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0104. 祭りの準備でSAN値が削られた

定期的に長く投稿しようと思いますので、ブックマークと☆、「いいね」で評価をしてくれたり、ゆるめの感想とご意見もらえると、嬉しいです!!

 どう、やらなくてよい方向に持っていけるか、どうしようかと悩んでいると、まつが話しかけてきた。

「姫御子様、みんな、姫御子様の舞を見たいと思うています。なので、私達にも教えていただき、一緒に舞を踊れないでしょうか。音は無くとも、舞う人が多ければ、宇迦之御魂神様も許していただけるのではないでしょうか」

 くぅ~、なんだ、この連携は今度はまつが、別方向から攻めてきている、きれいなパス回しで徐々に外堀が埋められてきている感じがする。

 このまま行ったら、やるの一択になってしまう。ここは強引に止めに行って突破せねば。負けられない戦いがここから始まるわ。


「まつ、その気持ち、ありがとうね。確かに人が多ければ、たとえ舞に慣れてなくても、宇迦之御魂神様は許してくれると思うわ。

 だけど、それだけでは舞の美しさと荘厳さが足りないと思うの。バラバラになっている舞は、見ていて楽しくはないと思うのよ。

 だから、今年は時間はないけど、私がみんなに教えてあげるから、みんなで揃った舞を奉納したらどうかな。私と一緒に舞うのは、また来年以降でみんなが上手になってからのほうが喜ぶと思うよ。

 来年以降、私と一緒に舞うために、一年間、みんなで鍛錬しよう。今年は、舞を奉納するというよりは、みんなで踊りを奉納するぐらいの気持ちで良いと思うわよ」

 よし、相手の意見を否定せず、受け入れてもらったと思わせて、自分はやらないというブラック企業で鍛えた処世術、どうや。


「そうですね。舞を奉納するのであれば、美しく綺麗でなければならないですね。それにいきなり、姫御子様と一緒に舞うというのは大変失礼で無礼でした。

 おっしゃられる通り、今年はみんなで踊りを鍛錬したうえで、奉納する気持ちと共に踊るというのが良いと思います。時間は短いですけど、姫御子様、あの舞を教えてくださいませ」

 よっしゃ〜、今年はこれでヲタダンスを見せるという罰ゲームをしなくて済みそうだな。まぁ、来年のことは、先の私に任せよう。今は、やらなくて済むことを喜ぼう。


「それじゃ、今日からね。中食を食べてから、やりましょうかね。まつは、氏兼とたきと誰が踊るのか、決めておいてね。場所は、外宮の広場で鍛錬することでいいかな。氏兼」


「そうですね。参加する者の選抜はお任せください。時間も中食のあとでよろしいかと思いまする。場所は、参加する者次第ですが、内宮よりは外宮のほうが問題ないかと」

 おっし、氏兼も同意したってことはこれで私のヲタダンスをお披露目しなくてもよくなったな。よっしゃ~、負けられない戦いに勝てたぁ~。

 なんか、昔のスポーツイベントでボールが出てる出てないを画像認識で判断して、〇〇の1mmって言う言葉が出来たって、おじいちゃんが興奮して言ってたけど、私もそんな感じでギリギリでゴール出来たなと思う。


「それでは、外宮に高舞台を造ってありますので、そこで、姫御子様に御指導していただきましょう。姫御子様の舞を見たあとに、鍛錬を繰り返せば、体捌きを徐々に覚えていけると思いますよ。

 武芸と同じ様に繰り返し鍛錬するしかありません。体捌きを覚えるまで、姫御子様に舞を見せてもらうしかありませんが、よろしくお願い申し上げます」

 ぬわんだって〜、覚えるまでみんなにヲタダンスを見せるってぇ~、逃げ切れなかったぁ。くっそぉ〜、祭りの本番でしないだけマシか。氏兼めぇ~、今日のところは引き分けにしておいてやろう。

 その後、高舞台にヲタダンスに参加する十名ほどが集まり、みんなにヲタダンスを見せながら、個別指導を二刻ほどした。当然、一日では覚えきれず、収穫祭りの前日まで毎日、ヲタダンスを見せて、個別指導を続けた。

 はぁ~、これなら、本番一回だけ披露する方が、SAN値を削られなかったかもなぁ~。まぁ、こんな失敗もあろう。今後は自分が恥ずかしくなるようなダンスとか歌とかは、みんなに知られないようにしていかねば。

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