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0202. 閑話・【将門公】将門様降臨??影の従者就任

定期的に長く投稿しようと思いますので、ブックマークと☆、「いいね」で評価をしてくれたり、ゆるめの感想とご意見もらえると、嬉しいです!!

ーーさらに1週間後

 琴音殿は、毎日のように天堂にやってきて、顕現の鍛錬をしておる。少しづつではあるが、吾の言霊も受け取れるようになってきてはいるし、✕✕様の削りも少なくなってきておる。もう少しで普通に話せるようになるのではないかと思える。


 いつも通りに琴音殿が吾に話しかける。

「今日も来たわよ、将門公。今日こそは、しっかりと会話が出来るようにするんだから、お願いよ」


『琴音。聞こえてるぞ。今日は……を鍛錬するとしよう。これをすると………が出来るようになり、……のスキルとの相性が上がり、……しやすくなるぞ』

(『琴音。聞こえてるぞ。今日は陰陽五行の中でも吾の得意とする……を鍛錬するとしよう。これをすると易占術で必要とする………が出来るようになり、易占術の未来予測がしやすくなるうえ、……言霊のスキルとの相性が上がり、……のスキルも運用しやすくなるぞ』)

 話の根幹となる部分は、相変わらず削られているが、だいぶ聞き取れるようになっただけ、よいのではないか。


「はぁ~、もうぉ。今日もなの、これだけ聞こえるのに、何で肝心なところだけ、聞こえないのよ。将門公、わざとやってませんか。こんなんじゃぁ、何をさせたいか、まったくわかりませんよ。筑馬達一族が大切に語り継いで来た将門公の偉業に傷が付くのではないですか」

 なんということを考えておるのだ、琴音殿は。確かに言霊が削られてはいるが、それなりに聞こえており、修行が進んでいるのだからよいではないか。このような戯言を吾が遊びでわざとやっておると思っておるのか。断じて、そのようなことはないのだが。ここはきちんと、違うことを主張しておかねば、今後の事に差し支えるわ。


『なっ、なっ、何を言うておる。吾がそのようなことをすると思うておるのか。吾は桓武天皇の皇胤、高望王に連なる者ぞ。吾の偉業に傷が付くなどありえん。あってはならぬぞ』


「ちょっと将門公。今の発言は全部聞き取れたわよ。何で、聞き取れない部分がないのよ。今、聞き取れたってことはこれからはちゃんと聞き取れるのかしら」

 おっ、なぜだか吾の反論はきちんと削られずに琴音殿に伝わったが、余計にわざとやっていると思われてしまった。これではいけない。再度、説明せねば。✕✕様は、琴音殿と一緒に吾も弄んでおるな。困った御方じゃ。


『ぐぅっ、そなたの……と……次第であろう』

(『ぐぅっ、そなたの考え違いじゃ、それと今回の件は、✕✕様と***さん、卑弥呼殿の考えであって、吾の考えではないのじゃ。三人の考え方に従ったまでで、吾にそこまでの責任等は無いであろう。なので、吾のことは今後次第であろう』)

 うぉっ、だいぶ削られてしまっておる、これでは何も意図が伝わらぬではないか。


 その後、どうにか普通に念話できる状態に✕✕様に吾からもお願いをして、ようやく、琴音殿と言霊を削られること無く、話ができるようになった。

 顕現のスキルレベルがまだ足りない琴音殿に、当面の間は、念話で指導することを伝えると共に、顕現の事について、吾の知っていることを伝えておいた。これで少しは顕現のスキルも上がりやすくなろう。


 それと琴音殿はやはり易占術をしっかりと身に着けたいようだ。吾に指導してほしいと頼み込んできた。

 吾としてもこの易占術を使ってもらい、後の世まで引き継いでもらえるのなら、願ったり叶ったりである。


 琴音殿に直接指導して、2週間ほどで易占術の基礎は出来るようになった。

 とはいっても、まだまだしっかりとできるのは、真眼だけで、心眼、天眼、慧眼は、発動する初伝のみだ。他の権能もまだいくつかあるが、そちらは、この先になるので、まだまだ琴音殿には、修行を頑張ってもらわねば、吾のすべてを伝授することが出来ぬ。

 まぁ、吾との修行を琴音殿は楽しんで行っているようであるので、そこまで心配はしておらぬが。



ーーーー飯母呂(筑馬)

 琴音様に将門公の話をさせていただいてから、日増しに琴音様から、将門公の雰囲気を感じるようになってきている。最初は、何か変なモノ、妖や化け物にでも取り憑かれてしまったのではないかと心配した。儂の勘違いか気の所為かと思っておったが、門馬も同じことを感じておったらしく、この間、儂に聞きに来たわ。

 なので、そのように感じていることを琴音様に直接聞いたのだが、そのような自覚は無いとのことだった。

 これは何があってのことなのか、わからぬ。が、もしかしたらと、心当たりはあるような口調で、少し待ってくれとおっしゃられた。

 さらに氏兼殿やたき殿に聞いても、そのような感じはせず、いつもと変わらぬとのこと、沙門殿は少し違和感は感じているようだが、儂らが感じているほどでは無いようなことだけはわかった。

 


ーー数日後

 琴音様から、先日のお話について、確認した結果を聞かされたが、本当のことなのか、驚いてしまった。横で聞いておった沙門殿や氏兼殿も、唖然とした顔をしておって、あまりの顔に自分の驚きより笑いそうになったわ。あの二人の顔は一生忘れられぬであろうな。


 琴音様の話は、将門公が英霊になられて、琴音様の御指導をされているとのことだったが、いやっ、まさかっ、将門公の偉業を考えれば、英霊になられるのは当然やもしれぬが、まさか琴音様が将門公を顕現?だか、できるようになるとは想像が出来なんだ。

 いつもは、御使い様と呼ばれておったので、別のものを考えておったが、将門公も御使い様の一人になられていたとは。これで口伝として、伝えることがさらに増えた。


 琴音様曰く、将門公とは会話はできるが、まだこちらの現世にお呼びすることは出来ないらしい。また、現世に呼び出せたとしても、儂らが目に見えるかはわからないとのことらしい。

 せっかく、現世に来られて、お会いできないのは非常に悔しいが、こればっかりは、琴音様にお伝えしたところでどうにもなるまい。

 ただ、琴音様から、そのうちにみんなに御使い様が見えるようにしたいとおっしゃられたので、そのお気持ちだけ十分すぎると考えている。


 こう言うては将門公に失礼かも知れぬが、琴音様を影から支えてもらえるのなら支えていただきたい。そう従者が主を支えるように、将門公の易占術を我らが琴音様に伝授いただきたいと切に願う。


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