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0186. モフシマ作戦九 結下 スイーツ大作戦!いつの時代も甘味は正義

定期的に長く投稿しようと思いますので、ブックマークと☆、「いいね」で評価をしてくれたり、ゆるめの感想とご意見もらえると、嬉しいです!!

「このたくさんの料理は、ほとんどが甘い物なんだよ。御使い様に教えてもらいながら、一緒に何度か試作してね。ここにいる包丁人のみんなに作り方を覚えもらったんだ。 

 この料理の材料は、父上に頼んで光賀に琉球から買い付けてもらった物がほとんどなんだよ。」

 琉球から仕入れた作物で作ったと聞いて、父上がさらにびっくりした顔をしている。


「なんと、光賀に買い付けて持ってきてもらったのは、去年だぞ。まだ一年も経って無いのに、しっかりと収穫出来るまで育てているとは、すごいな。それに甘い物だとは思わなんだぞ」


「あぁ~、それはねって御使い様達にお願いして、この安房でも、しっかりと育つようにしてもらったんだよ。って、この話って、手紙で伝えてたよね。」


「手紙で聞いておったが、目の前に出てくるとでは違うぞ。思っていた以上にしっかりと育って収穫が出来ている。驚きしかないわ」


「まぁ、そんなことよりも、料理の方を説明するわね」

 その後、料理一つ一つを説明していったが、その度に父上と母上は驚いていた。氏兼達は、すでに知っているので、それを温かい目で見ていた。

 説明は5分ぐらいで終わったので、早速、みんなで美味しく食べよう。


「父上、母上。料理の説明は以上になります。それでは、早速食べて、味わってください。父上、母上。どれから食べますか」


「そうじゃの、話を聞いてどれも美味そうじゃが、このパウンドケーキとやらから食べてみるかな」 


「母上はいかが致しますか」


「妾は、スイートポテトというのにしようかしら」

 二人がそれぞれ最初に食べるものを決めたので、まつ達が皿に取って、渡している。

 氏兼達も父上達が取ったので、各々好き勝手に取り始めている。

 ちなみにポテトチップスとフライドポテトは、説明し終わった後、別のテーブルの上に移している。みんなの前に置いておくと、誰かのせいですぐに無くなってしまうので、一旦退避している。


 父上も母上も選んだスイーツの甘さに驚いていた顔をしている。でも、すぐに幸せそうな笑顔をしている。氏兼達も同じように、幸せそうな笑顔になっている。

 なんかいいね、笑顔が溢れる食事って。スイーツはやっぱり正義なんだと心から思った。


 お疲れ様会は、無事に終わった。最後のポテトチップス争奪戦は、父上が氏兼のことをたしなめていたけど、それはご愛嬌ってことで、楽しく過ごせたので、大成功でしょう。



ーーお疲れ様会当日の午後

 お疲れ様会が終わった後、さすがに中食は無く、時間があったので、のんびりしようと自分の部屋に戻った。父上と母上は、会が終わった後、ちょっとしたら、稲村に戻っていってしまったから。

 なんか、何もしてないはずが、結構疲れているな。父上達に久しぶりに会えて、安心して溜め込んでいた疲れが出たのかな。ちょっとお昼寝でもしようかな。

 そう思い、布団に入るとすぐに眠りに落ちてしまった。


ーー夢の中で

 夢を見た気がする。私が前世の姿に戻っていて、思い出したくもないあのブラック企業で働いていた。二度と会わなくて済むと思っていた上司から無理難題を言われて、お客さんからクレームをつけられて、毎日が地獄かと思える生活をしている。仕事に追われて、睡眠も食事もろくにとれず、体も心もボロボロになって。


 そんなとき、私の前に一人の女性が現れた。その女性は優しく微笑んで、話しかけてきたが、言っていることは理解不能のめちゃくちゃなことだった。なんか前にも言われたような……。

 そして、彼女が指を鳴らすと、景色が一変した。オフィスにいたはずが、古めかしい和室にいた。

 部屋の真ん中には、誰かが作ったスイーツが残っている。なんか楽しい時間を過ごしたような……。


『この部屋が今のあなたが生きている世界のすべて。この世界であなたは仲間たちと一緒に生きている。この世界ではあなたはスイーツが正義だと思っている。そして、

私はあなたに伝えたいことがあります。それは……』


 女性は言葉を続けようとしましたが、そのとき、夢の中に鳴り響く大きな音が聞こえました。それは……の音。


「あれ?もう朝?いつの間に寝てしまったんだろう。夜に起こしてくれなかったのかな」

 目を覚まして、部屋を見回すと、部屋の角の机にスイーツが置いてあった。お疲れ様会では、何も残らなかったはずなのに、誰が作って置いたんだろう?


「これは……夢だったのか?。たき〜、いるかな」

 たきを呼ぶと隣の部屋のふすまが開く。


「琴音様、起きられましたか。よかったです~」

 入って来たたきの顔を見ると、涙目であった。どうしたんだ。何かあったのかな。


「どうしたのよ、何かあったの、私が休みでいる間に。それと布団を敷いて寝かせてくれてありがとうね」


「何があったじゃないですよ。琴音様は、お疲れ様会の後から、二日間も起きなかったんです。このままずっと寝られてるのかと、みんな心配してたんですよ」


「えぇ~、そうなの。あれから二日も経ってるのぉ~。特に何ともないんだけど、心配かけたね」


「よかったですぅ~。本当によかったぁ。氏兼殿達に無事に起きられたと報告してきますね」


「うん、よろしく。私はまたちょっと横になってるよ」

 横になりながら、首をかしげた。なんで、倒れたんだ。神々からはこの世界でいろいろと私にして欲しいことがあると言われてるから、倒れるようなことはしないと思う。 

 夢の中で見たあの女性の言葉が気になる。夢なのにはっきりと覚えているあの言葉………。


『私はあなたに伝えたいことがあります。それは……』


 彼女は何を伝えようとしたのか。気になるが、わからないなと思いながら、目を閉じたら、また眠ってしまった。

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