0150. モフシマ作戦六 急 フライングでスキル検証スタート
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先日の氏兼達との話で決まったことを受けて、早速、鞍馬衆のメンバが、京などの畿内に情報収集のため、旅立っていった。これで、2ヶ月程度は戻ってこないだろうから、その間に出来るだけのことはしないとね。
まぁ、正直、話を聞かなくても、魔法が使えるゲームを何度もしたことがあるから、イメージだけなら、問題無いぐらいあるんだけど、いきなりできるようになると、それはそれで、株が上がりすぎる気がするので、ここは証拠作りを兼ねて、沙門達には話集めを頑張ってもらおう。
みんな、私のために動いて働くことをしたいようだしね。正直、そんな風に働かれるとむず痒い感じがするのだが、それが忠義というか、私に仕える事の喜びみたいなモノらしいと言うことを前に氏兼達にコンコンと説明されてしまった。
どうやら、主人として、部下の働き場を作ってあげないとダメらしい。『御恩と奉公』ってやつみたい。いまいち、ピンと来なかったけど、まぁ、本人達がそうやって欲しいなら、ブラックにならない程度なら、いいかなと考えている。
それはさておき、陰陽五行のスキル練習はこっそりと天堂の中で始めておこうと思っている。まずは、基本となるモノから練習するのが良いと思うが、どれからやりますかね。
確か、このスキルは陰陽五行に即した木、火、土、金、水と陰、陽の7つの系統があって、八百幻のときと同じようなイメージで無詠唱でも大丈夫だと手紙には書いてあったから、八百幻の魔法スキルをそのまま再現しようとするのが早いかなと思う。とはいえ、狐火ちゃん達のスキルもそうだったけど、八百幻と同じ魔法は再現出来ないだろうから、あくまでも参考にする程度かな。
天堂の中もダンジョンに入らないと練習は出来ないだろうから、安全に練習出来るものがいいよね。イメージしやすさも考えると、木か水か、それとも土かな。風もいい気がするけど、そういえば、風って、五行だとどの領域になるのかな。そういうところも調べないとかぁ~。試さないといけないことが、相変わらず多い気がする。
五行の細かい事は、氏兼達にもう一度聞いたり、本を探してみますかね。あの図書室で。
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天堂のダンジョンで練習すると決めてから、少しづつ、準備を進めている。
八百幻で使っていた魔法が、こっちの陰陽五行のどの領域になるのか図書室で調べたり、氏兼達に聞いたり、練習するスキルを決めたり、練習するために氏兼達に防具等の予備を作ってもらったりと意外にやることが多かったわね。おかげで沙門達が畿内から戻ってくるまでの時間の半分くらいは過ぎたんじゃないかな。
明日からは、スキルを練習するためにダンジョンに潜ることになるけど、まだまだ、氏兼達が私のことを心配してるんだよね。
1層に入ってすぐの入口付近でしか練習する気は無いから、魔物などに襲われる事はないと思うけど、詳しく氏兼達に説明できないからね、心配されるのはしょうがないけど、そこまで子供扱いしなくてもなぁ~、と思っている。
口には出さないが。
ーーーー練習初日
さて、ついに今日から陰陽五行のスキルを練習を始める。今までなんだかんだでダンジョンの中に入ることがなかったので、ちょっと緊張をしている。
氏兼達も少し緊張しているのか、いつもよりことば数が少なく、天堂まで歩いている。ちょっと反抗期を迎えた子供がいる家族がお出かけしているって感じかな。
そんなことを考えながら歩いていると天堂の前まで着いてしまった。
「琴音様、本日はまだ沙門殿らが戻ってきておりませぬが、本当に天堂の中で陰陽五行の鍛錬をなさるのでしょうか。畿内の話を聞いてからでも遅くはないかと思いまするが。いつもより鍛錬が厳しくなり、怪我等されぬか心配にございます」
「氏兼、心配してくれてありがとうね。確かに沙門達の話を聞いてからでも鍛錬することはできるかもしれないけど、戻ってくるまでの時間を上手く使いたいのよ。
戻ってきて話を聞いて、上手く鍛錬が行かなかった時を考えると、戻ってくるまでにどんなことが出来て、何が出来ないのかが分かっていたら、沙門の話もより具体的に聞くことが出来ると思っているわ。だから、まだ沙門が戻ってきてない今がいいのかなと」
「そうですな。確かに琴音様のおっしゃることは、ようわかりまするが、されど、琴音様はまだ小そうございます。
そこまで急いで鍛錬することは無いと今でも思うておりまする。
ただ、我らは琴音様をお支えすると決めておりますので、本日は何があっても良いように、いつも以上に外で対応出来るようにしておきますので、安心くださいませ」
「はぁ~、そんなに過保護にならなくても大丈夫だけど、それで氏兼達が安心したり、落ち着いて待てるなら、良いけどさ。それじゃぁ、行って来るよ。
鍛錬してくるけど、初日だから、簡単な確認ぐらいでそこまでしっかりとはしないように御使い様にはお願いするから、安心してね」
「承知しました。それでは、行ってらっしゃいませ。皆一同、お待ちしております」