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最弱者の未知の能力

今現在自分のおかれている状況を、霧間麻人は考えてみた。


いや、考えるまでもなく、『不利』という言葉を使わざるをえないだろう。


一般的に、クリーチェストをクリーチェスト以外の力、すなわち個々に備わった体術を駆使して倒すのは、極めて困難とされている。


その要因の一つとして、『力の違い』があげられる。

霧間麻人の身長は、約177センチほど、対して相手は180センチほどだ。


ほとんど変わらないじゃないか、と思う人もいるだろう。

しかし問題となってくるのが、その体に秘められた『魔力』なのだ。


研究より、一般人も多少の魔力を持っていることが証明されている。

もちろん個人差があり、膨大な魔力を持つ人もいれば、せいぜい虫を殺すのが精一杯、という人もいる。


ただ、人は魔力の使い方を『知らない』。

まさに、宝の持ち腐れ、とはこのことを言うのだろうか。

いくら自分の意思で魔力を操ろうと試みたところで、『脳に魔力を使う機能が備わっていない』ため、使えないのだ。


そして仮に人間が魔力を使えたとしよう。

自由に操ることができ、炎なんかを出すことができたとする。


しかし、その魔力は『クリーチェストの魔力の半分以下』に過ぎない。


そのため、一般人は魔法を使った攻撃をしてくる生物に対して、生身の握りこぶしで挑まなければいけない。

これはボクシングで、ライト級の選手がベビー級の選手に立ち向かうよりも無謀だと言えよう。


そして、霧間麻人は今、そんな絶望的な状況に陥っているのだ。


ならば、霧間も男達のように『契約しているクリーチェストから何らかの武器』を借りる必要があるだろう。

それができれば、その武器と彼の戦闘能力をもってして、目の前の殺人生物をなんとかすることができる。


が、霧間麻人にはそれができない。


普通、クリーチェストから武器を借りる場合は、『その借りるモノを明確にする』必要がある。

例えば、今回の男達の場合は、『風の戦士のサーベル』と、明確にしてこちらの世界に転送してもらっている。


霧間の弱点、彼がGランクと言われる原因は、ここにある。


霧間麻人は、自分が契約しているクリーチェストが、どこの何モノで、どんな武器を持っているのか、どんな特殊能力を使えるのか『知らない』のだ。


普通は「ありえない」、と言われるだろう。

実際、霧間はそう言われながら今まで生きてきた。


なぜ霧間麻人は、自分のパートナーとなるはずのクリーチェストを知らないのか、それは彼も覚えのない『過去』に原因があった。


霧間麻人という男は、物心がついたころには『すでに契約していた』のだ。


いや、『契約させられていた』、という表現の方が適切だろう。


おそらく、霧間とクリーチェストに契約させたのは、彼の両親だ。

しかし、霧間に物心がついた頃にそばに居たのは、両親ではなく親戚のおじさんだった。


そう、霧間麻人の両親はすでに死んでいた。

それは、彼の契約相手の正体を闇に葬りさった、とも言える。


そのため、霧間は一般に契約している人間のような戦闘はできない。


しかし、神はどうやら彼を完全に見捨ててはいなかったようだ。


霧間は、契約している姿形わからぬクリーチェストから、『魔力』を体に宿すことができるのだ。

そしてクリーチェストの『強大な魔力』を取り込んだ脳は一時的に活性化し、『体内の魔力を自在に操る』ことができる。


しかし、脳の一時的な活性化による副作用は大きく、使用後は体が急激に重くなってしまう点がデメリットと言える。


ちなみに、この能力を使える人間は極めて希であり、この高校でもこれを使えるのは霧間麻人ただ一人なのだ。


―――やるっきゃないよな。


霧間は心の中で決し、そして拳を握りしめた。


刹那、彼の周りの枯れ葉や小枝が吹き飛んだ。

それは風で飛んだようではなく、『何か』に弾かれたようだった。

磁石の同じ極同士が反発するように、勢いよく宙を舞う。

そして、おそらくそれらを飛ばした『モノ』は、霧間を取り巻く『魔力』だろう。

少し透明の白い衣を身に纏ったような、『霧間麻人』がそこにいた。


確実に言えることは、霧間の表情は変わらないものの、彼は今や人間ではなく、魔力を操る『超能力シャ』ということだ。


「いくぞ化け物……!」


超能力シャは拳を握りしめ、サーベルを持った殺人生物へと駆け出した。

えっと、後書きというものを初めて書きますね。


小説、茜空と超能力シャ、略して 茜空(勝手に決めました) を読んでいただき、ありがとうございます。


作者の 黒崎 千叉 です。


国語のテストの点は平均を大きく下回る人間です。



はい、



無事に3話までとりあえず書くことができました。


ありがとうございます。



え?話が進んでない?



ごめんなさいm(__)m



結構この第3話は主人公として大切な話だったので細かく書かせていただきました。





それでなんですが。



まず思ったのが、この世界観について疑問を持たれる方がいらっしゃるかもしれません。



少し急展開かと反省しています。



と言いますかスタートでフライングしてましたね(汗



自分としては皆さんに気持ちよく読んでいただきたいので、



もしご不明な点があれば感想に一言お願いします。



回答については、感想に対して直接返信するか、皆さんに知ってもらいたいことは、質問者の方の名前を出さずに後書きの方へ回答を書きたいと思います。



それと、物語を進める上で支障のない程度でお答えさせてもらいます。


支障のあるものは


・霧間麻人の契約相手は?

などです。



また、ストーリーを進める上で明らかになるものについても回答できませんのでご了承ください。


・榊山高校ってどんな学校?


など…。




また、普通にまだまだ3話までしか書けてませんが、これまでのところで感想を持たれた方は一言でもいいので感想を書いて下さると励みになります。





あ、それと。



今書いてるところが終わったら本格的に学園に焦点をあわせて書いていこうと思ってます。




榊山高校の校風、新しく登場するキャラクター、そして今をはるかに上回る能力シャのバトルにご期待ください。




ん?バトルのとこハードル上げたって?



だって今のとこ、かなりしょっぱいじゃないですか(笑)



まだまだこれからですよ!



基本的に毎日更新したいと思ってますので




これからも(始まったばっかりですが…) 茜空と超能力シャ をよろしくお願いします!




黒崎 千叉

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