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14話 感情の欠如

「。。。。。なにをいってるんだ?ゲーム?」

「楽しそうだろ?我の考えたゲームだ我はこの宇宙全体を手に入れ自分が1番の王になる」


マザーの目は狂気に満ちていた

これが親玉

渚は戦慄した


「。。。。。お前が悪に染まった原因はなんだ?

アニメやゲームの悪役は何か理由があって悪にそまるはずだ、お前はなんだ!?」

「。。。。退屈だからだ、毎日毎日同じような日々を過ごしてると本当に退屈すぎてつまらん」


マザーは自身の過去を話し始めた

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自分の親は金持ちで

欲しいものはなんでも手に入れてきた

しかし不自由のない生活を送りすぎて退屈していた

そんな時に友人に貸してもらったゲームに感動した

マザーの家はゲームは禁止だったからだ

飽きないミッションやりごたえのあるアクション

マザーにはどれも新鮮だった

そしてマザーは思いついた

何もかも手に入ってつまんないなら

ミッションを作ればいい

そう、人生のミッションを

そうやってマザーはゲームのように生きるようにした

デイリーミッションや

ミッションを考えた

しかしそのミッションをこなすには

殺すということをしないといけない

マザーは考えた

その時にたまたま家に来ていた

研究員ドクターの協力を得ることにした


「ボクはあなたに協力して欲しい、退屈すぎてゲームにあるミッション通りに生きることにした。。。。。でも、全てのミッションをこなすには殺人をしないといけない」


マザーはドクターに

助けを求めた

ドクターは考え一つの提案をした


「この星のどこかの星にデザインベイビーなる人間を作り出せる技術を持つ人間がいると。。。。。。。。。其奴に頼みこみ長い年月がかかるか完成したらダークグルッダ様の要望を聞いてくれる素晴らしい盾となるでしょう」

