0002. ???、説明はじめました
初投稿になります。プロローグ(6話)は、毎日更新します。
それ以降は、3月末までは週2回更新(月木AM7時予定)をしていきます。次話は1月4日7時です。
暖かい目で見てもらえればと思います。
定期的に長く投稿しようと思いますので、ブックマークと☆、「いいね」で評価をしてもらえると嬉しいです。
1話1話は、短めかもしれないですが、慣れてきたら、少しづつ長くしていきたいと思ってます。
あと、ゆるめの感想とご意見もらえると、嬉しいです!!
色と音が消えた部屋は違和感しかないけど、やっと話をしてもらえると思うと、変だが気持ちが落ち着いてくる。
もう、目の前の女性が人外の力を持つ人にあらざるモノだと。何をしても叶わぬ存在であると認識出来る。でも、なんでこうなったのかなぁ~。陰キャモブキャの私に何の用事かねぇ。
「あらぁ、意外とビックリしないで、冷静なのねぇ~、さすがは、彼女の並行世界の存在ねぇ〜」
「ん?、んんっ?なんか私って、有名なんですか?そちらの世界では」
「あぁ~、あなた本人が有名ってわけじゃなくて、あなたの並行世界のほうね。まぁ、ちゃんと説明してあげるわよ。ちゃんと説明しないと納得もできないでしょうからね」
なんか、口調がさっき違うが、こっちの口調が素の口調か?ツッコむと話がそれて、時間がかかりそうなので、あえて無視をするが。
ちゃんと説明する気があるなんて、良心的ね。って、不法侵入してる人に向かって、好感持ってどうするんだ。これが詐欺師の手口か、それとも吊り橋効果か。
「まずは自己紹介ね、私の名前は、倭迹迹日百襲媛命。まぁ、名前を聞いても、ピンとこないと思うけどね」
「やまとととひももそひめのみこと?確か卑弥呼様じゃないかって呼ばれてた方ですよね?」
卑弥呼が誰だったかについては、色々な諸説があるので割りと興味があって各諸説を読んでいたのだ。どの説が正しいかは、まったく分からないが、古代宇宙飛行士説並みに突拍子もない説など色々な説があって面白いと思っていたんだよね。
何でこんなに落ち着いてられているのか、自分でも分からないが、プライベートを過ごしている有名人を見かけて、声をかけたときと一緒の感覚があるんだよね。
「あらぁ、私のこと、卑弥呼って言わずにわかるなんて、すごいじゃない。智識はあるのね」
「あっ、ありがとうございます。それで倭迹迹日百襲媛命様は、なんで私なんかに用事があったのですか?自分で言ってはなんですが、そのへんにいる陰キャモブOLの一人だと思いますが」
クトゥルフ、並行世界というキーワードで、何となくイヤな予感しかしない。ここでイヤな予感が働かないほどの鈍感のほうがこの先に見えているショックを感じないから、そっちのほうが良いかな。
とはいえ、もう気づいてしまったんだから、ここはキチッと話を聞いて、出来る限り、不利に変にならないように良い条件を勝ち取らなければと、キリッと口を結び、下から倭迹迹日百襲媛命様の顔を見る。
「卑弥呼でいいわよ、私のことは。まぁ、さっき言った話で、何となく話を察しできているようね。そういうところは、あっちの世界のあなたソックリね。
それと、そんなに気合いを入れた顔をしなくても、大丈夫よ。転生してもらうことは、確定で変えられないけど、こっちとしてもやってもらいたいこともあるから、記憶を持ったままの転生にしてあげるし、簡単に死なない程度の優遇はしてあげるから。
こっちの言葉だと、チートってヤツね。チートの内容は話しながら決めてあげるから、それなりに使い勝手は良いと思うわよ。まぁ、当然ある程度の制限はあるけどね」
「あっ、ありがとうございます。卑弥呼様。それで、私にしてほしい事とは何でしょうか。それと、私はやはりすぐに転生するのでしょうか」
「簡単な方から答えると、転生はこのあとすぐにしてもらうわ。時間も少しは無くはないけど、今回のことは他の神達にも手伝ってもらっているので、先延ばしはできないわ」
はぁ~、やっぱりすぐなのかぁ。狐火ちゃんとは、もうお別れかぁ、イベントの服を着せてあげたかったぁ~。卑弥呼様の答えを聞いて、気分がグンと落ち込む。
「それで本題のやってもらいたいことなんだんけどね。あなたに行ってもらいたい世界は、さっきも言った通り、並行世界の戦国時代よ。
実は並行世界の令和のあなたが、とんでもないことをやらかしてしまって、並行世界の戦国時代が崩壊しようとしているのよ」
並行世界のわたしよ、何やらかしてるのよ。どうしたら、世界が崩壊するの?私が、わたしを止めるの?あまりの内容に頭が少し真っ白になり、止まりかける。
「普通、1つの世界に並行世界は、1つ、多くても2つなんだけどね。ところが、並行世界のあなたが偶然、異世界からエネルギーを抽出出来る技術を発見してしまって、並行世界以外からエネルギーの移動が起こってしまったのよ。
ただ、技術が不完全で、自分たちの時間線には持って来れず、自分の世界の過去にエネルギーを送り込んでるのよ」
おぉ、想像以上にわたしが優秀だ!その能力の一部でも私にあれば、もっと楽に生活して、狐火ちゃんをモフれたのに!許すまじ、並行世界のわたしよ。
私の能力まで、吸い上げたなぁ。それとよくわからないが、過去にエネルギーを送って、令和の自分が利用できるのか?
