12.村から出発
エイシェルは日の出と共に村を出ようと村の出口まで来た
村の門を開けてしまったら外からは閉められない為柵をよじ登ろうと考えていたのだが
「よぅ。エイシェル」
おっちゃんが門で待っていた
「おっちゃん?どうしてここに?」
「なんでって…お前、どうせ門の鍵を開けずに壁をよじ登ろうとか考えてただろ」
とても面倒見が良くてエイシェルにとっては第二の父親のような存在。
それはオージンにとっても同じである。
エイシェルの考えることはお見通しなのだ。
「それにだ、小さい時から見てきたお前の旅立ちだ。見送らせてくれや」
「おっちゃん……ありがとう」
そういうとオージンは門の鍵を開けた
「ほらよ、道中気をつけてな」
「うん。ありがとう。おっちゃん。俺、字汚いけど手紙書くよ」
「おぅ、楽しみにしてるぜ」
名残惜しいと思う気持ちを抑えエイシェルは村を後にしたのだった
「……行っちまったな。シールも渡したし多分、大丈夫だろう。"一番厄介なやつ"は消えちまったからな。そうそう危険もあるまい」
オージンは猿の魔物を思い浮かべていた
「さぁて!二度寝でもして少し休むかぁ!」
ここ数日寝不足だったオージンはやっとゆっくり休めるのだった。
「しかし、早朝だからか誰もいないな」
冒険者ギルドのある町までの道は砂利を敷いており、最低限の整備はされている。
月に1回行商人が村に来てくれる為、馬車が通れるように最低限は整える必要があるからだ。
「いつもなら森に仕掛けた罠の様子を見に行ってる時間だもんな、町から人なんて来ないか」
稀に獣や盗賊による被害があるらしいが、
幸いにも道中で遭遇することはなかった。
お店が開き始めるくらいの時間に町に到着した。
エイシェルは普段から鍛えている為歩くペースが早いのだ。
「さて、まずは冒険者ギルドで登録するか」
エイシェルは野菜を背負ったまま冒険者ギルドに向かうのであった。