「それは計画してもいいけどボクは今すぐがいい!」

「なら、親のいない中学生以下の子供を養子施設から連れて来て貴方様のミッションの犠牲にすればいい」



マザーはドクターの提案を飲み

そのことをミッションノートに書き

親に頼みこみ養子施設から子供を何人か連れて来て育てることにした

しかし洗脳なんて技術はなく悩んでいた

その時にドクターがある記事を見せて来た

それはサブリミナル効果は悪用すれば洗脳にも使えるという記事だった

マザーとドクターは子供向け番組に

「殺せ」や他の残忍な言葉をサブリミナルとして組み込み毎日優しく子供達に見せた

その数ヶ月後

子供はマザーの言う通りにマザーの家族を殺して

警察に自首をした

優しい優しい父親が残してくれた遺書により

遺産は全てマザーのものになった


【ミッション①自分の親を殺す クリア】


しかしマザーはそれだけでは飽き足らず

全ての富裕層の金が欲しいと思い

富裕層を全国から集め

洗脳ビデオを見させて

遺産や全財産を自動的に手に入るようにした


【ミッション② 富裕層の遺産を全て手に入れる クリア】


そうして長い年月が流れ

ある日ドクターの孫という娘が現れた

名前はフローラ・モーリスアリアンタム

フローラは金を持ってるという理由で

マザーに協力した

その時にドクターは最強の細胞人間の作成に取り掛かった

まずは超能力を持つものを調べ

その血を採取し

その血から別の能力を見つけ出し

その工程を繰り返していくうちに

能力の【種】が出来上がった

その能力の種を育てるように

細胞人間の体の中に埋め込み

成長と共に種を取り出すことにした

その後のミッションクリアは完璧だった

例えいくら邪魔が入っても

これが最後のミッション 


「最後は我が体を手に入れ宇宙の星を手に入れる。。。。それが最後にふさわしいミッションだ」


「なぜ体を手に入れる必要があるんだ?なぜ飛鳥なんだ?俺じゃダメなのか?」


マザーはその言葉を聞いて

渚の髪を掴んだ


「お前はあの女の償いをしてもらうために拷問の後に殺すと決めているからな」

「あの女?誰だ?」


渚の問いにマザーは答えず無言で渚を連れて行こうとした


パシュンッ


その瞬間マザーの手に紫の閃光が貫通した


「っ!?」


その隙を見計らって誰がが渚の体を持ち上げ

森の出口へと走った


フェレナも通せんぼしている球体人形を払い除け狐を抱き抱え後を追いかけた


「。。。。。っち、お前はどこまで我の邪魔をすれば気が済むのだ、我の女と浮気相手の糞男の間の子供のくせに」


---------------------

-----------------

----------


「マサト!?なんでお前が助けたんだ?」

「何でもかんでもあるかい、昼食の時間はとっくに過ぎてるのに先に高宮さんとファミラが帰ってきて20分待ってもお前が帰ってこないから嫌な予感がして森に行ったらマザーがいたから助けたんや」


