第10話 始まりと残虐
「不審者が渚さんを襲ってきたと?その不審者はいまどちらに?」
飛鳥達は霧が止んでからきた道を戻りコユキに報告をしていた
ファミラはコユキと会うことはやめろと忠告をしてきたが
飛鳥は自分の考えを話し
コユキに報告することにした
「。。。。不審者に指輪を奪われた、ですか」
コユキはしばらく考え
飛鳥達と離れてアメリアに連絡することにした
「アメリアさん、どういうことですか?ガスビエルが指輪を奪うことなんてな」
『ガスビエルの存在が消えた、恐らく指輪の封を何者かが解放し3剣士の1人ファミラ・ネモフィラを呼び覚ましました』
「黒澤ですか?」
『恐らく高宮飛鳥かと思うわ』
「なぜですか?」
『ファミラは勇気のフェアリー。。。。黒澤を守る勇気がある高宮飛鳥はファミラの声が十分に届きますわ』
コユキは舌打ちをし
アメリアに強い口調で命令をした
「封が解かれたのは仕方がありません、ならばあの子の指を切ってでも指輪を奪ってください!」
『それはできませんわ、マザー様は病気になっていない5本満足で器の子を差し出せ。。。。そうご命令のはずですわ』
コユキはでも。。。と言いかけたが
後ろから渚が話しかけてきた
「なぁなぁ、これで終わりなんだろ?早く帰ろうぜ俺腹が減った」
コユキが時計を見ると昼の12時になっていた
呑気な渚に殺意を覚えながらも
コユキは集合場所に戻り生徒の人数を数え
学園へと戻っていった
「あぁ、キーリさんは少し話があるので、学園長室へ来てください」
キーリは目を見開きガタガタと震えた
その様子を飛鳥は横目で見ていたが
渚に連れられてその場を離れた
------------------------------------------------------------------------その夜
コユキが献立を書き換えた
「お!今日の晩御飯のメニュー変わるのか!?」
「ええ、肉は早めに食べないと新鮮度が落ちてしまうので」
コユキはニヤリと笑い
野菜の炒め物と書いてある上を塗りつぶして
肉と書いた
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「。。。貴方自分のしたことがわかっているんですか?」
春香の過去を聞いた向日葵は怒りに震え
春香に説教をしていた
「。。。。。ええ、存じているわ過去の自分を殴りたいぐらい」
「でも、母親を殺すだけでなく自分の使命を次女に無理やり押し付けるとはな」
優里はため息をつき
頭を抱えた
向日葵は春香の自分を殴りたいという発言に
怒りを抑え込み
子供達の面倒を見ると言ってその場を離れた
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「どうしますか?頭」
海武はあらかじめ優里の施設に小型の盗聴器を仕掛けていた
「重要なことはメモしたから大丈夫だ、あとはこれが神隠しと関係があるのなら俺はあいつを消すだけだ」
海武は顎に手をやり
メモを手に取った
陰陽師という職業があった
しかしその陰陽師も
時代の流れで過去の産物となっていた
しかし陰陽師の力を持った
唯一の家系が高宮家であった
高宮家は陰陽師の中でも特殊で
5000円で悪魔の心を浄化して
魔界に返すということをやっていた
悪い悪魔には効果的だが
いい悪魔に触れてしまうと
魔力を吸い取ってしまう
恐ろしい存在だった
当主の高宮京子は過去の産物とならないように
一生懸命声を上げ続けた
時には政治家に頼み込んで選挙に共に出るなど活発な活動をしていた
しかしその努力はとある人物には逆効果だった
その人物が高宮春香
陰陽師の力は長女にのみ受け継がられる
そのせいで春香は
政治反対派や子供達
陰陽師は詐欺師と信じている陰謀論者によって
外に出るたびひどいいじめを受けていたからだ
殴られ無視され時には殺されかけたこともあった
そのせいで小中と引きこもりとなっていた
しかしある時興味本位でやった黒魔術で
自身の負の感情が大きかったせいか
魔王 マザーを呼び出してしまった
春香は咄嗟に「私の力を飛鳥に譲って」と
マザーと契約を交わしてしまった
マザーは契約の代わりに母親の命を奪うことを条件にした
「ざっと読んだけどなぜマザーは母親の命を奪ったんだ?このことについて調べる必要があるな」
海武が足を机から下ろしパソコンを開いて高宮家について検索をした
しかし、その記事は一つしかヒットせず
高宮家は非常に風変わりな陰陽師だったということしかわからなかった
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「愛美ぃ!急に俺と飛鳥を外に連れ出してなんの用だよ」
授業が終わった後
飛鳥と渚は部屋へと戻って
ゆっくりとしていた
しかし5時になると
愛美が扉を叩いてきた
「外でご飯食べましょう」
愛美はそう言い
無理矢理渚達を連れて行った
