0200. 閑話・【将門公】縁を結ぶのに雷が必要なのか
200話になりました。ここまで投稿できたのも、皆さんに読んでもらってるのを実感してエタらなかったからです。
ありがとうございます。まだまだですが、今後も、読んでもらえると嬉しいです。
定期的に長く投稿しようと思いますので、ブックマークと☆、「いいね」で評価をしてくれたり、ゆるめの感想とご意見もらえると、嬉しいです!!
ーーさらに数ヶ月後
ほぅ、吾の生涯を口伝として、伝えてきておるのか。何とも健気なことよのぉ。まぁ、内容の一部は正しくないが、それも一興であろうな。
あれから、天堂と呼んでいる場所に来た時は、観察しておるが、まだ吾を顕現することはないようだの、早く試して欲しいが、過度の期待はせぬほうがよいか。まぁ、あの状態では、まだまだこちらにつながることはなかろう。
ーー数日後
琴音殿の様子を伺っていると、顕現の準備をしている。ついに吾を顕現させようとしているようだ。
『神威顕現』
バチバチッ、バチバチッ。顕現をさえようとしているらしいが、吾には全く繋がっておらぬ。このままでは、何もならずに終わってしまうので、ちょっと葵が得意な雷でまだまだってことを伝えてみるかな。これぐらいなら、吾にも出来るしな。
おっ、琴音殿が顕現しょうとしたところで光って大きな音が出せたぞ。ちょっと煙が地面から上がってしまったが、まぁ、問題無いか。これなら、失敗したこともわかって、顕現がまだまだということにこれで気付けるのではないか。
おっ、失敗したことに気づいて、落ち込んでおるな、吾もそんなに容易く出来ておらぬことなので、まぁ、至極当然である結果ではあるが、仲間の幻獣と遊んで気を紛らわせているな。次につなげて、頑張って欲しいものだ。
ーー三週間後
先日、吾を顕現させようとしてから、少し時が経ったが、まだ吾を顕現させようとせぬな。慎重なのか、顕現のことが理解できぬ愚か者なのか、ようわからぬな。琴音殿を毎日のように観察するのも骨が折れるからな、早めに終わらせたいものだ。
そんなことを先日から思うておったら、今日は顕現をするようだ。
『神威顕現』
今回は、先日よりしっかりとできているようだな。とはいえ、まだまだ、吾が顕現するには安定しておらぬ。
また次回に期待だな。と思うておると、気づかぬ間に横にササッと葵と***さんが来て、琴音殿の顕現に干渉し始めた。
バチッ、バチッ、バチバチッ、バチバチバチバチッ
バチバチバチバチバチバチバチバチッ。
葵めぇ、それはやり過ぎではないか。吾よりも強く雷を降ろしてしまっておるぞ。それと***さんは、言霊を届けようとしているな。何を言っているのか、分からないだろう、そんな小声では。吾がそばに居ても聞き取れないぐらいの声の大きさでは、琴音殿も聞き取れはすまい。何がしたいんだ、この御仁は。
うぉっ、やはり前回以上に音が激しい。光も明るくなっておる。琴音殿は耳が痛いのか、手で塞いでおるし、目もぎゅっと瞑っている。
音と光が収まって、琴音殿が周りを伺っているが、顕現できておらぬとわかると、膝から崩れ落ち、手をついて目にわかるように落ち込んでいる。あれだけ派手な音と光、煙が起きれば、顕現できていると期待してしまうのも、わからぬではない。
横ではまだ、***さんが、何か喋っている。聞き取れはしないが。
『…………、…………、……。………、……』
琴音殿が、何か気づいたようだ。声が聞こえないので、すごく耳を澄ませている。そんなことしても、聞き取れぬと思うぞ。横にいる吾が聞き取れるのだからな。まぁ、よく声がしていると気づいたな。感心するわ。
「誰か、いますかぁ〜。誰かぁ~、将門公ですかぁ~~。聞こえてますかぁ~~、誰かぁ~」
吾が喋っていると思っているようだが、吾ではないのだ。
『…………、………。……、……』
***さんが返事したけど、聞こえてないぞ。残念ながら、なんで聞こえてないんだろうって、不思議な顔しても、琴音殿には伝わってないからな。
琴音殿も諦めて、仲間の幻獣達と遊んで気分転換するようだ。