第15話 森
「なんだよあいつ。。。。急に俺らを追い出しやがって」
「でも愛美ちゃんの反応異常だったよね?まるで何かに怯えてるような」
リュウは頭の左右に人差し指を当て
深く考え込んだ
「あ!マサキさんと関係があって愛美ちゃんとも関係がある人。。。あかん、わからへん」
リュウは肩を落とし
その場に座り込んだ
「さっきも言いかけたがマサトに聞けばいいんじゃねえの?」
「それだ!」
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マサトは急にやってきた渚を睨みつけ
めんどくさそうに話した
「黒澤凪乃が自分の命なんかどうでもいいから教えてくれと言うなら教えてやらんこともない」
「本当か!?」
マサトはニヤリと笑った
しかしリュウはそんなマサトに違和感を
覚えていた
「明日、前散歩に行った森に1人で行けたらな」
「任せろ!俺を誰だと思ってるんだ!」
渚はウッキウキで明日の準備をするために部屋を
でた
「渚ちゃん!」
飛鳥は嫌な予感がして
渚の後を追った
「。。。。お前は誰や?おっとぅじゃない」
「。。。。きひひ、流石リュウさんの洞察力は半端ないっすねぇ」
マサトだと思われていた人物は小さな女の子に
変わった
「。。。。。パーナーちゃん」
「あっしもコユキに弱みを握られてる身。。。。この意味わかるっしょ?さて貴方も知ってることを話してもらいましょうか?」
パーナーは椅子に座り
ニヤリと笑いながらリュウの目を見た
「どうやってでたっすか?」
「。。。。。コユキが1週間ほどいないことを子耳に挟んだから自分で牢を出た」
リュウはマサトや飛鳥達を巻き込むのはまずいと思い自分1人で実行したと伝えた
「おかしいですねぇ、貴方の魔力は完全に吸い取ったはず。。。。。それに力も拷問と狭い牢での暮らしで回復してないはず」
「わいを舐めるな、あんな牢ぐらい1人でどうってことない」
パーナーはリュウが嘘をついてることに失望感を感じしらけ顔でドアを開け出て行った
入れ違いになるようにマサトが部屋に入ってきた
「すまん、アメリアに呼ばれてな。。。帰っていたのか?」
リュウはマサトにこれまでの経緯を話し
渚が明日行ってしまうから止めなくていいのかと
疑問を投げかけた
「。。。無理や、黒澤凪乃の性格わかるやろ?無理矢理止めて闇堕ちされても困るからな」
「じゃあとうしたら。。。」
マサトはリュウに耳打ちをした
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優里達は渚達の次の電話があるまで行動できないため
いつも通りの日常を過ごしていた
しかし、決して世間は平和ではない
行方不明の子供達の保護者が残酷な
殺され方をし
警察は現場に残された髪の毛からその犯行を行方不明の子供達の犯行だと裏付け
報道記者達は渚が全てを仕切っているんじゃないかと不確かな噂をテレビで報道した
優里達の知らないところで事がとんとん拍子で
悪い方向へと進んでいた
「。。。。こりゃひでぇ」
施設の前はゴミや落書きで見るも無惨な姿になっていた
日に日に落書きは増えゴミも増えていた
「向日葵、私が出かけてる間何があった?」
「あの。。。。報道軍が待ち構えてて、ゴミはその人たちだけど落書きは。。。。。。」
向日葵は最近うろついてる
カメラを持った数人の集団がいると
伝えた
「。。。。。チューバーだなそいつら」
「チューバー?」
優里はめんどくさそうにゴミを片付け
落書きを水と落書き消しスプレーで
落書きを消しながら話した
「いわゆる迷惑ユーチューバーってやつらだ、あいつらマスコミの次にめんどい人種だそいつらも出てきたら。。。。おい、子供達は無事だろうな?」
「うん!1人も怪我してないよ」
優里は向日葵の絆創膏が日に日に増えているのに気づき無理をさせていると感じていた
「。。。。。引っ越ししてもマスコミやチューバーはどうせ追っかけてくるだろうし、海外も子供たちのストレスになりかねん、どうすれば」
向日葵は優里の肩を強く持ち
倒れ込んだ
「向日葵?向日葵!?」
優里は向日葵を強く揺さぶり
額に手を当てた
「。。。。熱い」
優里は自分の部屋から
体温計を持ち出し
向日葵の脇に挟んだ
「38.9。。。。。病院に行きたいところだがいつマスコミやチューバーに絡まれるかわからん」
優里は冷やタオルを向日葵の額に乗せた
向日葵は辛そうに咳き込んでいた
「。。。ごめんねぇ、優里ちゃん」
「大丈夫だ、私も無理をさせすぎたすまん」
