0127. 厳かな曲って難しいから少しアップテンポに
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私が確実に吹けそうなのは、さっきの曲みたいなのだから、厳かとはかけ離れているんだよねぇ~。
厳かな曲と言ってパッと思い出すのは雅楽だけど、吹いたことがないんだよね、まぁ、当然だけど。吹けるとすると、さっきの祭囃子か、ヲタダンスか、どっちもアップテンポの明るい曲調が多いから、今回のような厳かな雰囲気にしたい場合は、合わないよなぁ。
あとは若干厳かなというか日本らしさのある曲だと耳コピした、和風BGMというジャンルの曲かなぁ。曲はいいんだけどねぇ、聴こうと思った動機と状況が酷すぎて思い出したくないんだよねぇ〜。まぁ、もう会うこともないから、いいっちゃいいかぁ。トラウマじゃないけど、これを機に良いお思い出に上書いちゃうかな。まぁ、うまく吹けるかわからないから、一回、たきに聴いてもらって感想を聞こう。
「ちょっと、たき。もう一曲、聴いてもらえないかな。今度の曲は、このあとの仕事始めで話し始める前に吹くか悩んでい曲だから、また、感想を聞かせて」
さて、思い出しながら吹きますかね。確か「かぐや」とか「神樹」、「禅」とかを日本らしさをイメージしていたような曲だったはず。
ーー再演奏後
あれっ、どうした?たきの目に涙が溜まって泣きそうになっている。
「たき、どうしたの、何かあった。私の曲を聴いて怖いことや厭なことでも思い出した」
「いえ、琴音様、そのようなことはございません。聴いていて、何故か心が熱くなり、心が震えるような気持ちになってしまいまして、お恥ずかしいところをお見せしました」
「はぁ、良かった。そうだったんだ。何か悪いことでもしちゃったと思ったよ。それでどうだった。まぁ、泣くほどの気持ちになれたんだから、よかったとは思うけど」
「これは素晴らしいものではないですよ。これ以上の曲を聴いたことがありません。氏兼殿はもとより、沙門殿や筑馬殿なども聴けば泣かれるのでは無いでしょうか。それほど素晴らしい曲だったと思います」
「そう、よかったわ。それじゃぁ、この曲を吹いてから、仕事始めの話をすることにします」
「さて、曲も決まったことだし、あとは巳の正刻から集まりを始めるから、巳の初刻になったら、町の広場に向かえばいいかしらね」
「そうでございますね、それまでに着物の準備などをされるのがよろしかと」
あれっ、何か着替える前提で話をされてるけど、そんな話は聞いてないぞ。また、氏兼とたきだけで決めたなぁ。これは秋祭りのときと同じ様に七五三みたいにされるかな。まぁ、ここは諦めどころだね。それに年始最初の厳かな雰囲気を出すためにも、飾った格好をするのも致し方なしかな。
「たき、そのような話は聞いてないけど、どうせ、氏兼と決めたのでしょう。今回は年始最初の話す場だから着飾るのも良いけど、次は事前に相談してね」
「承知しました。氏兼殿が琴音様に事前に話をすると嫌がるので、当日、話せばいいとおっしゃったので、申し訳ございません」
やはり、元凶は氏兼だったかぁ、まぁ、予想通りだから、終わったら、説教だね。
その後、着替えは予想とはちょっと違い、秋祭りのときとは違う衣装であった。まぁ、七五三みたいなのは変わらないが。
ーーーー
いつも通り、外宮の高舞台のところで待ち合わせをして、町の広場に向かった。相変わらず、町の人の視線が熱い。いつになったら、普通に見てくれることやら。
町の広場に来ると、すでに人が集まって待っていたが、秋祭りのように騒がしくはない。キチッとした格好の人もチラホラいて、若干の緊張感がある状況になっている。
それと広場の高舞台も少しだけ、高くなっている。遠くの人が見えるようにしたのかね。理由は分からないが、まぁ、いいんじゃないかな。
「沙門、筑馬。お疲れ様、だいぶ早くにみんなが集まっているのね。まだ時間まであるでしょう。まぁ、早めに集まったら、始めちゃえばいいので、いいんだけどね」
「あと四半刻もあれば、皆が集まりますので、集まりましたら、よろしくお願い申し上げます」
「わかったわ。集まったらやりましょうか」