その後誰にも会わない様に学園の外に出た愛美を渚は不審に思い質問した
「。。。。。貴方達を前科者にしたくなかったので」
「はぁ?前科者?なんの話だよ」
「今夜出される肉は昨日まで授業を共にした生徒です」
愛美は歩きながら説明をした
今回の散歩は渚を殺すための口実作り
そのためにガスビエルという悪魔を送り込んだが
ガスビエルを殺されてしまったために計画は失敗
計画が失敗したのはキーリのせい
「ということでキーリさんが殺されて肉にされたというわけです」
「なんだよそれ。。めちゃくちゃだ!」
渚はコユキの異常性に驚いた
それと同時にとある疑問が生まれた
「それって俺らを連れて行くことに関係するのかよ?」
「。。。渚さんはカニバリズムというものをご存知でしょうか?」
「あー。。。。あれだろ?え〜。。。あれだ」
渚はカニバリズムという言葉を知らなかったが
見栄を張って知ってるといい
カニのリズムダンスと答えた
飛鳥は爆笑してひーひー言いながら床に座り込んだ
「違いますよ、カニバリズムというのは人が人を食べることです」
「それって何か問題あるのか?種族違いだろ」
「種族違いであってもです、例えば人が変幻族を食べれば変幻の里の法律に則って食べた人間を即処刑にします」
愛美の言葉に
渚は驚いた
「厳しすぎんだろ!」
「それほど、変幻族は中毒性があり一度食べるとその味を忘れられず厳しい法律ではないと変幻族は絶滅してしまうからです」
「なるほどね、でも地球にいた頃って変幻族って名前は聞かなかった」
飛鳥は変幻族は今まで聞いたことない
と説明をした
「天使とか悪魔とか獣人とか聞いたことあるけど。。。というか変幻族ってどういう種族なの?」
愛美は説明した
・変幻族は元々動物のまま生まれてくる
・しかし体の中にある宝石が育てば
人間に変身=変幻することができる
・変幻する際体力はそれほど使わない
・変幻族の肉の味は甘くて中毒性がある味
・そのため変幻族ハンターなるものがいる
・変幻族ハンターは地球人が多いので
(闇バイトとして変幻族の死体を運び込む)
変幻族は地球人に嫌悪感を示す種族も多い
愛美は歩きながらそう説明をした
飛鳥は興味を示した様で
メモをとりながら歩いた
渚はよくわかんないようすで話を聞いていた
「じゃあさ、お前が前言ってた。。。。なんだ。。あのミナトってやつはどうなんだよ?」
「ミナさんですねトはいらないです、ミナさんはあまりそういうことに詳しくないみたいで私みたいな地球人でも気軽に接してくれる人でしたよ。。。私はあまり接点がありませんでしたが」
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飛鳥達は近くのレストランに来ていた
「そんで、なんで肉を食べてはいけないんだよ?」
「変幻の里の法律第36条変幻族の肉を食べた同種は前科としてのスタンプをその他の種族は25億の罰金。。。。。地球人のみ即死刑」
「はぁ!?地球人だけ厳しくね!?」
愛美は口の前に人差し指を当てた
渚は周りを見て座り込んだ
「これが変幻族の存在を地球に知られていない理由です、変幻族の兵士はどの種族よりも勇敢で一つもトラブルを起こさないことで有名なのでハンターを見掛けたら尋問の余地を与えずすぐ処刑するのです」
「ですが、それは便りのあるリーダーがいたからです」
愛美は注文でレタスとコーンの盛り合わせと
ステーキを注文した
「今は居ねえのか?」
「王子や従者以外の王族関係者は全員マザーの手によって殺されています」
「だからマザーを倒してもリーダーがいなくなったから今まで通りの国を維持するのは難しい。。。と?」
飛鳥はレタスをフォークで刺して食べながら
愛美に質問をした
「そうです」
愛美はスプーンにパスタを乗せ
フォークに巻きながら食べた
「んで、俺たちを処刑という運命にしたくないから連れてきたと」
愛美は烏龍茶をストローで飲みながら
親指を上にあげた
「食べてしまったら最後たとえあなたが殺されなかったとしても変幻族の者に殺される運命は変わりませんからね」
「西園寺さんって優しいんだね」
「そんなことありませんよ」
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「。。。。また不採用」
春香は公園のベンチで
燃え尽きていた
「飛鳥がふと帰ってくる可能性を想定していつも通りに迎えるためにとりあえず無職から脱却しようとしたんだけど。。。20社も不採用は笑い事にならないわ。。。。。」
春香は公園で遊んでいる子供達を
眺めていた
「これが男女逆だったら完全に不審者だわな。。。。。」
「あの。。。なにをしていらっしゃるのですか?」
「え?」
オリキャラの食べる量
飛鳥 ご飯一合
愛美 ご飯1合の半分
渚 ご飯10合(しかしイストワールドに来てからは
ストップがかかり3合)
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