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ジェミニ 〜魂の契約者達〜  作者: えいりす
第三章 王都への旅
44/223

44.風邪

脱線が多くて進まない……

フラムとフルームはもともとこの町に用事があるのでここで別れた。

2人と別れたアリスとエイシェルは今後について相談するのであった。


「これからどうしようか?今から戻りの馬車探せば今日中には戻れるけど、休みなしだし宿を取って明日帰らないか?」


「そうね、どこかで宿を……へくちっ!」


2人の意見は一致し、どこか宿を取ろうと思った矢先にアリスがくしゃみをする。

どうやら食べても良くはならなかったようだ。


「やっぱり風邪ひいたんじゃないか?早く宿を見つけて休もう」


「うぅ……そうね……午前は少し休んでまたお昼から行動しましょう」


アリスがそう言うと2人は宿を探しに町を探索することにした。




「はぁ……はぁ……うーん……」


10分ほど歩いただけなのにアリスの息が上がってきた。顔も赤くなりみるからに体調が悪そうだ。


「大丈夫……じゃないな。熱はあるのか?」


エイシェルがアリスのおでこに手を当てると平熱とは思えない程には熱かった。


「……あついな……早く休ませないと!」


エイシェルは意識朦朧とするアリスを連れて近くにあった宿に転がり込む。


「いらっしゃいませ。何名様……おや?どうかなさいましたか?」


「一泊2部屋頼む。連れを休ませたい」


「それはそれは……2階の部屋が2室隣あって空いてますので、そちらをお使い下さい。受付は後程で大丈夫ですので……」


エイシェルは宿屋の気遣いに感謝しアリスを2階へと運んだ。

アリスの荷物をテーブルに置き、アリスをベッドの上に横たえる。


「アリス、意識はあるか?」


「意識は……大丈夫……。ごめん……なさい……。急に……身体が……ダルくなって……」


アリスが正常に受け答えできることにひと安心したエイシェルだったが、体調が悪いのは間違いがない。

まずはゆっくりと休んで貰うことにした。


「今日はもう休んでよう。明日動けるようになってから色々回ろう?」


「……うん。……ごめんなさい……」


「こう言う時はありがとう。だろ?」


「……そうね。……ありがとう……エイシェル」


「うん。はい、水飲んで。ちょくちょく様子見に来るけどそのまま休んでて。何かあれば隣の部屋にいるから壁を叩いてくれ。このあとちょっと買い物出るけどすぐ部屋に戻る」


とりあえずアリスの身体を起こさせ、水を飲ませてから休ませることにしたエイシェル。午前は定期的にアリスの部屋を訪れるようにした。

エイシェルとしても看病してくれる人がずっといると気が休まらないと思った為の気遣いだ。





エイシェルが退出し部屋にはアリスだけが残される。


(あちゃー……また迷惑かけちゃってるなー……。でも、エイシェルが居てくれて助かったわ……ここまで動けない状態でひとりだったらどうなっていたか……)


アリスはエイシェルにまた迷惑をかけてしまい申し訳ないと思うと同時に、エイシェルがいてくれたことに感謝していた。

女一人旅なのに身体を動かせなくなるなど、どう考えても危険である。

そのような状況では敵は町の外だけではない。

それが、エイシェルがいるだけでそのような危険が無くなるのだ。2人でいるということがどれだけ安心できるかが身に染みて分かったアリスだった。


もともと体力がないアリスは小さい頃からよく熱を出していたが、大きくなってからは無理をしなくなり余程のことがない限りは寝込むことはなかったのだ。

それが今回の夜通しの無茶で爆発したのだった。


(これ、全然身体動かないわね……こんな時に知らない男の人とかきたら何されるか分かったもんじゃ無いわ……。ほんとうにエイシェルには感謝しなきゃ……部屋に2人っきりなら他の人は入って……こな……い……?)


そこでアリスは気付く。2人っきりで密室にいることになると。つまり他に誰も入って来ない。

そして、アリスはここ数日のフラム、フルームの精神攻撃により、少なからずエイシェルを意識してしまっている。

それに、エイシェルだって思春期の男の子である。

何かの弾みで何か起こるかもしれない。

そんな考えがアリスの頭をよぎってしまった。

よぎってしまったらその考えが頭の中をぐるぐるする。


(ま、まって!まだ心の準備が……!それに、まだお互いのことそんなに知らないし……!だ、だめよ!そんなのダメ!)


しばらくアリスの妄想が膨らみ、さらに顔が赤くなり熱が上がってしまったのであった。






アリスが妄想で悶絶してる頃にエイシェルは買い物に出ていた。


「栄養を付けるとすると卵は欲しいよな……身体に負担かけないようなもの……卵粥でも作るか。あとは……リンゴでも剥いたらたべるかな?」


エイシェルはアリスに少しでも元気になってもらうため、昼食の食材を集めていた。

幸い調理道具はあるため、厨房を借りるか、敷地内どこかを借りて料理をするつもりである。


「しかし、さすが港町……見たこともない魚がたくさん売ってる」


エイシェルは見たこともない食材を片っ端から見て回りたかったが、アリスの様子が気になるため急いで材料を集めるのであった。


(もうちょっと気をつけてあげなきゃな……辛そうだったし……)


エイシェルはすっかりアリスを気にかけるようになっていた。出会った時から身体が弱い方だなと思い注視していたのだ。

今回はそうも言ってられなかったが、もう少し休憩を増やすとか、濡れた服をすぐ乾かすとか出来ることはまだあった。


エイシェルは反省しつつ歩いていると、ふと疑問が浮かんだ。


(あれ?頭痛とかって共有されるのか?オレはだるさも特にはないし……共有される痛みになにか条件がある……?)


エイシェルは疑問に思ったが、試せるものでもないため今は気にしないことにした。




エイシェルは食材を揃えて帰ると、一旦自室に荷物を置きアリスの様子を見に行く。


コンコン


女の子の部屋なのでいきなり開けることはしない。

きちんとノックをして声をかける。


「アリス?入るよ?」


「は、はい!」


「?」


エイシェルはアリスの反応に一瞬不思議に思うも、ちゃんと返事できるほどには回復しているのだと安心した。


「お昼は卵粥でも作ろうかなと思うんだけど食べれそうか?」


アリスはエイシェルが入ってくると同時に身体を起こした


「あ、うん。大丈夫。ありがとうね」


「困った時はお互い様だ。なにか必要なものがあれば言ってくれ」


エイシェルはそう言うとおもむろにリンゴを剥き始める。


「……」


「……」


沈黙が続く中、エイシェルは黙々とリンゴを剥き、食べやすいサイズに切っていた。


「はい、見ての通りリンゴだけど、良かったら食べてくれ」


エイシェルはそう言うと切ったリンゴをつまみ口に入れた。2人で食べようと思って少し多めに切っていたのだ。


「あ、ありがとう……いただきます」


アリスはお礼を言うとリンゴを口に運ぶ。

美味しそうに食べている姿はまるで小動物のようだった。


「ところで、熱は大丈夫か?」


エイシェルがアリスのおでこに手を置くと、運びこんだ時よりもアツく感じた。


「あれ?熱上がってるんじゃないか!?」


エイシェルはアリスの顔がどんどん赤くなっている気がして顔を近づけた。


「だだだ大丈夫!元気になってるから!」


「そうか?……それでも顔が赤いし、熱も上がってるみたいだ。昨日寝れなかった分、今寝たほうがいい」


「……そうします……」


そう言うとアリスはエイシェルに背を向けて寝始めるのであった

長いので分割。

ちょっと執筆スピード落ちてきたので1日空くかもしれないです。

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