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ジェミニ 〜魂の契約者達〜  作者: えいりす
第三章 王都への旅
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45.看病

体調には気をつけましょう。

アリスが壁を向いて寝だしたのでエイシェルは部屋を退室する。

エイシェルも寝不足であったため、お昼の時間まで休むことにした。





エイシェルが部屋を出た直後、アリスは全然寝れそうになかった。


(ヒトの気も知らないで……ヒトの気も知らないでーー!あんなに顔を近づけるやつがあるかーー!!こっちはただでさえドキドキしてるのに……いきなりおでこ触ってくるし……ドキドキし過ぎて心臓が壊れるかと思った……)


熱が上がった状態で目の前まで顔を近づけられたのだ。平静を保つことなんてできるわけがなかった。

このままでは寝るどころか目が冴えて熱が上がる一方である。

暑くなったため胸元のボタンをひとつ外した。

エイシェルが戻ってくる前に付け直せば問題ないと思ったのだ。


(エイシェルもなんであんなに顔を近づけるのよ……。いえ、きっと向こうはなんとも思ってないからあんな行動が取れるのね……。ん?なんとも……おもって……ない……?)


ふと考えたことをきっかけに急に熱が下がるのを感じる


(あ、エイシェル…….私のことなんとも思ってなかったんだ……。……なんだぁ……ひとりで妄想して恥ずかしい……)


アリスはひとりで暴走していたのだと思うと落ち着きを取り戻した。同時になにか寂しい気持ちが襲ってきた。


(とりあえず身は安全ってことね。……それはそれでなんか悔しいんだけど……わたしって魅力ないのかしら……)


アリスは気分が落ち込んだことでいままで来なかった眠気が襲ってきた。抵抗する気力も無くなったため、そのまま眠気に意識をゆだねるのであった。






部屋に戻ったエイシェルはエイシェルで頭を抱えていた。


(思わず顔を近づけ過ぎた……。どの距離が普通とか逆にわからねぇよ……)


そう、エイシェルもあの空洞の底でアリスに抱きしめられて以来、かなり意識していた。

そもそも村では同じ年ごろの女の子なんていなかったため、出会って最初から意識しないなんて無理だったのだ。

エイシェルは持ち前のメンタルの強さで平静を保っているように演出しているが、平静を保とうと考えるあまり、逆にどこまでの行動が普通なのか分からなくなるのだ。



(おでこに手を当てるのも普通はやらないかもな…….いや、でも触らないと分からないし……あーー……なんか失敗した気がする……)


若干の気まずさを感じながらも、エイシェルまで体調を崩すわけにはいかないのでお昼まで休むことにした。





お昼の時間になり、起きたエイシェルはアリスの様子を見に行く。


コンコン


「入るよ?」


エイシェルがノックして声をかけるが、中から返事がない。


(寝てるのかな……?)


念のため無事を確認しようとエイシェルは部屋に入り確認する。

特に問題はなく、アリスが気持ちよさそうに寝息を立てていた。


「すー……すー……」


(顔色も良くなったみたいだな……良かっ……た!?)


エイシェルが視線をアリスの顔から少し下がると、呼吸で上下しているものが目に入った。……いつもよりも大胆に開かれた谷に釘付けになる。


(お、落ち着けエイシェル!……これはどんな罠だ…….?どうしてこうなった……?!)


エイシェルは知ってしまったのだ。アリスは着痩せするタイプなのだと。

空洞の底で薄暗かったが、確かに見たのだ。

水で濡れた服が身体にまとわりつき、月明かりにくっきりと浮かんだボディラインを……。

その時エイシェルはその姿を見て純粋に美しいと感じた。


……今はただ悩殺されるだけだが……


「なんて無防備な……。これは……おれ、男として見られてないのか……?」


仮にも男女がひとつ屋根の下にいるのである。多少は気にしてしまうのが普通である。ただ、あまりにも無防備な格好にエイシェルは自分が男として見られて無いのではないかと不安になった。


そうこうしているとアリスが目を覚ました。


「ふわぁ……あ、エイシェルおはよう。んー……なんか心なしか身体が軽くなった気がするわね」


アリスは身体を起こして伸びをする。

わざとじゃないかと思うくらい強調してくるのだ……!


「あ、えっと……おはよう。……その……なんというか、ちょっと無防備過ぎるんじゃないか?……一応、おれも男だし……その……なんというか、困る」


(……おや?おやおやおやーー?)


アリスは一瞬キョトンとした表情を浮かべ、その後にまるでいたずらっ子のように笑う。


(エイシェルが可愛い反応してる?……ふふふ、わたしにも魅力があると言うことね!)


……アリスは忘れているのだ。暑くてボタンを外していたことを……!


「なになにー?エイシェルわたしの寝てる姿みてドキドキしちゃった?」


「そ、そうじゃなくて……。いや、それもあるけど……」


エイシェルはエイシェルで考えて喋る余裕はない。条件反射で受け答えをしまっていた。


「ふぅん……。それもあるけど、なぁに?」


四つん這いでずいっとエイシェルの前に顔を出すアリス。

エイシェルはたまらず後ろを向いて指摘する。


「あ、アリス!?ボタン!ボタン外れてる!!」


「……え?」


アリスは自分の姿を確認する。四つん這いになったことで普段隠れていたものが自己主張している。

そこで、アリスは暑くてボタンを外したことを思い出した。


「……ぃ」


「い?」


「いやあああああぁぁぁぁぁぁぁ!!」


この後アリスの熱は再び上がり、結局翌日まで寝込むのであった。

次回真面目モードに戻ります。

次回、エイシェル達と別れた姉妹はその時……?

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