0109. ダンジョンの入口は欧風建屋!?
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廊下を抜けて行くと少し拓けた場所に出た。今日は廊下を歩いてきたけど、私の歩くスピードで15-20分くらいだから、氏兼とか大人なら10分はかからない感じかな。
拓けた場所は、そこそこ広い山の広場って感じで、バスケコート一面ぐらいありそう。
「氏兼、たき。これが近づけない扉のある建屋なのかな」
「その通りです。この建屋が我々が近づくことのできない扉がある建屋になります」
いやぁ~、広場の先にある建物って、どう見ても長崎の大浦天主堂を小さくして少しシンプルにした建物じゃない。どうしてこうなった。卑弥呼様達は、日本の神様だから、こんな感じの建屋は建てないと思うんだよね。
オーパーツとまでは言えないが、この時代にはまだ無い建築様式でしょうよ。いくら歴史が分からなくても、この時代に来て、もう4年以上経つんだから、この違和感には、すぐに気づくわよ。あぁ~、もうぅ、どうしたらいいのよぉ。なんて説明して氏兼達を納得させればいいんだろう。とりあえず、知らない振りで通してみるしかないか。
「初めて見る変わった建屋ね。とりあえず、みんなも中には入れるのでしょう。入ってみて、何か扉に入れのか試してみましょうか」
さてと、この建屋をどう呼ぶのがいいかしら、天主堂って呼んじゃうと、某宗教に対して、失礼にあたるかもしれないし、全く違う名前で呼ぶと間違えそうだし、どうするかな。できるだけ近い感じで天堂(勝手に命名)と呼ぶことにしよう。
中に入ると、完全に天主堂でしたね、レイアウトが。ステンドグラスっぽい窓もあるし、ガラスって、まだ日本に来てないんじゃないの?あるのかな。あとは装飾や内装、家具はほとんど無いから、まだよかったわ。
中まで天主堂だったら、言い訳が思いつかなかったわ。今までの日ノ本の宗教概念と違いすぎるからね。少しホッとしたよ。まぁ、ステンドグラス以外にも一か所、完全におかしいところがあるのだが、予想できることなので、まぁ、今は横に置いておこう。
「氏兼とたきが、入ったときもこんな感じだったの。この光が通る障子のような絵があったのかな」
こんな状態になっていたら、もっと早くに氏兼とたきだったら、報告してくると思うので氏兼達が確認したあとに作られたとしか思えないが、念のため、確認をしておこう。
「いえ、姫御子様、我らが入ったときは何も無い、ただの馬小屋のような感じでした。このような、窓の絵なぞ、ありませなんだ。如何様になっておるのじゃ、全く面妖な」
やっぱりそうかぁ、最初に卑弥呼様が適当に作って、あとから欧州のどこかの神様が手直しを入れたんじゃないかしら。
「姫御子様、本日はもうようございませぬか。我らがまだ調べられてないところにお連れするのは、何があるのか分からぬゆえ、危のうございまする」
やばい、このままでは何も確認せず、帰ることになってしまう。とりあえず、皆で調査することにして、私は隅で調査を見守ることにしよう。卑弥呼様達が作ったダンジョンなら安全だろうし、あの怪しい扉以外はみんなが近づけるので大丈夫だろう。
「氏兼、たき。どうせ、調べたあとに私が来る必要があるのであれば、この場で調べてしまいましょう。私は、隅にいるようにしますので、よろしく頼みますよ。私の護衛には、沙門と筑馬がいれば、どうにかなるでしょう」
「そうですね。我らが調べたあと、安全であれば姫御子様をお連れしていたと思いまするので、この機会に調べてしまうことでよろしかと思います。
それでは私とたきで今、調べることにしますので、沙門殿と筑馬殿、姫御子様の護衛をよろしくお願い致します」
よっしゃ~、これでダンジョンに入れるでしょう。あとは、調べてる間にどうやって、みんなを説得して入るか考えないと。