「ただ、1つあっちのあなたが誤算だったのは、戦国時代の技術では送り込まれたエネルギーを消費する事ができず、どんどん膨れ上がって溜まってしまったことね。
あっちのあなたは、少しエネルギーを消費されながら、自分の時代で溜まったエネルギーをガッツリ使う気でいたようなのだけど、このまま行くと溜まり過ぎたエネルギーであっちの世界は崩壊してしまって、並行世界は消滅。
その影響であなたの世界も崩壊して、消滅してしまうのよ」
はた迷惑な、自分の世界だけが消滅するならまだしも、私の世界も消滅!? 狐火ちゃんも居なくなってしまうじゃない!やはり、許すまじ、並行世界のわたしよ。
アレ?1つ気づいたけど、並行世界のわたしを止めて、その機械?を壊せば、解決するんじゃない?なんでしないんだろう?
「卑弥呼様、1つ質問なんですが、なんで並行世界のわたしを止めて、その機械?を壊さないんですか?」
「あぁ、それはね。問題になっている並行世界は、あなたの世界よりも科学が進んでいて、あなたの前に別のもう1つの並行世界のあなたに頼んで、止めてもらおうとしたんだけど、逆に返り討ちにあって亡くなっちゃったのよ。
それからは警備が厳しいのよ。さすがに何度も同じ時間軸に送ることができないし、今回、あなたを令和のその並行世界に連れて行っても、すぐに殺されちゃうはずだわ」
なんでそこまでわかっていて、自分達で動かないんだろう。それとチートをくれるなら、その警備も突破できるぐらいのチートをくれてもいいのではないかな。それに……。
「えぇ、それじゃぁ、卑弥呼様とか他の神様が直接動けばいいじゃないですかぁ」
「私達の力は強すぎて、逆に世界に影響が出ちゃうのよ。だから、あなたに頼んでいるのよ。異世界転生モノによくある神々は地上に手を出さないって言う条件だと思ってね」
「それじゃ、わたしより、強い人とか武器の扱える人とかに頼めばいいんじゃないですかぁ。もしくは、私に壊せるぐらいのチートをくれれば、解決できるのでは」
「まず、そうね、自己責任よ。自分のしたことは、自分で始末して、解決しないとね。例え、並行世界の自分でも。だから、他の人は考えてないわ。
それにチートを与え過ぎると身体が耐えられないのよ。いくら身体強化しても上限はあるからね。それぐらいは想像できるでしょ。身体強化のし過ぎは、身体に毒だって」
なんか、それらしい理由の回答をしてるけど、質問し始めてから、急にニヤけた顔をしているので、実際は私をおもちゃに遊ぶ気がするなぁ。ホントに世界が消滅するぐらいヤバければ、自分たちが動いてるはずだし。
「卑弥呼様を信じないわけではありませんが、ホントに並行世界が消滅するんですか。実は、不完全な技術だから、並行世界のわたしが寿命なりで死ねば、そのまま解決しちゃうんじゃ無いですか?」
若干、卑弥呼様の表情がピクッと焦った表情になったので、間違いないなぁ。私は、おもちゃかぁ、まぁ、ブラック企業だから、仕事はどうでも良いし、彼氏もいないし、両親も早逝していていないから、ぶっちゃけ狐火ちゃん達が一緒に行ければ、十分なんだけどね~。
おっし、その方向で、卑弥呼様と交渉しよう!