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0183. モフシマ作戦九 転下 試食の準備は万端でした

定期的に長く投稿しようと思いますので、ブックマークと☆、「いいね」で評価をしてくれたり、ゆるめの感想とご意見もらえると、嬉しいです!!

「はい、これで全部だよ。なんか、相談したら張り切って作ってくれたので、こんな量に、なっちゃったよ。たき達が持ってきてくれたお皿でちょうどよかったよ。私が言ってたお皿の数だとして全く足りてなかったわ。ありがとうね」


「あのぉ、これは何でしょうか。お皿に乗せているので、食べ物だと思いまするが、これ全てが甘い物なのでしょうか」


「この二つの皿はしょっぱい食べ物だよ。残りの三皿分は甘い物で、甘藷から作ってるものだよ。とうもろこしを使ったものは、今日は作れてないから、明日にでも、また試作してもらうよ。で、食べて感想をもらいたいけど、ここじゃぁ、外だからね。申し訳ないけど、奥之院の広間まで持ち帰ってから、試食してもらえるかな」


「ぐっぅ~、甘い匂いがして、我慢し辛いですが、しょうがありません。外で食べるものではないでしょうから、急ぎ奥之院に戻りましょう」

 なんか目の前で待てををされている犬みたいな感じだな、氏兼は。たきや沙門達も視線がお皿に合わせたまま、じっと動かない。これはいい掴みが出来てるんじゃない。

筑馬なんて、少し血走った目をしてるわ。待たせ過ぎると怒ってどうなるかわからなくなりそうだわ。早めに帰ることにしましょう。


「そうね。早めに帰りましょう。今日は、いつも作ってもらってるオガ炭などはないわ。このお菓子を作ってもらうだけになってしまったから」


「承知しました。それでは帰りましょう。沙門殿、筑馬殿、お皿を二つ持って行ってくれ。たきは残った一皿で。琴音様は、私が背負いますので、さっさ、早く」

 なんかいつもはのんびり歩いて帰るのに、今日は私のことを背負うなんて、そこまでして早めに試食したいんだな。まぁ、いいけどね。



ーー奥之院広間に帰宅後

 いつもの半分ぐらいの時間で帰ってきた。いつもだったら、この後は中食を食べて、のんびりお茶タイムにするのだが、みんなの様子だと中食をそっちのけで、試食会になりそうね。一応、中食を食べるか確認するから、中食後で良いよと言わないと思うけど。

 もしこのまま試食することになったら、包丁人の方、申し訳ない、ごめんね。中食のおかずは、夜に食べるから、許してね。


「さて、みんな。戻ってきたね。でも、もう少しで中食よ。この試食は、中食後でいいかしら」

 

「いえ、琴音様。せっかく御使い様がお力を使って作っていただいた食べ物を食べずに先に中食をタベルとは、おそれ多いことでございますれば、ここは中食前に試食させていただき、本日の中食は無しでよろしいかと。腹が満たされなければ、中食を食べるで良いと思いまする」

 やはり先に食べる気だね。そう思っていたけど、包丁人の方のせっかくの準備はいいのかな。まぁ、私としては空腹時に食べてもらって美味しいか聞きたいから、強くは反対しないけど、一応、反対の確認だけはしておこう。


「えっ、そうなの。せっかく包丁人の人も中食を用意してくれているのに、大丈夫?」


「はい、大丈夫でございまする。本日は、試作すると仰られていたので、下準備だけしてもらい、まだ中食は出来上がっておりません。ですので、ご安心くださいませ」

 うぉっと、試作できてなかったときはどうする気でいたんだろ。令和のときみたいに、冷食やカップ麺みたいのは無いのに。まぁ、良いか、そんな細かいことは。

 で、試食に参加するのは、氏兼、たき、沙門に筑馬ね。まつ達は、不参加のようね。良かったわ。

 まつ達には申し訳ないけど、スイートポテト、スイートマッシュ、芋ようかんはそれぞれ5個しか残ってないのよね。

 甘藷グラッセと大学芋も一人二片ぐらいしか無いしね。

フライドポテト、ポテトチップスは、一皿しか無いからみんなで適当にシェアしてもらうしかない。


「氏兼、用意周到ね。それじゃぁ、遠慮なく試食してもらいましょうか。まずは、甘い物からで、その後にしょっぱい物でいいかな。それで説明するよ。どれから食べたいとかあるかな。こっちの三皿分が甘い物だよ」

 私の勘だと、氏兼は見たことあるような、今までの甘い物に似ている物を選ぶんじゃないかと思う。なので、芋ようかんとみた。


「そうでございますな。どれも見たことのない食べ物ですが、甘藷の形が残っておりますこちらのお皿のものからでよろしいでしょうか。みなもそれで良いか」

 まさか見た目で保守的に来るとは。他の3人も氏兼の意見で反対は無いみたいだね。まぁ、良いか。


「その皿ね。じゃぁ、みんなの取り皿をまつ達に用意してもらっている間に、この皿の料理を説明するね。とは言っても、私も御使い様に聞いたことを伝えるだけだけどね。

 で、料理は二つね。私の近くにあるのが、甘藷グラッセ、氏兼の方にあるのが大学芋ね。どちらも蜜を絡ませているけど、作り方が若干違うからね。まぁ、食べてみてよ」

 料理の説明したあと、少し待っているとまつ達が小皿を持ってきて、氏兼達に渡してくれた。

「それでは、小皿も持ちましたので、料理をいただきたいと思いまするが、料理名を聞いてもどのようなものか想像できませぬ」

 氏兼がグラッセの方を箸で取り上げつつ、話しかけてくる。甘藷を薄切りにしているので、そこまで想像が出来ないってことはないと思うけど、まぁ初めての料理だからね。そこは温かく見守ってツッコまなくていいかな。

 たきや沙門達もグラッセを取るが、氏兼が食べるのをじっと待っている。

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