0171. モフシマ作戦八 月後 厄祓術をお披露目しようかな
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ーー翌日
昨日、ヒール系も出来るようになったので、今日はクリーン系とヒール系のスキルを氏兼達に披露して、少し彼らの今までの頑張りを慰労してあげようと思っている。なので、今日は天堂には行かず、スキルお披露目会兼慰労会にする。突然だけどね。
「ねえ、たき。急だけど今日は天堂に行かず、私が新しく習得した姫御子、陰陽師の技をみんなにこの間の式神みたいに披露しようと考えているんだけど、いいかな」
「琴音様。もう新たな御技を習得されたのですか。式神の御技を習得されてから、まだそんなに経ってませんが」
「そうなのよ。この間から将門公と鞍馬天狗様の話を沙門や筑馬達から聞いているでしょ。その話などを参考にして、御使い様達と鍛錬していたら、出来るようになったのよ。
まぁ、まだまだいわゆる初伝の事ぐらいしか出来ないから、大した事は出来ないんだけどね。早めにたきや氏兼達に共有しておいたほうが良いかなと思って」
「そうでございますか。承知しました。それでは本日の朝餉のあとに氏兼殿に集まるように伝えますが、場所はいかが致しましょうか。外宮の広間にしますか。それとも、天堂の広場に致しますか」
「そうね。そんなにだいそれたことでは無いから、奥之院の広間で良いよ。外宮の広間でもいいけど、あまり人が立ち入らないほうが、氏兼達も部屋の周りに気を張らなくていいだろうし」
「承知しました。それでは朝餉後に奥之院の広間に集まるように伝えておきます」
これで、やっとヒール系とクリーン系をみんなの前で使えるようになるね。便利なスキルだから、遠慮なく使えるようにしておかないと、何かあってからでは遅いからね。
ーー朝餉後
朝餉を食べ終わって、奥之院の私室で棒茶でのんびりと狐火ちゃん達と休憩をしていると、たきが呼びに来た。
「琴音様、氏兼殿をはじめ、皆様がお揃いになりましたので、広間へお越しくださいませ」
「はいよ。それじゃぁ、このお茶を飲み終わったら、行くからちょっと待ってね。その間に私と氏兼達みんなの分のお茶を用意してもらえるかな」
「承知しました。それでは準備してまいりますので、よろしくお願いします」
たきが部屋から下がると、お茶を飲みながら、もう一度狐火ちゃん達をモフり始める。最近、モフりが足らなかったので、たまにはいいよね。
ーー5分後
さて、あまり待たせ過ぎると良くないから、そろそろ行くかな。お茶の準備も出来ている頃だろうし。
そう思い、私室を出て、広間まで歩いて行った。
「おはよう。待たせたようだね。朝から予定を変更して、申し訳ない。氏兼みんなに話をしておきたいと思ってね」
「琴音様、おはようございまする。本日は、我らに新しき御技の話をしてくださるとのことありがとうございまする。早速、お話をお伺いしてもよろしいのでしょうか」
「氏兼。そんなに気を急かなくても大丈夫だよ。ちゃんと話をしてあげるから、準備するモノもあるから、それまでちゃんと話をするよ」
「たき、ごめんね。さっき、お茶を頼んだ時に一緒にお願いをしていればよかったんだけど、汚れた布、雑巾とか汚れた着物などを用意してもらうのを忘れてたわ。今から何か持ってきてもらえるかな」
「汚れた布ですか?それならば、勝手方のところにあると思いますが、そんなモノが必要なんですか。それと汚れた着物であれば、隣の部屋に控えている『まつ』か『ゆき』、『みき』の着ている着物の一部が落としても落とせないシミがついておりますが、どちらになさいますか」
「隣にまつ達が居るなら、まつ達の着物でいいよ。それじゃぁ、呼んで来てもらえるかな。来たら、説明するから」
すぐにたきが立ち、隣の部屋から、まつ達を呼んで来てくれた。
「それじゃぁ、話をするね。たきから少し話を聞いてると思うけど、将門公と鞍馬天狗様の話を沙門や筑馬達から聞いたのを参考にしながら、御使い様達と鍛錬していたらね、出来るようになったのよ。新しい御技が、まぁ、それが将門公や鞍馬天狗様と同様のものかわからないけど、出来たから、みんなに見せようと思ってね」
「「「…………………」」」
氏兼達がフリーズしたかのように、唖然した顔で止まっている。