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0107. 死屍累々!?後片付けまでが祭りです

定期的に長く投稿しようと思いますので、ブックマークと☆、「いいね」で評価をしてくれたり、ゆるめの感想とご意見もらえると、嬉しいです!!

 みんなと合流したあと、みんなの格好を確認したが、みんないつもどおりの格好であった。なんか、たきに唆された気もしないではないが、まぁ、プレゼントの着物なので、よしとしよう。

 その後、みんなで町の広場に行くと、すでに大人は集まっていて、飲み食いの準備をしていた。

 この日のために、氏兼は光賀に頼んで、濁酒をたくさん用意していたらしい。なかなかお酒を飲む機会も無かったようなので、奮発したようだ。気が利くところが良いね。

 広場の一角には、私の場所が用意されていた。まぁ、床几が置かれてるだけだけどね。ちゃぶ台やテーブルは無いみたいね。これは、作らないといけないな。確かに今まで食膳でしか食べて無かったから、気にならなかったけど。

 これ、どうやって食事するんだろう。みんなは、ゴザみたいなのを地面に敷いてるけどさ。


「さて、姫御子様。時になりましたので、一言、皆にいただけないでしょうか」

 開会の挨拶ね。ネタでやることはあるけど、そんなのは求められてないだろうから、ちゃんとやるかね。

 とはいえ、相変わらず氏兼は、事前に話をしないで、当然のように振ってくるよな。ちょっとあとで、しっかりと説教をして、シメないとだね。


「皆さん、この一年、お疲れ様でした。無事に実りを収穫できたこと、非常に嬉しく思っております。私は先日、この社に引っ越してきたばかりですが、皆さんがしっかりと育てていたことを聞いていました。

 また、来年に向けては、先日、私に実りを増やすための手段の御神託が降りてきておりますので、一緒に頑張って実りを増やしていきましょう。

 今日は、氏兼と連雀の光賀が頑張り、濁酒も用意しています。今までの苦労を飲んで食べて、忘れましょう。そして、来年、その先の豊かさに向かって英気を養いましょう。

 このあとは、私の侍女等が奉納の舞をしますので、そちらも楽しみにしてくだい。それでは、お祭りを始めます。えいっえいっ、おぉ~」

 

「「「えっ、何。えいっえいっ、おぉ~」」」

 なんか、みんな、何で勝どき上げてるんだぁって、顔をしてるが、これを流行らそうっと。



ーーーー

 開会の宣言をしてからすぐに、みんな、飲めや飲めや、食べれや食べれやで、スゴい勢いで用意した食事や飲み物が減っていってる。前に行ったフードフェスタみたいだな。

 でも、みんな、笑顔でいい顔をしてるなぁ~、よかったわ、無事に収穫できて。来年からはもっと収穫を増やすし、狩猟もしたり、お金を稼ぎゃなきゃね。


「姫御子様、そろそろ、奉納の舞を致しますか。早くせねば、奴ら、飲み潰れるやもしれませぬ」

 おぉ~、確かに減りが早いなと思っていたけど、酔い潰れるぐらいまで来ていたのか~、始まって、一刻ぐらいで、まだまだ明るいよ。とはいえ、酔い潰れられると、せっかく練習したダンスが無駄になっちゃうから、やりますかね。


「そうね。すぐに舞をやりましょうか。みんなに準備をさせて、まつ、ゆき」


「皆さん、宴もたけなわですが、そろそろ、奉納の舞をします。宇迦之御魂神様への奉納の舞になりますので、しっかりと見てください」

 そう、声がけをすると、ピタッと飲み食いとおしゃべりが止まり、広場に作られている高台に見つめている。なんだろう。こんなピタッと止まるものなのね。信心深いというか、スゴイわね、この時代。


「それでは、まつ、ゆき、始めてちょうだい」

 そう言って、手拍子をして、ダンスのスタートを促した。

 ヲタダンスは、まだまだ小学生の学芸会レベルではあったけど、初めての踊りだったから、めちゃくちゃ盛り上がってしまった。おかげで、ダンスをする前以上のスピードで、お酒と食事が減っていって、夕方前には何も無くなってしまった。


「氏兼、沙門、筑馬、なんか大部分の人が酔い潰れていない。どうするのよ、これ。こんな感じで、よかったの、祭りは」


「姫御子様、祭りは大成功ですよ。我ら鞍馬は、祭りなどしたことが無かったので、今日は祭りが出来るだけで十分でしたが、姫御子様が奉納の舞を準備され、より素晴らしいものになりました。ありがとうございまする」


「沙門殿の言うとおりです。我ら飯母呂も祭りをするのは、久方振りでしたので、今日は皆、いい笑顔でおりました。これもひとえに姫御子様のおかげです。

 酔い潰れるような失態ができる事自体、今まではありえぬことですので、今日はお目溢しをいただければと」


「酔い潰れることは気にしてないわ。みんなが楽しめていれば私は十分よ。ただ、後片付けまでが祭りだと思っているから、ちゃんとしっかり、後片付けだけはしてね。それ以外は大丈夫よ。楽しんでもらえてよかったわ」


 私が帰ったあと、後片付けをしようとしたが、みんな酔い潰れていて、片付けが進まなかったため、結局、後片付けは、翌日、二日酔いの中、総出でしたと氏兼から聞いた。

 とりあえず、みんな、楽しんだので、来年はもっともっと楽しめる出し物や食事、飲み物を用意できるようにしよう。

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