裁断
春の暖かさは
野原に平穏をもたらす。
許された罪は
キルトで作られた
儚い油断の証。
温厚な
老人の
悲しき悲しき
惨劇の記憶。
夏の茹だるような暑さは
野原に繁栄をもたらす。
優柔不断な
奇談の中に
羽交い締めにされる。
平和ゆえの
穏やかさ。
にじみ出る
臆病さは
僕の中の
劣悪さに
涙腺を差し出す。
秋の肌寒さは
野原に恵みをもたらす。
ゆっくりと過ぎていく時間と
花束の記憶。
うなされる夜も
劣等感に苛まれる夜も
意味だけ
を追い求めた。
みじめな
人間性を
的の中心に縫い付け
鳥の眼光に
射貫かれる日々。
冬の寒さは
野原に戒めを振りまく。
雪を待つ僕らは
昨日と今日を
果てることの無い
高揚と
幸福で満たすのだ。
牢獄の中
松の木が
電線にかかるころ
とうとう僕は
裏の山にて
決断するのさ。
良ければ感想どうぞ。
意味不明とか、意図はなに?とかいう質問は受け付けておりませんのであしからず。