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―― promesse ――
――それは最初から定められていた運命だった。
「例えどれだけの時間がかかろうとも――」
――必ず至ると分かっている未来だった。
「例えどれほど離れていようとも――」
――どれだけ力を尽くそうと変えられない現実だった。
「必ずお傍に参ります」
けれど、全てを受け入れて責務を果たす貴方を愛しているから。
「――私は、貴女のものですから」
約束をかわそう。
例え世界が異なろうとも、
例え千の時が経とうとも、
必ず探し出すという約束を。
必ず持ち続けるという約束を。
例えそれが絶望的な確率でしかなくとも。
「……待っています」
その貴方の言葉だけで、永遠を過ごせるから。
「私の――」
さぁ、物語を語ろう。
必然と偶然を紡いで織った運命を。
希望と絶望の果てにある、「私」と「貴方」の生き様を。