0149. モフシマ作戦六 水 何事も情報収集から
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最近、色々と話が進められてきた感じがして、少しホクホクだ。特に式神のスキルをみんなの前で披露して、ダンジョンの外でも使えるようになったことがとても良かったなと思っている。
いつまでもダンジョンの中だけでしかスキルが使えなかったら、何かあった際に困るからね。次はどのスキルを外で使えるように、みんなの前で見せるか、ちょっと考えないとね。まぁ、アイテムボックスとかは無理だろうし、身体強化は分かりづらいし、やっぱり陰陽師のスキルの中を順番に見せていくのがいいかしらね。
そうすると、ちょっと便利になったり、氏兼達みんなが陰陽師でイメージしているモノを見せるのがいいかな。
それじゃ、まずはたきに聞いてみるかな。
「ねぇ、たき。この間、陰陽師の業の式神を見せたじゃない。他に陰陽師でどんなことが出来るか、知っているかな。御使い様に聞いてもいいんだけど、事前に少し知っていたら、鍛錬も少しは効率よくできるかなと思って」
「そうでございますね。陰陽師と聞いて、思い浮かべることは、先日、お見せいただいた式神と妖の術を使うということぐらいでしょうか」
「妖の術って、この間見せた守護像のようなモノのことかな。それとも何か他のこと。例えば、火を出したり、風や水を使ったりとか」
「そうでございますね。私も詳しくは知りませぬが、そのようなことができると聞いた記憶がございます。氏兼殿や沙門殿たちのほうが、詳しく知っているかもしれませんよ。そちらにお聞きになってはいかがでしょうか」
「そうだね。氏兼達にも、聞いてみるかな。今日の中食後にでも聞くようにするかな。天堂に行ってる間に氏兼達に話がしたいことを伝えてもらえるかな。」
「承知しました。それがよろしかと思います。氏兼殿には話をしておきます」
「それじゃ、いつも通り、天堂に向かいますかね。色々とやらないといけない鍛錬もあるしね。さぁ~、頑張りましょう~」
「琴音様、あまり無茶をされないようにお願いします」
ーーーー中食後
「氏兼、沙門、筑馬。中食後に残ってもらって悪かったね。予定は大丈夫かな」
いつも私のことを最優先って言ってくれてはいるけど、それに甘えてばかりじゃ、わがままになっちゃうから、きちんと確認は必要だよね。
「琴音様、お気づかいなく。予定はありませぬゆえ、問題ございませぬ。して、どのようなお話でございましょうか。たきからは、陰陽師のことでご質問があるとのことでしたが」
「そうなのよ。たきにも少し聞いたんだけど、この間、式神を見せたじゃない。他に陰陽師でどんなことが出来るか、知っているかを聞きたくてね。御使い様との鍛錬の前に事前に少し知っていたら、鍛錬も少しは効率よくできるかなと思って」
「そうでございましたか。たきから聞かれているのでしたら、我らからの話もそこまで違いは無いかと思いまするが」
「まぁ、そうかもしれないけど、色んな話を聞くことで理解することが多くなると思ってね。小さな違いだけでもいいと思ってるよ」
「そうでございますか。それならば、陰陽師で知っていることで、先日の式神以外ですと、五行の術法や易占術、癒しや魔祓いの術法があると聞いたことがございますな」
なんだよ。差はないっていいながら、めっちゃ知ってるじゃない。さては、知ってることをひけらかしたいんじゃないの。
「五行って、木、火、土、金、水の五行のことかな」
「そうでございます。易占や魔祓いなどもその五行思想を基に考えられていると聞いたことがございます」
「具体的に五行でどんなことができるか、聞いたことがあるかな」
「少しだけ、聞いたことがございますが、世迷い言の類だと思いまする。とはいえ、式神も世迷い言だと思うておりましたが、琴音様は出来申したので、五行の術法や魔祓い、癒しもできるのでは無いかと期待しておりますぞ」
おっ、何かすごい期待値が上がっているようね。まぁまぁ確かに式神ができるなら、他の陰陽師の業もできる可能性は高いと思うよね。大丈夫です。安心してください。出来ますよ。まぁ、今は出来ないが。
「で、どうなのよ。早く教えてよ」
「そうでした。五行の術法は、火の玉や見えない風の刃など、妖が使う妖術を陰陽師が使えるようにしたと聞いたことがございます」
「なるほどね、そうすると妖術でどんなことができるかを知っていると、その術を陰陽五行で実現できていたかも知れないってことね。それじゃぁ、妖の話を集めたほうがいいんじゃない」
「そうなると思いまするが、妖はこの日ノ本全体、どこにでもおると聞いております。また、その地にしかおらぬ者おるとも聞いたことがございます。いかが致しまするか」
「そうねぇ。妖の話が多いのは、どのあたりなんだろう。まずは、多いところの話を集めて、その妖達ができることを御使い様と鍛錬することにしたいわね。全てが出来るわけじゃないだろうから、知っている妖術の数を増やしたいよね」
「そうでございますな。話を集めるのでしたら、京の都や大和の都など、古くからある都で聞くのが良いかもしれませぬ。
また寺社仏閣でも、そのような話は口伝されていると思いまするが、寺社仏閣も京、大和、紀州など畿内に本山がございますので、畿内で話を集めるのが早いかもしれませぬ」
「そうね。そうなるね。まずは、京や大和で話を集めてもらおうかな。そうすると、鞍馬衆の何人かに行ってもらうのが良いのかな、どうかな、沙門」
「はい、おっしゃるとおりかと、地の利がありますゆえ、我ら一族が行くのがよろしいかと」
「じゃぁ、何人か良さ気な人を見繕って、行ってもらえるかな。分かる範囲で早めに帰ってきていいから。
まだ、出来ると決まったわけじゃないし、できると分かったら、詳しく調べてもらうことになると思うけど。
そういえば、沙門のところも筑馬のところも、妖とは言わないけど、その類の人物がいるじゃない。今度、その人のことを聞かせてよ」
「はて、そのような方がおったとは、寡聞に聞いておりませぬが、筑馬殿は、心当たりがございますか」
「儂も心当たりはございませぬが、琴音様、どなたのことを仰っておりますか」
「えっ、やだなぁ~。沙門のところは鞍馬天狗様で、筑馬のところは、将門公でしょ。二人共人外の御業があったと聞いてるわよ」
「あっ、九郎義経様の剣術のお師匠様でございますな。確かに人外の御業があったと聞いておりまする。それでは、後日、我が一族に伝わるお話をさせていただきまする」
「将門公に関しては、同じようなことはございませぬが、琴音様は、どのようなことをお聞きになったのでございますか」
「将門公は、処刑されたあと、怨霊になって、武蔵の国まで、晒されていた首だけが飛んで戻ってきたと聞いたけど、そんな話は聞いたことがないのかな」
「そうでございますな。そこまでの話は聞いたことがございなせぬが、他の話ならば聞いたことがありますので、その話を少しさせていただきまする」
「へぇ〜、そうなんだ。御使い様から聞いた話とは違うかもしれないね。二人共、話を聞くのを楽しみにしているよ」
「「はっ、承知しました」」
「それじゃぁ、五行の方は、それで進めるとして、魔祓いや易占術、癒しの方も別途、話を今度聞かせてね」
「承知しました。少しそちらも調べておきまするので、調べ終わったら、お声がけをさせていただきまする」
「うん、それでよろしく。じゃぁ、五行の修得に向けて頑張りましょう。えい、えい、おぉ〜」
「「「「えい、えい、おぉ〜」」」」
つい勢いで勝どきを上げてしまったが、みんなついてきてやってくれたわ。