マサトの顔は明らかに不機嫌だった

渚が腕時計を見ると9時超えていた


「あ、やっべ」

「あ、やっべじゃないわこのあほんだら」


マサトは渚の首根っこを掴み学園へと帰った

---------------------------

--------

渚は飛鳥に精霊のこととマザーのことを話した


「大丈夫だったの!?」

「あぁ、精霊もちゃんと手に入れてマザーにも対面できた。。。。。俺すごくね!?」


飛鳥は途中で自分が帰ってしまったことを酷く後悔した

それは隣で聞いていたリュウも同様に

頭を抱えていた


「。。。。。マザーに何かされませんでしたか?それと何か言ってませんでしたか?」


愛美が日記を書きながら

渚の方を見た


「んにゃ、マザーに髪を掴まれたがマサトが早く助けに来てくれたおかげでそれ以降はなにもされてない」

「そうですか。。。。」


愛美は自身が何を言いたいのか自分でも分からず

飛鳥達がきた当初から感じていたモヤモヤを

感じながら

日記の方に向いた


「。。。。でも、マザーが自ら出向くってことは何か嫌なことが起きるんちゃうか?」

「それはないやろ、マザーは自らの手で決断を下さへんはずや」


渚の後ろでマサトが声を上げた

渚は3㎝浮かび驚いた


「なななな!?」

「すまん、少し西園寺さんと話があってな」


マサトは愛美を手招きした

愛美は胸に手を当て深い呼吸をし部屋から出ていった

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----

「落ち着いたか?」

「。。。。はい」


マサトは自販機の飲み物を愛美に与え

背中を撫でた


「。。。。すまんな、あいつみたいにハーブティーを用意できたらいいんやけどなわいは不器用やし」

「?大丈夫です、薬もあと1錠しかありませんから。。。。。あとは自力で押さえ込むしかないんです」


愛美はポケットの中にある小袋を

マサトに見せた


「すまんな、早めにミナの救出に向かいたいところやねんけど。。。。もう少し待ってくれ」

「。。。。あの、昔から疑問だったのですが別にミナさんは特別に思ってませんよ?」


愛美は前から思っていた疑問をぶつけた

その目は隠し事も何もなく真剣だった


「でも。。。。お前ら仲が良かったやんなにがあったんや?」

「昔からこんな感じですよ?だって大人達を信用してないのにミナさんだけ特別視するわけないじゃないですか」


愛美は笑っていた

しかしマサトは愛美のミナに対する執着がなくなっていることに違和感を覚えた

一年前はミナがいないだけで発作を起こしたり

ミナを見かけたら子犬のように懐いていた

思えばあの時

ミナが自ら地獄へと戻った日

マサトは生徒の安全と避難を最優先にしていた

しかしその道中倒れていた愛美を見つけ

避難場所にある医務室へと連れて行った

目を覚ました愛美は何もないように見えた

しかし今までの愛美なら「ミナさんはどこですか?」と聞くはずだが

目を覚ました愛美はまるでミナはいなかったかのように普段通りに過ごしていた

それと同時期に愛美の精霊が散歩中に倒れ眠りについた

マサトはそんなことを考えつつ

愛美の目を見た


「。。。。そうか、ならよかったんや」


--------------------------

----------

「んで、なんだよこんなところに呼び出して俺眠てえんだけど?」


渚はマサトに呼び出されたことに苛立ちを

覚えていた


「すまんな、黒澤凪乃に協力して欲しいことがあって」

「。。。。愛美のことか?」


マサトは驚きつつ

頷き最近感じていた違和感を伝えた


「。。。。西園寺愛美は精霊持ちやった」

「じゃあ、俺達の仲間じゃねえか!?」

「持ちやったの言葉の意味をその足りない脳で考えろ」


渚は考えた

考えて15分経った


「わかんねぇ!」

「やろうなとは思った、精霊には役割があり。。。。その役割にあった人物とパートナーになって精霊の加護を受けられる、例えば黒澤凪乃の場合優しさの部分とリンクしてフェレナを呼び覚ました。。。。。高宮さんの場合も勇気とリンクしてフェレナを呼び覚ました」


渚はしばらく考え

その矛盾点を指摘した


「でもよ、愛美の精霊なんて見たことねえぞ?」

「。。。。西園寺愛美の精霊の役割は思いやりや、西園寺さんは過去に虐められた事で家族以外の人間と接することに嫌悪感を抱いていた、とある人物を除いては」

「俺か?」


渚は自信満々に答えたが

マサトの表情から察するに違うようだ


「そいつは西園寺さんにとっては特別な存在やった、互いに心を許し互いに自信をさらけ出せた。。。。。。。でもある日マザーの仲間数人とマザーが攻めてきたんや」


マサトはあの悲劇を水晶で見せた

そこには大声を上げながら逃げ惑うひと

逃げ遅れた子供の首を切って鞄にしまうマザー

動けない愛美の背中をさすりながらおんぶで逃げる髪の長い女性

映画でも見ているかのような光景が広がっていた


「。。。。これがお前らがたどってきた日々が、そんで俺に何をして欲しいわけ?」


マサトは渚に耳打ちをし

計画を話した

愛美に何が起きているのか調べて欲しい

愛美は精霊の力を失っているのは

自分が思いやってきた心を忘れているからだと


「でもどうやってやればいいんだ?というかなぜ忘れているのか検討ついているのか?」

「コユキ達にも聞いてみる、どうせリュウもマサキもこちら側にいるんやもういいやろ」


マサトは悪い顔でガッツポーズをした

渚は深く考え込んだ


「そういえばマサキってあの狐だよな?そいつ今どうしてるんだ?」

「今は集中治療室にいる、あいつ元々体が弱いせいで凶暴化の後遺症が残り動けない状態やからな」

--------------------------

------------暗い-----どこ?----

-----光------**は?------

-----そっか**は-----あいつらが見捨てた---

親友だと思ってたのに-------許せない!


「っ!?」


小さな円形の容器の中で狐が目を覚ました

狐はか細い声を上げながら視線を左右に動かした

しかし特にここがどこなのか判明するようなものはなく

何もない空間が広がっていた

狐はここが集中治療室だという事を

ベットと天井で判断した

しかし自分がなぜ

集中治療室にいるのかわからなかった

狐はか細い声をあげ人を呼ぼうとした

しかし声が掠れてうまく声が出なかった

-------------------------------

-----------------

----------

「コユキに聞いた結果そんな能力を持っていたらもっと有利に事が進む。。。。と言われたと?」


マサトは面倒くさそうに首を縦に振った


「黒澤凪乃、お前に西園寺さんの部屋に侵入して怪しい物の前でこの機械を使え」


マサトは機械の使い方の説明をした

これを物の前で使うと

その物に触れた際の記憶が見れる

そこで渚は上書きされるんでは?と質問したが

マサトはこの機械には何種類かの物の記憶を見る事ができると言うと

続きを話した


「西園寺さんの部屋には思い出の品が二つある、一つめはあいつが小難しい本ばかり読んでる愛美にプレゼントしたお遊戯会みたいな本や」

「お遊戯会?あー。。。童話な」

「そして二つめが。。。。。どこにあるかわからん、ごくまれに朝の朝食の時間に西園寺さんがきてない事があってその時に部屋に入るんやけど周り見渡してもそれらしいものはなかった」


