13.難題
なかなか出会えない(色々書いてしまう)んです
昨日の疲れやここ数日のごたごたもありアリスはぐっすり寝れていた。
「ふわぁ……なんか久しぶりに穏やかな朝って感じね」
多少、心の傷(修復不可)は残っているが身体は回復したようだった
「さて、今日は冒険者ギルドで冒険者登録をしなくちゃね。そして、薬草とか買い取ってもらって、また西に行かなきゃか」
アリスのこの町での目的はあくまで冒険者登録。本来の目的は別にあるのだ
「ノードゥス」
アリスは呪文を唱えた。これによりジェミニの魔法によるパートナーの居場所がわかる
はずだった
「へ?場所がわからない?!……というかこの町全体を覆うように気配がぼやけるような……」
アリスは不思議に思いつつ内心焦っていた
「これじゃ方角が分からないじゃない……えぇっと……ちょっと整理。ノードゥスで相手の位置が分かる。これは実際に経験してるから分かる。そんで魔王さんが次にやると言ったのは近くに気配を感じたら目印を打ち上げ……る?」
アリスは実は疑問に思っていたのだ。相手の位置が分かるのであれば目印などいらないはず。目印はただのパフォーマンスだと考えていたのだ。
「そういう…こと……?つまり、近づくと気配がボヤけて分からなくなる。だから目印が必要……?」
理屈は分からないが糸のようなイメージだろうか遠くにいて糸引っ張られる状態なら感覚が鋭くなるが近づいて糸が緩むと途端に感覚が鈍くなる
「……はぁぁ……もっと簡単に見つけられると思ってたのに……。でも向こうもこの町に来たみたいね。……見た目も性別も年齢すら分からないからかなり厳しいけど……」
アリスは難題に頭を悩ませながら出かける準備をしていた。
宿屋を出たアリスは朝食を食べようとお店を見てまわった。はっと目に入った看板に釣られるようにカフェへ向かった。
「ここのパンケーキ美味しそう……。ぅ、銀貨1枚ですって……?」
流石にちょっと高いんじゃないかと感じたアリスであったが、自分のモチベーションを上げる為に店に入ることにした。
結論。普通であった。
(昨日の宿屋の夕飯があんなに美味しかったのに料理専門店の料理が普通とは……)
アリスはショックを隠しきれない。まずくは無いのだ。普通に美味しい。そう普通に。
ただ、昨日の経験があったからか食に対する価値感が変わってしまったのだ。
(これは……リサーチする必要があるわね!)
新たな目標が生まれたアリスであった。




