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誤字・脱字を修正いたしました。27.4.12
「アヴリーベについて何か分かるんじゃない?」
「………………いや………ん?名前、か?」
「これを名前だと思うの?」
「どうだろうか………響きが、名前のような気がする」
「よく耳にしてたのかしらね?アヴリーベについて調べろ」
「っ………なんだ?少しだけ頭が揺さぶられた」
反応してるって事ね。思い出させたら厄介かしら。でもこの熊男って狙われている。アヴリーベを調べる必要はあるのかしら。アヴリーベに価値はないわ。その名前が欲しくて偽る物もいるけど、『ホルティーナ』を知らなければ間違いは分かるし、まず知識量が違うもの。
………………熊男は誰かに調べるように命令され、アヴリーベを調べてる最中になにかを見つけて裏切った。裏切るような事なのよね。まず、王国騎士がアヴリーベを調べる………訳がわからないわ。駄目ね。全然足りない。熊男が狙われている事が面倒極まりない。そう言えばほぼ無傷なのよね………なんなの、この熊男。
「アヴリーベ」
「………人だ」
「アヴリーベ。言葉にしてみれば思い出すかも知れないわよ」
「………………アヴリーベ」
「何か思い出せたかしら?」
「まったくだ」
あっそう。やっぱり保留ね。年長組に後で教えといてあげましょう。私との会話でこの熊男が変な素振りをしていないか―――怪しい行動をしていないか。どうなのかしらね。いっそ何かしてくれれば追い出しやすいのに。
「それじゃあみんな、時間切れよ。書いた名前を発表してもらいましょうか」
「えーっもう!?ホルティーナ様まだ全然納得いかないよ!」
「時間はけっこうあったでしょう?なにに納得いかないの?」
「熊はやっぱり強そうな名前をつけたい!」
「そうだよ!強くて誰にも負けない名前がいい!」
イーグは拘るわね。カトレーも。でも時間切れは時間切れ。文字の練習は前からやっているから簡単でしょう?単語の練習もしたいから駄目よ。
まだ文句をいい続ける二人がいるけど、みんなの意見を聞かせてあげたら黙ったわ。二人以外みんなで「早く決めてあげたい」なんて言われたら返す言葉をないようね。早く決めたいのなら『オッサン』でどうかしら………………さ、みんなのを教えてちょうだい。
「私たちは、『グーラン』と『ビッグベア』と『カイン』と『ラグ』!」
テテラとモルフィーリはなかなかセンスが―――あるのかないのか。まともの中にビッグベアなんか魔物の名前よね?そんなに『熊』から離れたくないの?
「つ、次は私たちだね!マティク!」
「うん。…………『ガトラ』。『ベンフォード』。『セル』。『ノア』」
こっちはマティクのものをそのまま採用ね。数が少なくなってるところを見るとエーラが省いたのかしら。
「覚えやすそうね。次はカトレーとイーグが考えたものを教えてくれる?」
「はーい」
「へへへ!じゃあ、言うよ!『ベヒモス』と『ケルベロス』と『マオウ』!」
………………………………………………………………。
「………………………………強い、名前?」
「うん!そうだよ!強そうでしょ!」
「バナル兄ちゃんに、強い奴教えてもらった!」
「バナル………………『マオウ』はさすがに、間違いよ」
「私もそれはないと思う」
「………僕もそう思ってます」
アーテの援護射撃でバナルが拗ねたわ。でも、そうよね。とりあえず言ってみたらそれが採用されちゃっただけよね。たぶん、二人とも悪気はなかったと思うの。でも『マオウ』は駄目よ。『魔王』になってしまうから。
気を取り直して、最後にトッティたちの出番になったけどここはあえて抜かしても大丈夫よね。ほとんどお絵描きしていたのだし。それじゃあ、この中から決めましょう、と言ったところでローブが引っ張られる感覚。もちろん、私のローブをこんな弱い動作で引っ張るのは一人しかいない。ミミルね。
「どうしたの?」
「みみるの、いってない」
覚えていたのね………でもさすがに熊男を『パパ』とは呼びたくはない。でもミミルの眼はすでに潤んでいる。トッティなんかまだお絵描きに夢中だと言うのに………もう。
「ごめんなさい。張り切ってしまったわ。ミミルからは『パパ』よ。これで揃ったわね」
ごめんね?と頭を撫でてあげればにこーと笑いだすミミル。ついでと言うばかりに抱っこをせがまれたけどもう少し待ちなさい。名前は一応最低限でも必要だから。
それじゃあ、決めましょうか………………『パパ』はなしの方向でお願いよ、みんな!!