優里は向日葵に布団をかけ
バレないようにフードを被り
車の準備をしようとした
その時ドアが開いて女の子が焦りながら
報告しにきた
「宅急便の人が来てる」
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「飛鳥!朝だ起きろ!!」
飛鳥はハイテンションの渚の声で起こされ
携帯を見るとまだ6時だった
「まだ6時だよ、朝ごはんは7時でしょ?」
飛鳥はもう一度布団を被ろうとするが
その手を渚が掴み阻止した
「。。。。。昨日のことなら1人で行けばいいじゃん!!!」
「。。。。。わかった」
渚は飛鳥の手を離し出て行った
飛鳥は深い眠りについた
しばらくの時間が流れ
マサトが起こしにきた
「黒澤凪乃はどうした!?」
「ふぇ?」
飛鳥が周りを見渡すと
渚の姿はどこにもなかった
「。。。。渚ちゃん!?」
「どこに行くとか言ってなかったか!?」
飛鳥は考えたが
寝ぼけていて自分の言ったことすら忘れてたことをマサトに伝えた
「おそらく森やろうな、ワイは朝食で離れられんし。。。1人でいけるか?」
「無茶言うんじゃないわよクソ赤髪」
ファミラが指輪から飛び出し
マサトの頬をつねった
「飛鳥はまだ力を完全には扱えないわ!それに、パートナー人間がいないと出せる力も出せない。。。。。貴方もそれはわかって」
「高宮さんはどうする?パートナー人間を探すために3日間を無駄にするか。。。。黒澤凪乃を今すぐに探しに行くか」
飛鳥は考えることもなく行くと即答
だった
ファミラはマサトを睨んだ
マサトは薄ら笑いをし
表情を真顔に戻した
「そうと決まれば早速黒澤凪乃を追って森に行ってくれ」
「待ってください!前散歩に行った森にコユキがいないとは限りません」
ドアのそばで聞いていた愛美が部屋に入って
言った
マサトはしばらく考えこう提案した
「コユキはこちらで足止めをする、早く行かないと。。。。。黒澤凪乃共々殺されるぞ」
飛鳥は共々という言葉に違和感を覚え
マサトに質問しようと口を開いたが
マサトは早足で食事室へと向かったので
飛鳥は口を閉ざした
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「アメリアさん、今後の予定が出来上がり
ました」
コユキは紙切れを
机の上に置いた
「。。。。コユキ、貴方が何をするのかと思ったら関係のない一般人を殺すのはやめてくださいまし」
「意味がありましたのよ?あの子達の髪の毛を現場に残すことによってバカな地球人はあの子達を犯人と決めつける。。そうなればあの子達は地球に帰れなくなる、私はここで死ぬあの子達の家族を先に逝かせただけですわ。。慈悲深いでしょ?」
アメリアはコユキの狂気さに微笑み
計画書に目を通した
「なるほど。。。そういうことですわね」
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「宅急便?誰からだろ」
優里は施設宛に届いた宅配便を受け取り
向日葵がいるところであけようとしたが
宛名は知らない人からだったので
自分1人しかいない個室へと移動した
もし爆発物が入っていたら
被害は向日葵にも及ぶからだ
バリバリバリリ
テープを剥がしそっと中を見た
その中には手紙と小鼓が入っていた
「なんだこれ?」
優里は封を開け
中にある手紙を読んだ
そこには
「私はイストワールドに住んでいたものです、貴方達の探している子供達はイストワールドにいますしかしコユキは貴方の子供の友人を器にしようとしています。。。詳しく知りたい方は○○公園に来てください」
と書かれていて
お菓子が2個入っていた
優里はしばらく考え
向日葵を置いてはいけないと思い
向日葵の様子を見に行った
ドアを開けるとそこには14歳の年長の女の子が向日葵の濡れタオルを変えたりしていた
「。。。。。どこかにいくんでしょ?行っていいよ」
「江真。。。。」
江真は悲しそうな顔をし
向日葵の額をなでた
「12歳の時虐待されてご飯もまともにもらえなくてもう無理かもって思ってた時助けてくれて、学校とか行かせてもらえなかったから他人との接し方がわからないでずっとオロオロしてたらまだ小さい渚が玩具を持ってきてくれて「いっしょにあしょぶ!」って言ってくれたの凄く嬉しかった。。。だからお願い、何か手がかりになるんであれば行ってきて。。。渚の無事が知りたいから」
優里は江真の頭を撫でて
親指を上に立て
施設を出た




