0198. 閑話・【将門公】鍛錬は終わらぬど新たな道へ
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ーーーー約数百年後
気がついたら、吾のこの世界での修行も数百年が経っておった。未だに人間の現世に顕現することが出来ぬ。現世がどのように変わっていったかは、吾は、直接見ることが出来ぬゆえ、この数百年で知りおうた他の神々などに時折り聞いておったが、だいぶ、世の中は、変わってしもうたようじゃ。
いつものように修行していると、倭迹迹日百襲媛命がやってきた。吾もここに来て初めて知ったのだが、卑弥呼と呼ばれているらしい。
本人曰く、当時はそんな呼ばれ方をしていなかったので、こちらに来て、千年以上経ってから初めて知ったと言っておったので、まぁ、吾が怨霊と呼ばれているのと一緒であろうと伝え、笑いあったのだ。
「卑弥呼殿、おはよう。相変わらずの美しさよの。今日は、わざわざ、こちらまでいかが致したのでしょうか」
「おはよう。もう、将門さんはこっちに来てから数百年は経つのに、喋り方は相変わらず変わらないのね。まぁ、大抵の人は変わらないけど、喋り方が古臭くて、顕現した時に現世の人が意味わかんなくなるわよ。顕現できるようになるまでに直したほうがいいと思うよ」
「卑弥呼殿も相変わらず、言うことが同じであるな。そこまで古臭い言葉使いと思わぬではあるが、鞍馬天狗殿も同じような感じであるしな」
「まぁ、いいわ。今日は別の用事があって来たんだから。実は✕✕様から話があるらしいよ。私と将門さんと鞍馬天狗さんと***さんに***さん、それと***さんに集まって欲しいみたい。他にも何人か別のことで呼ばれるかもってことだけど、始めは私達6人で十分みたい」
「なんであろうな。✕✕様から話があるなど、ここに来てから、吾は初めてであるが、卑弥呼殿は呼ばれたことはあるのでござろうか」
「いえ、呼ばれたことなんて無いわ。私も他に呼ばれているみんなも無いと思うわ。こんなこと自体初めてだから、何を話しされるか、不安でしょうが無いわ。まぁ、とにかく呼ばれているんだから、早く行きましょう。他の人達はすでに向かってるわよ」
ーーーー✕✕様住居
卑弥呼殿と急いで駆けつけると、すでに鞍馬天狗殿をはじめ、招集されていた方々が揃っておいでであった。我らが一番最後になってしまったようだ。
「遅くなり申した。みなさんをお待たせしました」
「いえ、将門さん。皆さんもいま来たばっかなので、大丈夫ですよ。それより、皆さんもここまで来るように呼んでしまい、ごめんなさいね。どうしても、このメンバーのみんなにやってもらいたいことがあってね。いいかしら」
「どのような事なのでしょうか。我らが出来ることなら、致しますが」
鞍馬天狗殿が皆を代表して✕✕様に質問をする。
「それはねぇ、……………………………。
……………
…………
………
……
…
って、事にしたくてね。そのために一人の女性に目をつけてるのよ。だから、その彼女をみんなで…………、
………
……
…
っていう感じに、みんなの役割をお願いしたいんだけど、
大丈夫かな」
✕✕様の話は、今までの吾の修行とは、何も関係ないとは言えないことではあった。実際に✕✕様の言うようなな事が可能なのか、吾には全く想像が出来なかったが、鞍馬天狗殿はあまり気にしてはおらぬし、卑弥呼殿は積極的に関与して、役割を演じきろうと考えているようなので、出来るのであろうと考えた。卑弥呼殿なんか傍から見ていても、興奮しているのがわかる。
あの二人がこの件に関して、異論や疑問を唱えないと言うことは、まぁ、そこまで気にするような事にはならないと言うことであろう。ここ数百年の付き合いから、なんとなくではあるが、察せるようにはなっておる。
「ところで卑弥呼殿。そなたらは、先の話であれば最初の役割をせねばならぬと思われるが、全員で顕現するのであるか。吾はまだ顕現できぬゆえ、どのようにすればよいか、助言をしてもらえぬか」
「将門さん、私達も全員が全員、顕現できるわけじゃないからね。そこは***さんに頼んで、みんなの言霊・言魂を運んでもらおうと考えてるよ」
「ほぅ、そのようなこともできるのであるな。吾もその技を使うことができるか」
「いやぁ~、無理じゃないかな。たぶん、そのスキルの適性がないと思うよ。だって、将門さんの適性スキルって、易占術でしょ。普通に考えて、***さんと同じスキルとかは難しいでしょ。たぶん、劣化版のスキルでもダメだと思うよ」
「そうであるか、そうすると、顕現出来ねば、現世には戻れぬか。吾のここ数百年の修行は無駄だったということか」
「いや、そうでも無いでしょう。だって、今回の件の彼女は、顕現スキルを持つように思考誘導されるはずだから。彼女のスキルが上がれば、私達も顕現されるんじゃない。まぁ、さっきの話の役割だと、どう考えたって、将門さんが一番最初になるでしょうけど。顕現出来ないなら、顕現してもらえばいいんじゃない。そう、難しく考えること無いでしょ」