができるわね。長かったわね、お疲れ様、琴音さん。それじゃぁ、やりましょうかね」


「そう思うんだったら、入口受付で私の話を聞かないでよ。それだけで時間短縮できたでしょうに」

 

「まぁ、それはそれよ。聞かなきゃいけないこともあるしね」


「うぅ~」


「いじけない。いじけない。それで、作った材料を見せてもらえるかな。ちゃんと使える品質かを見て、失敗しないようにしないと、首輪とブレスレットは1個しか無いからね。失敗できないよ」


「あっ、そうですね。そう思うと、緊張してきたぁ」

 そう言いながら、作った材料や討伐してきた素材などを机の上に乗せていく。


「ねえねえ、これって本当にミミックラビットの毛皮?」


「えっ、ミミックラビットの毛皮じゃないんですか。クエストで納品したのと色は違うけど、同じグループにいたやつですよ。珍しいなと思って、こっちを素材にしようと思ったんですが」


「この色、もしかして白変種アルビノじゃない。あまり見かけないレアモノね」


「え?本当?このレアモノの特殊な素材を使ったりすると、通常の時よりも強化出来るようになりますかね」


「いや、それはないよ。白変種って言っても、特殊個体や強化個体ではないから、琴音さんが思った通り、単なる色違いぐらいかな。でも、色が白いから、他の色に染めたりしやすいし、そのまま使っても他の人との違いがでて、オリジナリティがあるわよ」


「えぇ~、その程度なんだ。まぁ、変に特殊な魔導具にならず、目立たなくて、もめ事にもならないだろうからいいけど、ちょっと残念。それじゃぁ、他の素材も確認お願いします」


「いいわよ。ちょっと見るわね」



ーー5分後

「はぁ~、琴音さん、なんでまともじゃないモノがそれなりにあるんですかねぇ~。『さすが琴音さん』、なんて言いませんよ」


「へっ、えぇ~、私なにかしました。若菜さんに出してもらったクエストをこなして、アンネさんに相談しながら調合もしただけで、なにか特別な素材を使ったり、異常な魔獣・魔物を倒したりはしてないんですが」


「本人的にはそうなんでしょうね。まず、こっちの調合した水溶液類、半分近く品質が高いですよね。時々、出回る事がある程度のレベルなので、そこまでレアではないですが、琴音さんのスキルレベルだと、まずは見かけない、作れないレベルですよ。それにさっきのミミックラビットはいいにしても、こっちのスライムコア、こっちも一部のコアが色が違うじゃないですか。こんな色見たことないですよ。どういう事ですか」


「えっっと、わかりません。水溶液は、アンネさんにフォローしてもらって、作ったので、詳しくはアンネさんに聞いてください。それとそっちのスライムコアは、狐火ちゃんが狩って遊んでたモノです。私が回収しに行ったときにはすでにその色だったので、何もわかりませんし、私のせいではないです」

 

「そうなんでしょうけど、なんか琴音さんに言わないと気がすまない気がして」


「りっ、理不尽だぁ。いくら教わる立場だからって、ストレートにそんな風に言われるなんて」


「まぁ、そこは置いておくとして、しょうがないから、さっそくやっちゃいましょうか」

 

 そう言われ、泣く泣く作業を始めることにした。

若菜さんの説明は、手順書みたいなものはなかったが、わかりやすく時々、ついでに別作業をしたり、この次はこんなモノを作りたいなぁ~、なんて話をしたり、若菜さんの愚痴を聞かされたりしながら、順調に下準備が終わっていった。

 あと今持っている素材でなにか出来るものがあるかって聞くために、素材を出したら、またジトッとした目で見られて、ため息をつかれてししまった。解せぬ。こんな初心者に対してのその態度。

 ちょっと変わってるなとか、変だな、可愛いや格好いいなって思うものを拾ってきたり、落ちている素材を持ってきたりしているだけなのに。

 そのせいで様々な種類や色や柄の毛皮や羽毛、植物や石などがあるのだが。

 この先どこかで、ぬいぐるみやクッション、マフラーだけではなく、帽子やマントや手袋などの服飾品や、ネックレスやピアスやブレスレットなどのアクセサリーなどでオリジナルのグッズを作りたいのだ。

 それらのグッズは、素材の毛皮や羽毛の特徴を生かして、色や形や模様が変化したり、光ったり、音を出したりするものにしていこうと思っている。狐火ちゃん達と一緒に身につけられるように。

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