0112. ダンジョン情報共有会
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扉を出ると、泣きそう顔しているたきと心配しすぎて顔色が悪い氏兼、沙門、筑馬がいた。
あちゃ~、待たせ過ぎちゃったなぁ、失敗したな。もう少し早く戻ってくればよかったかもな。
「たき、氏兼、それに沙門と筑馬。心配かけたようだね、ごめんね。でも、扉の向こうは安全だったよ。
時間が足りなかったので、全ては見回れていないけどね。この扉の中には、私と御使い様の技能を鍛錬するための場所と休憩する場所があったのは確認できたよ。
それで今回は休憩する場所だけをしっかりと確認しておいたから、ちゃんと中で休めるよ」
「あと、神様からの御神託になるのかな。手紙が置いてあって、それを読むのに、時間がかかってしまったんだよ。
残念ながら、手紙を持ち出すことが出来なかったので、みんなに見せることは出来ないけどね。さてと、帰ろうか。もう少し詳しい話は、奥之院に戻ってからするからね」
「あぁ~、それと私の修行がある程度進めば、何人かはあの扉の中に連れて行けるそうだよ。ただし、入口の部屋だけで、休憩ができる場所の一部だけになるようだけどね。
それでも連れて行けるだけありがたいことなので、頑張って修行して、みんなを一緒に連れていけるようにしたいと思う。それのほうが、みんなも安心できるだろうしね」
とりあえず、中が安全であることを強調しつつ、何をしていたか、簡単に共有したので、少しは安心してくれるだろう。
「姫御子様、ご無事にお戻りになられて、本当に良うございました。皆も氏兼も心配で倒れるところでした。
また、中が安全であることを確認されたこと、喜ばしく思いまする。我らは今は入れませぬが、姫御子様の修行が進めば、中に入れるようになるのであれば、しっかりとご助力させていただきますので、ご指示いただければと思いまする。
どちらにしても、まずは戻りましょうぞ。ここに居ては、誰かがいつか倒れてしまいます」
「そうだね。誰かが倒れる前に帰りましょう。私も次に来るための準備も必要ですし、また、何日か後に来るとしましょう」
帰るときは、何故かたきに抱っこされながら、奥之院の自室に戻った。たきも相当心配していたと思うので、好きにさせてあげたのだが、少し恥ずかしかったのは、ご愛嬌だ。
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「さて、戻ってきたけど、そろそろ中食なので食べ終わってから、話をしようかね。たき、悪いけど、勝手方に伝えて、中食を用意してもらえるかな」
全てを話せないので、どこまで話すかとどう誤魔化すかを考える時間が欲しいので、お昼ご飯で時間を稼いでおこう。
「承知しました。それでは、中食を早めに用意して来ますので、少々お待ち下さい」
そう言うと、たきは部屋を出て、台所に向かって行った。
「そうでございますね。皆も心労があり疲れておりますれば、中食を食べ、少し落ち着いてから、姫御子様からのお話をお聞かせくださるように致すのがよろしかと思いまする」
氏兼も昼食を取ってからにすることは賛成のようね。ようは、心配しすぎて疲れたから、昼飯食べて休憩させてくれってことね。心配かけたのは私だし、時間が欲しかったから、それでいいよね。
「それなら、未の正刻から話を始めましょうか。それまでは体を休めておくわ。私も初めての経験で気を使って疲れが出るかもしれないしね」
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昼食を食べ終わって、部屋で棒茶を飲みながら、のんびりとしていると、氏兼とたきが戻ってきた。昼食を食べ終わったあと、なんか出かけていたんだよね。何をしに行ったのかはわからないけど。
「さてと、氏兼とたきも戻ってきたので、天堂の中に入ったときの話をみんなにしましょうかね。ところで氏兼とたきは、どこに行ってきたの」
「天堂に行ってまいりました。姫御子様が中に入られたあと、何か変化があるかの確認をしてまいりました。特に変化もなくあの扉にも近づくことができませんでした」
あぁ~、わざわざ確認しに行ってたんだ。何も変更しようと思わず出たから、変化はないと思うけど、どうやったら近づけるようになるかは、ちょっとどこかのタイミングで確認しないとね。
「わざわざ、ありがとうね。まだ行ったばかりだから変化は無かったかもしれないけど、今後も定期的に確認しましょうね。それでは天堂の中の話をしましょうかね。
天堂の中は、戻ってきたときも言ったけど、入ってすぐに広間があって、それ以外には、二つの扉があったの。一つは休憩できる部屋で、もう一つはたぶん、鍛錬する部屋だと思うわ。鍛錬する部屋の方は、入ってないから、あくまで推測だけどね。
それで休憩できる扉の方は、中がいくつかの部屋になっていたの、まだ全部は見てないけどね。体を休めるほどの広さはあったから、中で無理せず休めると思うわ。
このあとは、少しづつ休憩できる部屋を整えて、それからかな。それに武器や防具がないと、鍛錬の部屋の中を確認できないし、したくないしね。
まずは、その二つができてから、鍛錬する部屋を確認してみるよ」
「そうですね。それがようございまする。無理をせず、準備を整えてから、進めることが我らも安心できまする」
「そうだよね、じゃあ、防具と武器を作ってからやることにするよ」