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0156. モフシマ作戦七 急前 鞍馬天狗様と将門公はスキル持ちか?

「たき。ありがとうね。それじゃぁ、たきも戻ってきてお茶の準備も出来たので、飲みながら、今日の主題を話するね。と言っても、そんなに難しい話じゃなくて、みんなに『気』について、聞きたいなと思ってね。たきにも言ったんだけど、天堂で『気』の鍛錬をしたくてね。陰陽五行等の技をより良くするためにも、必要かなと考えたんだけど、どんな道具や物などを使うと鍛錬が捗るかわからないから、みんなの意見を聞いたほうがいいんじゃないかって、たきに言われてね。それで集まってもらったんだよ」


「そうだったんですね。気とは、また掴みどころのないことに挑戦されますな」


「そうだよね。たきにも同じようなことを言われたよ」


「気など、某達では何も感じられませぬぞ。何か琴音様の鍛錬のためになることがあるか。わかりませぬ、何をお聞きになりたいのでございましょうか」


「いや、そんなに大したことを聞こうとは思ってないよ。鍛錬に何か役立つヒン、っと。手がかりになるようことがあれば、いいな~っと」


「ひんっと?とはなんでございましょう」


「いやぁ、氏兼、何を気にしてるのよ、単なる言い間違えよ。品物(しなもの)を言おうとして、『ひ』って言っちゃったから、『うっ』って止めただけよ」


「そうでございましたか。某の早とちりでございますな。神々の言葉かと思いました。前にも宇迦之御魂神様や御使い様から、新たなお言葉を頂戴しておりましたので、今のの言葉もそのような言葉かと思いましたゆえ」


「まぁ、そういうこともあったわね。どの言葉が氏兼達にとって、知らない言葉かわからないから、こうやって聞いてもらえればいいわ。まぁ、さっきの言葉は、単なる私のいい間違えだったけどね」

 とっさのことで、言い間違えにしちゃったけど、今後は神々から教わった言葉ってことにすればいいか。そういえば、父上と母上と話をしているときも、そんな誤魔化しをしていたわね。

 最近、すっかり令和で使ってた外来語とか外国語の言葉・単語を使うことが無かったから、忘れてたわ。これを機に気にせず喋ることにするかな。


「はっ、承知しました。何か分からぬ言葉がございましたら、確認させていただきまする」


「まぁ、ともかく何か無いかな。何でも良いのよ。今の私は、何も思い浮かんでないからさ。手がかりがほしいんだから」


「そうでございますな。我らの始祖になります鞍馬天狗様は、気なのかわかりませぬが、周りにいる相手の動きを感じることが出来たと言い伝えに聞いたことがございまする。また、軽い怪我等を小天狗がした場合も治癒することが出来たと聞いております」


「えっ、ホント。すごいじゃない。気かどうかわからないけど、目で見なくても、感じることができるなんて。どういう原理なのかしらね。沙門。その辺の詳しい話は伝わっているの。それと怪我を治せるなんて、医者いらずね」

 これは、易占術でなくて、厄祓術が使えたんじゃないかしら。これは、次のためにも、もっと詳しく聞いておかねば。


「いえ、残念ながら、詳しい話は伝わってございませぬ。ただ、口伝のような形で鞍馬天狗様の所業を伝えておるのです」


「そうなんだ。でも、どんなことをしたのかがわかれば、その御業を習得する(すべ)を想像する事ができるかも。沙門、いい手がかりだと思うわ。詳しい話を後で聞かせて」


「承知しました。それでは後ほど、より詳しく知る長老を連れてきますので、その者より聞いていただければと思いまする」


「わかったわ。そうして頂戴。いつにするかは、沙門に任せるわ」


「他に沙門のような話はあるかな。氏兼、たきはどう?」


「某は、そのような話は存じ上げておりませぬ」

「私も、聞いたことがございません」

 氏兼もたきも話を知らないようで、申し訳無さそうに答えた。


「それじゃぁ、筑馬は、どう?将門公で、何か話を知らない」

 そう言って、筑馬の方を向くと、筑馬はあごの髭を触りながら

「そうですな。沙門殿ような話ではございませぬが、我ら一族にも、口伝がございます。将門公は、出陣式の際に神社に祈りを捧げると、吉方位やその方角の翌日の天候をときより分かることがあったと聞いたことがあります。それが、琴音様の言うところの『気』なのかは、わかりませぬが。それにより、戦の動き方を決めておられたと」


「ちょっと〜、将門公、すごいじゃない。そんな事が出来たのね」

 いやぁ~、まさかの大当たりだね。鞍馬天狗の厄祓術?も当たりだったけど、将門公の話は、まさに易占術だね。こんな形で、鞍馬天狗と将門公とのつながりが出来るなんて、これは神々(運営)の仕込みだね、確実に。

 まぁ、これぐらいのご都合主義があっても、いいけどね、いや、もっとあってもいいと思う。今までが無さ過ぎたんだし。

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