第14話 かくし事
「。。。なんだよこれ」
「そんな。。。。」
優里と向日葵は記者会見の内容に
絶望していた
なぜならその内容は
行方不明になっている飛鳥達の犯行だと断定つけたからだ
「こんなのって。。。。せっかく3人の安否が確認しできて帰らせる協力をあちらの世界の方としてるって希望が見えたのに」
「証拠は部屋に残された飛鳥ちゃんや愛美ちゃんの髪の毛。。。。。そんなことで断定するなんて」
優里と向日葵は項垂れた
しかしその瞬間インターホンが鳴り響いた
向日葵がカメラで様子を見た
「。。。。。マスコミだ」
「なんだと!?絶対に部屋に入らせるな!」
優里はマスコミという言葉を聞いて
声を荒げた
しかしインターホンは鳴り止まず
心配になった子供達が玄関に押し寄せていた
「優里ちゃ!」
向日葵は子供達を止めながら
優里の行動を見ていた
優里はめんどくせぇと頭をかきながら
玄関の扉を開けた
その瞬間人がわっと押し寄せてきて
次々に優里に質問をした
同じ行方不明になっている渚が主犯格ではないのか
態度も悪い渚が2人を諭したんじゃないのか
しかし優里は反論をした
「もしそうなら2年前から愛美ちゃんが行方不明になっているのはなぜでしょうか?渚の犯行であればそちらの謎が深まりませんか?」
マスコミは優里の反論に圧迫されたのか
ずこずこと帰っていった
「。。。。あいつらはただ、不安を煽るネタが欲しいだけなんだそうやって悪いやつじゃない渚を悪者にしそうやって視聴率をあげるんだ。。サツよりもタチが悪い」
優里はイライラしながらマスコミが落としたであろうゴミを掃除して中へと入っていった
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「わいは人質やから、いつ殺されるかもわからんかった。。。。だから、渡されたご飯も味がわからへんかった」
「でも、今は味がわかんだろ?」
リュウは渚の方をみて笑顔で元気よく答えた
その様子を飛鳥は微笑ましく見た
「君らが鍵をコユキから盗んでくれなかったらわいは壊れてたやろう」
「なんで鍵を盗んだのが俺らだと知ったんだ?」
リュウは笑顔で
マサトが教えたと言った
「あいつちゃっかり自分の手柄にしてないところが腹が立つんだよなぁ。。。。」
「マサトさんはある意味真面目ですからね」
愛美が裏がありげな言い草をする
リュウはそんな愛美を悲しそうな目で見た
「。。。。おっとぉは最優先の選択をしただけやから、わいなんかどうなっても」
リュウはハッと我に帰り
笑顔に戻った
「さ、君ら食べたいもの食べたら早く帰ろ!」
「俺、次あれが食べたい!」
渚の動きに4人はついて行くことにした
渚は手当たり次第に買っては食べ買っては食べたりしていた
その夕方
マサトに遅いと怒られた4人は笑いながら
愛美の部屋に集まっていた
「だからなんで私の部屋に集まるんですかねぇ!」
愛美は4人が自分の部屋に
集まってきたことに項垂れ声を荒げた
「まぁまぁいいんじゃねえか!こうやって集まった方がお前も気が楽だろ?薬もあと2錠しかねえんだからさ、ストレスなんか溜めずに」
そう渚が言いかけたとき
ひどい頭痛に渚は見舞われた
「な。。。。」
そう呟き渚は床に倒れた
.......
.....
...