マサトは渚にいくつかの写真をみせた

可愛いクローバーがついたリュックサック

ウサギやクマなどのぬいぐるみ

可愛いクローバー型のポーチ

クローバーの缶バッチがついた帽子

その他色々


「おおすぎだろ!?」

「しゃーないやん、わいが覚えてるだけでもこんだけあの日からこれらのものがごそっと消えてるんや」


渚は多すぎる写真に眩暈がしてきた

それと同時に愛美の部屋に侵入する罪悪感を感じていた


「安心しろ、黒澤は熱で寝込んでると言っておく」

「そういう意味じゃねえんだよなぁ。。。。。」


マサトは全ての責任は自分が持つといい

それを聞いて渚は渋々了承した

--------------------------------------------------------------------

ガチャガチャ


「たく、マサトのやつぅ。。。。愛美にバレたらどうすんだよぉ」


渚はブツブツ文句を(半分はマサトの悪口)垂れ流しながら

童話の本と先程の写真を探した

本棚には哲学の本や政治の本

地球温暖化についての本など

小学生が読むには難しい本ばかり並んでいた


「うげぇ。。。あいついつも難しい本読んでんなぁって思ってたけどまさかここまでだったとは」


渚は難しい言葉に目眩がしてきたが

奥の方に明るい色の本があることに気づいた


「なんだ?これ?」


渚は淡い色の紙袋を持ち上げた

その中には人魚姫やシンデレラなどの本が入っていた


「これか童話が?」


渚が童話の本に機械を近づけた

そうするとシャボン玉が現れ

中に映像が入っていた


「これがマサトの言ってたやつか?古いやつからでいいんだよな?」


渚は古い記憶を読み始めた


『じゃーん!』

『。。。なんですか?』

『なにって愛美ちゃんのプレゼントよ?』

『。。。。。童話の本?なんでそんな』

『だって、愛美ちゃん小学1年なのにそんな難しい本ばかり読んでたらダメよ』

『。。。ほっといてくださいよ』

『。。。とにかく!これ、暇な時に読んでね』


----記憶はここで途切れていた-------

渚は最後の記憶を見た

そこには童話の本をわざと奥の方に

並べている人がいた


「。。。。こいつ、なんでだ?」


渚が見た人物は

先程の記憶で愛美に童話の本を与えてた人物

ミナだったからだ

ミナはブツブツ呟き本を封筒の中に入れ

愛美の目につかないところへ追いやった

渚は愛美が気に入らなかったからそうしてるのか

喧嘩したからそうしてるのかと思いいくつかの

記憶のシャボン玉を見ていたが

愛美は手渡された日から

部屋に帰ると童話の本を何度も何度も読んでいる姿があった


「気に入ってる状態なのにどうしてだ?」


渚は困り果てたが

残りの品を見つけることにした

しかしそこでドアが開く音がした


「まったく、今日の授業で彫刻刀が必要なの知らなかったですよ。。。。。」


愛美はブツブツ文句を言いながら

机の上を漁った

渚は間一髪のところで

クローゼットに隠れて様子を伺っていた

なぜなら封筒に入った本が出しっぱなしの状態だったからだ

ここで全てを思い出した方が良いのだが

バレたら友情が終わる

そう考えた渚は神に祈るしか無かった

------------------------------

----------------------

----------

「ゲームは面白いイベントがなければつまらないだろ?フローラ」

「はい、マザー様」

「お前はあの女とは違い我の従順な信者だ、我の命令聞いてくれるな?」

マザーは

フローラにあることを耳打ちし

フローラは声を荒げた

そんな様子を足をぷらぷらさせながら

1人の男性が見ていた

遅くなり申し訳ございません

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