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0201. 閑話・【将門公】初邂逅はこんなものか?

定期的に長く投稿しようと思いますので、ブックマークと☆、「いいね」で評価をしてくれたり、ゆるめの感想とご意見もらえると、嬉しいです!!

ーー2週間後

 葵と***さんの乱入から、琴音殿は様々なスキルの鍛錬を積極的に行っているようだな。ただ、吾の易占術の鍛錬だけはしていないようだ。


 まぁ、顕現をここまで頑張ってきたので、諦めるのはイヤだって意固地になっている感じもせぬではないが、鍛錬することは良いことなので、そこまで気にすることではなかろう。

 今日も天堂とやらに来て、スキル鍛錬をするようだ。いつものようにものを作ることをこなしておる。

この作業が終わったら、顕現を試すであろうから、そろそろ吾が声がけしてもよかろう。とはいえ、***さんがいないので、うまく言霊を伝えられぬであろう。

 卑弥呼殿も最初から、しっかりと繋がらなくてもよいと言っておったしの、今日は吾と琴音殿が***さんがいなくて、どの程度念話ができるか、試すでよかろう。


『神威顕現』


 そう考えていると、琴音殿が顕現を試そうとしていた。

この間のようにやりすぎない程度に雷の音と光を起こしてと。

 ふぅ~む、前よりはだいぶ繋がっておるが、まだ顕現まではいかぬな。確かわざと途切れ途切れの声にするんだったな。そこまでせずとも、途切れ途切れになると思うが、まぁよいか。



『………音、……音。聞こ……、……音』

(「…琴音、琴音。聞こえて……おるか、琴音、聞こえて…おるか」)

 どうやら、琴音殿に聞こえたみたいだな。吾の声に反応しておる。ただ、吾の声がすべては聞こえておらぬようだ。卑弥呼殿に言われた通りになってよかった。ちゃんとしないとあのお方ははうるさいからの。


「どなたか知りませんが、声はところどころ切れて聞こえてます。どうしたら、いいですか、はっきりと聞き取るためには」

 とりあえず、ちゃんと聞こえたようだ。それに途切れ途切れに聞こえておるようでよかったわ。


『………を意識……。今は……を…………しろ。まだ吾は、………聞こ……』

(『……吾との…を意識しろ……。今は吾との繋がり……を……明確に……しろ。まだ吾は、…琴音殿との繋がりが、……聞こえておるか、……』)


「えっ、何を意識だって、何をすればいいの。もぉ〜、肝心なところが何も聞こえないよぉ~」

 吾との言霊がだいぶ削られておるな、これは✕✕様が、直々に手出しをされているな、そうでなければ、言霊がここまで削られて伝わるとは思えぬ。さすがの***さんもここまでの削りはできな無いのでは無いか。

 それでもまぁ、少しは伝わったので、何か意識して行えるであろう。次、伝える時はもう少しやるべきことの方向性を伝えるとしよう。


 言霊の繫がりは、切れながらも完全に途切れることなくできておったので、次回以降も問題なく繋がっていくであろう。それにしても、途切れ途切れにせずとも、今日の吾の言霊が半分以上伝わっておらなかった。

 次回以降はもう少しわざと途切れさすところを減らしても問題ない気がするな。卑弥呼殿の話だと、あと数回はこのような状態でいいらしいが、まことであろうか。疑問に思うが、吾もこのような事をした経験がないゆえ、消極的な賛同をして、このような行動になっておる。


 などと今後の事を考えていると、卑弥呼殿が吾のところにやって来た。


『将門さん、今日の琴音ちゃんはどうだったかな?最初だったから、前に言った通り、ちょこっとだけ聞き取れるようにわざと少な目の言霊にちゃんとした?大丈夫?ちゃんと出来た?ちょっと心配だったから、様子を見に来ちゃったわ』

 なんじゃ、吾を小さな童子わらしのような扱いをしおって。そこまでの幼子ではないわ。まぁ、何もようわかっておらぬのはその通りじゃが。


「卑弥呼殿、そのような事を聞かぬとも、吾も成人しておるのだ。前に卑弥呼殿が言っておったことぐらい、理由も分からぬわけなかろう。しっかりと琴音殿と言霊でつながることも出来たし、最初だから、ほんの少しだけ届くようにしておいたわ。なので、琴音殿は声は聞こえたが、何を言っているのか、聞き取れた部分だけではわからぬであろう。でも、本当にこのようなことで上手くいくのか、正直、疑問ではあるがな」


『大丈夫よ。✕✕✕様と私が一緒に考えたことよ。失敗なんてあるわけないじゃない。私、失敗しない女なんですぅ⤴〜〜』

 変に自信だけあるのは、いかがしたものかと思わんではないが、まぁ、✕✕✕様はしっかりとした御方じゃから、十分に卑弥呼殿の手綱を捌いておろう。それに吾では、このような戯れのような事は考えもつかんのだから、下手な口出しをせぬほうがよかろう。


「そうであるか、そこまで卑弥呼殿が自信を持っているのであれば、吾も全力で役目を全うしようではないか。次に琴音殿が天堂にやってくるのがいつになるかわからぬが、当面は、こちらにおって様子を見ることにする」


『ありがとうねぇ~。琴音ちゃん、毎日のように天堂に来てるから、明日か明後日ぐらいには来ると思うわよ。今までの観察日記を読んで見ると。あぁ!そうだ。将門さんも琴音ちゃんの観察日記を読んでみたら、今日の事もどうせ観察日記に書かないといけないんだし。読むと、面白いわよぉ~』

 人の様子をわからぬように見て、書き記しておくとは、やられている立場であったら、いささか怖いものがあるが。まぁ、琴音殿の人となりや行動原理がわかるやもしれぬから、琴音殿が、天堂に来るのを待つ間にでも、少し読んでおくか。


「そうよな。琴音殿を待つ間にでも、少し読んで、琴音殿のことを理解しておくとするかの」


『そうよ、それがいいわよ。それじゃぁ、読んでもらうとして、でもしっかりと、今日の琴音ちゃんの観察日記も書いておいてね。よろしくぅ~』

 卑弥呼殿は、そう言って、さぁ~っと帰っていってしまった。

 せわしい感じではあったが、あれはあれで吾の事を気にしているのであろうな。さてと、さっさと観察日記を書いて、今までの日記を読むとしよう。


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