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くそだ  作者: あゆやか
8/9

 海についた。


 空気が澄んでいる。


 波の音が気持ちいい。


 来て良かった。


 本気でそう思えた。


 砂の感触が心地いいし、不思議だ。


 挿し絵をしたいのだがどうすればいいのか分からん。


 まあ、公開する頃には出来ているだろうな。


 砂を触ってみた。


 温かいし、どこか懐かしい。


 そういえば家族で海に行ったときに沙を触ったっけな。


 あの頃は楽しかったな。


 適応障害もなく。


 学校には行けてたし。


 父さんは嫌いだったけど、友達とよくおばあちゃん家で遊んでた。


 あの頃に戻りたいな。


 まあ、戻れるとなっても戻らないけどな。


 未来が変わるの怖いし。


 海のさざめきの中で小説を書いている。


 とても気持ちがいい。


 鳥の鳴き声。


 波の音。


 全てが俺に温かく響いてくる。


 本当に来て良かったな。


 でも、少し風が強い。


 今、上の方にいるから怖いな。


 俺は高所恐怖症の片鱗があるんだよな。


 いつか、克服できたら良いな。


 音楽を聴きながら歩いてきた。


 星野源さんや、Orangestarさんなど。


 俺はこの人達の曲が好きだ。


 自分を肯定してくれている気がするから。


 帰り道。


 おばちゃんに迎えに来てもらった。


 情けないがしょうがない。


 疲れたから。


 しばらく家にいたのに、急に動くからだ。


 全く。


 自分に飽き飽きする。


 でも、車だと十五分ぐらいだった。


 歩いたのが馬鹿らしいな。


 まあ、歩けて良かったけど。


 車でおばあちゃんに言われた。


「よく歩いたね。」


「大変だったでしょ?」


 俺は嬉しかった。


 自分の頑張りを認めてくれた気がしたから。


 お昼ごはんを食べずに歩いていたから、おなかがすいた。


 おにぎりを買ってくれた。


 家に帰るとララのという猫が上に乗ってきた。


 かわいい。


 柔らかい。


 猫だ。


 撫でられたかったのだろう。


 寂しかったのだろうな。


 家で一匹だけだったから。


 改めて家の大事さがわかった。


 家に帰るために出掛けるのだ。


 その言葉の意味が理解できた気がした。


 俺はこの五時間で海が好きになった。


 旅も悪くない。


 そうも思えた。


 最後に。


 この小説はノンフィクションだ。


 俺の気持ちをただ、吐き出しただけ。


 そんな文章だ。


 もし、救われた。


 もしくは、共感した。


 そう思ったときは、自分のおかげだ。


 自分を誉めてあげてくれ。


 俺はただ、出来事を並べただけだから。

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