幻夢
ちいさな ちいさな 星のよる
闇にのまれた地の上に
金剛溢れる一雫
ぽんっとじわりとおちました
やがて100年たったころ
沁みた雫が暴れ出し
地神が怒り悲しんで
地を割り空破り飛んでった
破れた空ははらはらと
涙を流して地に降りた
涙と空はふくらんで
瑠璃 風信子となりました
雫が渇き始めたら
小さな大樹ができました
億年後
宇宙が突如光となった
空は心を世界に降らし
地は世界に大樹を伸ばし
大樹は想いを大きく包み
想いはやがて新たな世界を
世界は空を構築し.......
いつしかすべて大樹に戻り
林檎の雫が落ちました
そこから生まれたかの幻夢
今は何を問うだろう
そこから失うかの幻夢
今は何を想うだろう