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0164. モフシマ作戦八 水前 易占術のヒアリングも長そうだ

 易占術は長かった門馬の話を聞き終えて、冊子化を進めているし、何となくではあるが、不明な声(将門公)と共に練習出来るようになったので、そろそろ厄祓術も練習を始められるのではないかと考えている、とはいえ、まずは沙門達から、鞍馬天狗様の話を聞いてからだけどね。


「沙門。門馬から将門公の話を聞き終えたから、そろそろ鞍馬天狗様の話を聞きたいなと思ったんだけど、いいかな。いつぐらいからがいいとか希望はある?」


「おぉ~、やっとでございますな。鞍沙(くらさ)もいつ琴音様からお声がけがあり、話が出来るのか、待ちわびておりました」


「そうだったんだ。そのぉ、鞍沙には悪いことしたね。そこまで待たせる気はなかったんだけど」


「とんでもございませぬ。鞍沙は、お話できることを楽しみにしておりましたので、お気になさらず。それでお話しさせていただく日でございますが、三日後の中食後からでいかがでございましょうか」


「やっ、三日後で良いけど、どうしたの。いつもなら明日の中食後に、とか言いそうなのに」


「いえ、琴音様に、前にこのような話を聞きたいと伺いましたので、その話の内容を取り纏めておりました。鞍沙の時間もありましたので、一部は冊子になっておりますが、今は最後の確認を鞍沙がしており、出来上がるのが、明後日の夕餉頃だと、報告がありましたので、三日後にその冊子を見ながらお話ができたらと思いまして」


「おぉ~、ありがとう。事前に準備してくれて、助かるよ。それじゃぁ、冊子ができてから見ながら、話を聞くよ」



ーー三日後

「沙門。待たせたね。今日から鞍馬天狗様の話を聞かせてもらおうと考えてるから、よろしくね。後ろに控えているのは、聞いてた鞍沙かな」


「はっ、琴音様、お初に御意を得ます、鞍沙と申しまする。本日は、琴音様に我ら一族に口伝として伝わります鞍馬天狗様のお話をさせていただきまする。すでに事前にお伺いしておりました話については、こちらにあります冊子に一部取りまとめておりますので、こちらをご覧にいただきながら、お話をさせていただければと思いまする」


「そんなにかしこまらなくてもいいわよ、今日は話をお願いね。ところで今日は鞍馬天狗様の何の話をしてくれるのかな」


「まずは、冊子にまとめさせていただいております話からさせていただきまする。冊子には小天狗が軽い怪我等をした場合に治癒していた話と自ら目で見ずとも周りの様子を鞍馬天狗様が把握されていた話、それ以外の我らのような常人には出来ぬことをいくつかありまする。

 ただ、まだ鞍馬天狗様がそのような力をどうやって身に着けたのかという話は、まとめておりませぬので、また改めてさせていただければと」

 おぉ~、結構な話がすでに本になってるじゃない。これはスムーズに話を聞けるんじゃない。


「鞍沙、ありがとうね。そこまでまとめてくれて、冊子になっていない話はまた後日、冊子になった時に話を聞かせて。それとすでに沙門には伝えてあるけど、鞍沙の知っている話は全て紙に書いて冊子にしてね。写本で構わないので、後日、私に頂戴ね。それじゃぁ、早速、話を聞かせて」


「承知しております。某が口伝として伝えている話は全て紙に書きあげます。それでは、鞍馬天狗様がどのようなお力をお持ちであったかをこの初伝その壱の冊子からお話させていただきまする」



ーーそれから二刻後

「……………

…………

……

以上が、鞍馬天狗様の初伝その壱の内容にございまする。次に、初伝その弐のお話させていただきとうございますが、いかが致しましょうか。だいぶ時が経ちましたので、外も暗くろうなってきました」

 長かった。将門公のときと同じでデジャブかと思ったわ。本一冊の説明で一刻半って、3時間よ。将門公のときは4時間だったから、多少短くなったけど。

 冊子に書いてない補足説明が多すぎるのよね。


「鞍沙、話をありがとうね。でも、冊子に書いてないことの話のほうが多かった気がするけど、何で。出来れば、今日、説明してくれた内容も冊子にしてほしいんだけど」


「これは大変申し訳ございませぬ。決して、紙が勿体のう思い、端折った訳ではございませぬ。今日の話は、別途冊子にしてお持ちいたしまする」


「わかったわ。お願いね。紙はこれからもっと簡単に手に入るようになるから、気にせず書いてね。そうじゃないと、ちゃんと鞍馬天狗様のことが理解できず、天堂での鍛錬に使えないからさ。それと今日はここまでにしましょうか。外も暗くなってきたし、お腹も空いてきたしね。話の続きは、明日以降にしましょう」

 今日はもう時間もないので、明日以降にしてもらおう。お腹も空いたしね。休憩無かったから。


「承知しました。初伝その弐については、今日のご指摘を受けて、直しをさせていただきまするので、数日お時間を頂戴できないでしょうか。よろしくお願い致しまする」


「いいわよ。今日の初伝その壱は、その弐を直して私に話をしてから直しをすればいいからね。それじゃぁ、沙門。いつ話を聞けるか明日にでも教えて」


「承知しました。明日にでも、いつお話出来るかご報告いたしまする。四、五日いただければと思いますが」

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