0207. 閑話・【鞍馬天狗】 下 二つ目の台本の読み合わせ
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鞍馬天狗:「そうだ。しかし、武士は戦闘だけではなく、宴会も好んでおる。宴会では、豪華な料理や珍味や甘味などが振る舞われる。例えば、膳料理だな。これらは味も見た目も良いし、酒の肴にもなる。また、宴会では歌や踊りも楽しんでおる。これらは感情や思想や美意識を表現することができるゆえ、主従の中で理解を深めるために行うことが多いのだ」
姫御子:「なるほど、武士の宴会は戦闘の緊張をほぐすためのものなのですね」
鞍馬天狗様:「その通りだ。さて、次に衣服についてだな。まずは戦場で着るものだが、動きやすく防御力の高い甲冑だと汗を大量にかくので、汗が乾きやすい衣服を中に着ることが多い。甲冑や兜、籠手や草履などを身につけているからな。特に胴体部分の甲冑は金属や革で作られた防具であり、兜も金属で作られていることが多いから、汗が抜けないのだ。
そうそう、頭部を守る兜は角などの装飾がついていることが多いぞ。自分は誰かすぐにわかるようにな。
あと、籠手と草履は金属を使う部分は少ないので、そこまでではないぞ」
姫御子:「なるほど、武士の衣服は戦闘を長く行うことを想定しているのですね。だから、汗が邪魔にならないようにしていると」
鞍馬天狗:「そうだ。しかし、武士は戦闘だけではなく、普段着る着物も戦闘を意識しておるぞ。着物とは、絹や木綿や麻などで作られた服のことだ知っておろう。
着物は色や柄や形によって様々な種類がある。例えば、白や黒や紺などの地味な色の着物は、礼服や喪服として着ることが多い。逆に、鮮やかな色の着物は、祭りや宴会などの華やかな場に着ることが多い。
また、桜や菊や鶴などの花や鳥の柄の着物は、縁起が良いとされるのだ」
姫御子:「なるほど、武士の着物は色々な意味を持っているのですね」
鞍馬天狗:「そうだな。来ている柄や色をよく見ておくことが肝要じゃ。最後は武士の住まいについてだ。武士は城やその周辺に建てた屋敷に住むことが多いぞ。
そなたも城に住んでおろう。この戦国時代ではまだまだ石垣のある城は少ないが、堀や塀で囲まれた要塞であることには変わりがない。
敵の攻撃から守るために、櫓や門などで反撃できるようにしているのだ。城の本丸は最も高いところや中心にあり、城主の居住空間や見張り台として使われるぞ。櫓は城の四隅を中心に建てられることが多い小さな塔のことで、弓で敵を攻撃するために使われる。
門は城の入り口にある建物で普段は出入り口として使い、戦になれば、閉じて敵の侵入を防ぐために使われる。門の上部が櫓になっているのもあるぞ。
城の敷地には屋敷があったり、庭や池等があるぞ。普段の庭は自然の木々を模した美しい空間であり、散歩や瞑想などに使われる。池は水を溜め、魚などを飼ったりしておるが、戦になれば、薪にして燃料にしたり、飲み水や煮炊きに使ったりする。常に戦を意識しておるのだ」
姫御子:「なるほど、武士の住まいは防衛と美しさを兼ね備えているのですね」
鞍馬天狗:「その通りだ。以上が武士の風習や礼儀についてだが、常日頃から戦を意識しているということを覚えておくことだ」
姫御子:「ありがとうございました」
ーー戦国の風習、礼儀編 終ーー
「これなら大丈夫でしょ。お祖父ちゃん、いい感じじゃない」
「まぁ、確かに剣術編よりはいいのではないか。これならば、小さくても、話ができるようになれば、使えるじゃろう。ただ、いきなり武士の風習とか、礼儀はなかろう。その女性は幻獣をエサにこちらの世界に連れてくるのだから、最初は幻獣の話でよいのではないか」
「はぁ~、そうかぁ⤵、剣術よりはマシ程度かぁ。やっぱり幻獣についてかぁ。まぁ、そっちも用意はしてあるよ。卑弥呼さんがやけに力を入れたがってたから」
「なんと卑弥呼殿がか、どんなものになったか、心配じゃな」
「ふっふぅ〜、大丈夫だよ~。結構、真剣に何度も見てくれて直しをしてくれたから。この中じゃ、一番の出来になってると思うよ。それじゃぁ、読んでみよう⤴」