II 村上貴祐
「おい!起きろ!」
痛てーな、この馬鹿野郎が!
「早く起きろ!23番!朝飯の時間だ!」
「はい」
糞が!マジでうぜー
あ?食堂はどこだよ!教えておけよ、この馬鹿教官が!
「どうしたのか?」
!!
「だからどうしたんだよ!」
糞!いきなり後ろからしゃべりかけんな!
「えっと。食堂はどこにあるのか?」
「ああ。すぐそこにあるよ。俺も今から朝飯だから連れて行ってやるよ。」
「おう。感謝するぜ!」
ムシャムシャ
あ〜まじ〜何でこんなもん食わなきゃいけないんだよ。
「なあ。お前見ない面だがいつここに来た?」
なんだ。さっきのやつかよ。めんどくせー
「昨日からだ。お前はいつからいるのか?」
「俺は2年前からだ。学校の教師とけんかしたらここに送られた。」
「そうか。」
かわいそうなやつだな。先公とけんかしただけでここに送られるとはな。まあ、俺が言える立場でもないんだがな。
「そういえば、お前名前はなんていうんだよ。」
「ああ、俺か、東野リョータってんだよ。」
「俺は村上貴祐だ。よろしくな。」
「ああ。」
「じゃあな。俺は食べ終わったから行くぜ。リョータ。」
「おう。」
早く行け。邪魔だ。気安く呼び捨てにすんなよ。
それより最悪ダナ。こんな生活が後50年も続くのか。逃亡でもしようかな。
でも、そんなことして捕まったら死刑かもしれないし
そして、東野リョータの希望のない生活はまだまだ続くようだった。