0122. 年末調整 承 原料集めで温かく
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冬の寒さ対策として燃料を作って『年末調整』って事で、勝手に配ることを決めたので、早速、たきと氏兼達を呼んで、話をすることにした。
「氏兼、たき、それに沙門と筑馬も来たのですね。ありがとうね。今日は、ちょっと話を聞きたいのだけよ」
「琴音様、今日は何をお聞きしたのでしょうか。我らが琴音様より、御神託をお聞きし、動くことはあろうかと思いまするが」
「今日は、みんなの年越し、冬越しを如何に暖かく、誰も体を崩したり、壊したりしないように考えたいなと思ってね。この間、天堂に行った際に相談したの。
その時に、まぁ、いくつかの案は聞いて考えてはあるので、それがこの残り少ない時間でできるかを聞きたくてね」
ここは安定の御神託で強行突破で正面突破だね。こう言っとけば、みんな、反対はしないだろう。
「琴音様、そのようなお気遣いありがとうございまする。この安房の地は、比較的暖かではありますが、それでも冬の間に体を壊す者もおります。それが少しでも減れば、皆も喜びましょう」
「うん、そうだね。そう思って聞いてきたんだよ。まぁでも、もう冬になって寒くなっているから、少し遅くなっちゃたけどね、年越しには間に合わせて、新年を迎えたいと思ってるよ。だから、手伝ってね。
それで、皆に聞きたいのは、オガクズや炭の欠片、炭の粉、それに竹って集めてこられるかな。何を言いたいかというと、それで、部屋を暖かくする薪のかわりの燃やすものを作ろうと思って。あとは加湿する道具もね」
「オガクズとか木の欠片なら、町の至る所で、建屋を建ててますし、木材を加工しているところにもあるので簡単に集まりまする。
炭はあまり使っていないので、難しいかと。竹であれば、裏の山などに竹林が何ヶ所もあるので、そちらで手に入れればよろしかと思いまする」
「おぉ~、思ったより簡単に手に入るのね。それじゃぁ、残りの日数も少ないから、切った竹とオガクズは、天堂の入口に持ってきてくれるかな。天堂の中に入れて、作り方を練習するから」
「琴音様、自らお作りになるのですか。我ら鞍馬と飯母呂で教えていただければ作りまするが」
「う~ん、まだまだ皆に作ってもらえるほど、作り方がわかってないし、この大聖宮にある道具で作れるかもわからないからね。
天堂であれば、御稲荷様の御使い様から指導してもらえるかもしれないし、今回は天堂で私がやってみるよ。一日どれくらい作れるかわからないから、そんなに期待しないでね」
「とりあえず、今日の中食後に天堂に行って、練習してみたいので、少しオガクズと竹を持って行ってくれるかな」
「承知しました。それでは、オガクズと竹を準備して、天堂に運び込んでおきまする」
さて、これで錬成でどこまでできるかの検証、実験は出来そうね。
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中食後にいつものメンバーで、天堂にやって来ると、入口に山と積まれた竹とオガクズの入った俵が置かれていた。朝頼んで、午後一でオガクズ荷車一台分と竹二台分がもう置かれてるなんて、どれだけ頑張ってくれたんだろう。いつもの力仕事担当の力士が横で待ってるわ。ご苦労さまと声をかけてあげようかな。
「いつもありがとう。ここまで運んでもらって助かってるわ。このまま、中に入れちゃいましょうか」
力士たちは急に声をかけたせいか、ビックリした顔して若干、アワアワしている。そんなに驚かなくてもいいのにね。実はちょっと怖がり、ビビリなのかな。
力士たちが運んでくれた荷物は、5-10分ぐらいで天堂の中に運び込んだ(実際は、私のアイテムボックスの中だが)。
「さて、荷物は天堂の中に運び込めたし、中でいろいろと練習したり、御神託がもらえるように祈念してくるわね。半刻から一刻ぐらいで戻ってこれると思うから、いつも通り待っててね」
「琴音様、行ってらっしゃいませ。お待ちしております」
いつも通り、みんなに手を振りながら天堂の中に入って行く。
さぁ、オガクズと竹が手に入ったので、早速、錬成をしようかと思ったが、その前に『炭の種類と作り方』がわかる本を探しましょうかね。いつも上手く行かないときは、本や手紙などを見落としていたからね。
今回は、時間がないし、余計な手戻りとか、作り方でトライ&エラーをする訳にはいかないので、ちゃんと事前に本を探して、読んでおこうと思うのだ。
30分ぐらい探して読めば、どうにかなるでしょう。