「。。。。ここは?」
渚は気が付きあたりを見渡した
しかし風景などはなかった
360度真っ白い景色が広がっていた
渚は自分の姿を見たが
その姿は透明で透けていた
「。。。。死んだ?」
渚は死と考えた瞬間
嫌な汗が身体中から出てきた
しかし渚の目の前に体育座りの男性が現れた
「。。。。誰だ?」
渚が見やすいように近寄る
その男性はクリーム色の髪の毛に
耳みたいに生えた髪の毛
首まで届く髪型をしていた
「。。。。。。僕は」
男性が口を開いた
「僕はもうなんもしたくない、なんもしいひんかったら***は。。。。。***も幸せに生きていける」
男性の呟く言葉にノイズみたいなのがかかっていて
一部の言葉がうまく聞こえなかった
「おい!お前は誰なんだよ!」
渚が声を荒げるが
男性は渚の声が聞こえていないのか
渚の方を振り向きもせず
同じことをぶつぶつと呟いていた
渚はイラつきを見せ男性に殴りかかろうとした
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気がついたらベットの上にいた
「大丈夫ですか?」
愛美が心配そうに覗き込む
周りには飛鳥やリュウが水につけたタオルを抱きしめながら渚を見ていた
「大丈夫だ、少し疲れただけだ」
渚は笑顔を作るが
夢で見た男性が気になっていた
「明日、どうしますか?」
愛美が渚を起こし
真剣な顔で飛鳥達に質問をした
「コユキは想定外の時間に帰ってきました、恐らく私達の動きに気づいたんだと思います」
「どうすんだ?マサトもわけわかんないこと言って協力してくれそうもないし」
リュウはそのことについて
口を開いた
「もう1人わいのほかに人質にされてる人がいる、その人を助け出したらおっとぉもきっと仲間になってくれる」
「あー。。。それはどっかできいたきがする」
渚は起き上がり伸びをしながら言った
「。。。。。そいつってさ、どんな奴なんだ?」
「どんな人。。。マサキさんはいい人やで、優しいし。。。」
「ちげえよ、どんな髪色とか。。。。あんだろ」
渚は夢で見た男性がそうなんじゃないかと思っていた
リュウはしばらく考えた
「クリーム色?黄色やったかなぁ。。あ!それとも赤とか」
「曖昧すぎんだろ!」
「だってぇ。。。2年ぐらいあってないしぃ。。。」
リュウは頬を膨らませて
目を逸らした
「2年前って普通覚えてんだろ?お前の脳はあれか、ダチョウぐらいの脳しかねえのか?」
「失礼な、コアラぐらいはあるわ!」
「脳が小さいのは否定しねえんだな」
渚が呆れた顔で
引き笑いをした
「わいな、過度なストレスが原因で記憶力が低下してるって。。。。このまま魔界に帰ってもダメ王子のレッテル貼られるだけやからなんとかしいひんとって」
「な。。なんか悪いこと聞いちゃったな、すまん」
渚は
申し訳なさそうに謝った
「。。。。じゃあ知ってるわけないかぁ」
「なにがや?」
「夢の中で多分。。。マサキってやつがミ。。なんとかって多分女の名前をぶつぶつ言ってたんだ」
愛美の本を読む手が止まった
リュウはうーんうーんと頑張って考えたが
覚えておらず項垂れた
「じゃあ、マサトに聞くし」
「あー!!!これから寝る時間でした忘れてたぁ!!!!ほら、渚さんも飛鳥さんも部屋に帰ってください!」
渚が発言してる途中で愛美は今まで出したことのない強い力で
飛鳥達を部屋から追い出した
愛美はなぜか心臓の鼓動が速くなるのを感じ
気分が悪くなっていた
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「渚も疑われるのは時間の問題だ、あいつは悪目立ちがすぎた、悪行が多すぎて警察にもマークされてる」
「どうする?」
向日葵は心配そうに
顔色を伺った
「どうするも何も。。。ここであたしらが渚を庇う発言をすればあたしらも牢に入れられこいつらも別の施設に送られる。。。。あたしらがここに来た理由忘れてねえだろ?」
「うん、地球の施設は預かった子供を親の権力次第ですぐに親元に返し虐待死につながる恐れがあるからってわざわざ地球に来て施設の運営を2人で始めたんだよね?」
向日葵は全て言えたことにドヤっと腰に手を当て褒めて欲しそうに優里をみた
「。。。。はいはいすごいすごい、だから今あたしらがでしゃばったら今までやってきたことが全て水の泡だ」
「でもこのままだとあの子達が無事に帰ってきても冤罪で牢に入れられるよ?」
「。。。。そうなんだよなぁ」
八方塞がりの状態に2人は頭を悩ませていた
たとえ竜族でも2人の疲労は限界を迎えていた
「。。。。。帰るなっていうのもな」
「連絡手段がないしね」
優里は携帯を見た
しかし渚からのその後の連絡はなかった
「。。。。このまま黙っといて、渚からの次の電話が「俺達帰れるようになった!」ってウッキウキの声で言われたらお前に変わるわ」
「ゔぇぇ!?」
「だって、そんなの言えねえじゃん!鬼かよ私ら!」
優里は嫌がる向日葵をみて
頭を掻きむしった
「と・に・か・く!私らに残された選択肢はそれしかねえんだ!」
「ふぇぇ。。。。。」
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「。。。。。。。フフフ、施設に竜族2人」




