第六話 僕は技を叫びたい
3連休でいっぱい出すと言いましたが、昨日はちゃんとした意味で忙しく、今日はゲームで忙しかったのであまり投稿できませんでした。え?ゲームをするなって?何言ってるんですか!気づいたらゲーム機の前にいるんですよ!不可抗力なんです!!
父と母がフルファンテに突然入った日から1ヶ月経った。
僕は今、鍛冶屋にいる。そして、僕についてきたのは、どこに行くにも必ずといっていいほどついてくる父と母、そしてリセルカだ。
どうして僕が鍛冶屋にいるのかは1か月前に遡る。
「さて、ヴェント。お主はどのように戦う?」
というイモさんの言葉から始まった。勿論、この言葉は分からなかったので詳細を聞くいてみた。
フルファンテに入ると、その人の戦闘スタイルに合った武器を作ってくれるらしい。
フルファンテのメンバーそれぞれに聞いたのだが肉弾戦を得意とするフェルメッツァは、僕くらいの小さい体なら簡単に隠せる大剣だ。人や対象を守ったり、破壊したりするために耐久度がとても高いかつ、大きいものを注文したそうだ。本人は武器が完成したとき「全然大きくない」とか言ってたらしいけど、移動とかでの負担を考えると、鍛冶師もこの大きさが限界だったそうだ。
逆に魔法での戦闘を得意とする母とクレミシは、魔力切れなどで戦闘できないと状況的にあまり良くないので、長期的な戦闘ができるよう、魔力量を増やしたり、魔力消費を抑えたりする杖を作ってもらっている。本来魔法は杖が無くても撃てるのだが、杖に魔力を流し撃つことで、魔力の流れがそのまま撃つより安定するため、同じ威力でも消費する魔力量が違うそうだ。杖の根元に魔力を蓄える魔具を付ければたとえ魔力が切れても一時的に戦うことはできるため、かなり便利なものだそうだ。
————とまぁ、こんな感じで武器を選ぶのだが、僕の武器は結局自分で考えられず父と母と相談し決めた。
出来はいいと思うのだが、懸念点が1つある。それは・・・
父と母が要望を詰め込め過ぎて変なことになってないか。
早速鍛冶屋へ入る。中は夏である外よりも暑いのだが、なぜか落ち着くような木造の空間となっていた。そこには台の上に武器や防具が飾られていて、僕自身も何個か興味を示したものもあった。
だが、父と母が財布を手に持ち僕の視線をうかがっているので、「この装備なんかすごそう!」とか言ったら速攻で買うはずなので誰にも言わない。
すると、店主が裏から出てきて、
「おう、武器を注文したヴェントってのは……」
「あ、僕です。」
僕が誰かを聞いてきたので、手を少しだけあげてアピールをする。すると、店主が手招きをしたのでついてくる。父と母に見られていると少し嫌なので、待ってもらうことにした。リセルカは僕と一緒に武器を見に行く。どうしてリセルカがついてきたのかというと、武器に魔具を付けるのは彼女の仕事だからだ。
裏に行くと、さらに暑い空間となっている。そこには鍛冶師に必要な炉や金床といったものが一式そろっている
「お前さんが注文した短剣だ。耐久と衝撃吸収を重視に作ったから、切れ味は平凡な武器と一緒だ。勿論、魔具も入れられるようある程度調整してある。」
そう言って渡されたのは黒めの短剣が2本だ。黒いのはミティガジオーネという硬く、衝撃に強い鉱石の色だ。この鉱石は硬いのがいいのだが、逆に硬すぎて薄く加工しようとするのが難しく、できても耐久性があまり優れない武器になるらしい。そのため切れ味があまり良くないのだ。
ちなみに僕が父と母と話し合って決めた要望というのは、
耐久性、衝撃吸収を重視した短剣だ。本当にそれだけ。
どうしてこうなったのかというと、攻撃の威力を確かめた次の日、腕に違和感を覚えたので病院で検査を受けたところ、骨に少しヒビが入っていたからだ。つまり僕が何も装備せず攻撃すると、自分の攻撃の威力で骨が砕け、自爆することになる。
そうならないように衝撃吸収を重視した。でもそれだけだと僕の攻撃に武器が耐えられなくなってしまうので、耐久力も重視したというわけだ。
ところどころにに窪みがあり今からそこに魔具をはめ込む。リセルカが出したのは、魔具と杖だ。
リセルカははめ込む魔具を窪みの上に置き、杖から魔法を出し、はめるのだろう。
———ここで僕のした予想は半分間違いだった。
彼女が出した杖は、ただの硬い棒。窪みの上に魔具を置いた後、棒で思いっきり突いて無理やりはめ込んだ。武器の耐久力か、魔具の耐久力か、はたまたリセルカのセンスかは知らないが、どれも傷つくこともなくきれいにはまった。
魔具には衝撃吸収と魔力変換の効果がある。本当は魔力変換はいらなかったのだが、今僕は魔法を空気抵抗を無くすためだけに使っている以上、魔力消費は殆どない。だから有り余った魔力を武器に流し、武器自体の威力をあげようとなったのだ。
武器をもらったのだが、僕は今まで拳しか使ったことないのである程度使い方を教わる。
ネビアは水を伝って移動するため、行動の邪魔にならないよう、短剣を装備している。
そのためネビアに短剣の扱い方を教えてもらっているわけだ。
ネビアは短剣の状況に合わせた持ち方、攻撃のやり方、模擬線など様々なことをしてくれた。
そこで僕は気になったことがあった。ネビアと練習所で訓練をしている時、みんなが練習を行っている。そこでのみんなの魔法や動きが綺麗で魔物や人と戦う場所だというのを忘れそうになった。
ここまでの話を聞けばいいかもしれない。だがみんながそういった動きをするとき、何かしら叫ぶんだ!!うまく聞き取れはしなかったけど、ネビアも模擬線の時、何度かそんな感じで叫んでいた。
みんなに会うたび聞いたのだが、みんな「フェルメッツァが始めた」という理由でやっているらしい。その本人は「技名を叫んだら印象に残るから」と言っている。絶対にフルファンテから抜けて「俺は英雄だ!!」とか言ってた方がいいよ………
父も母も練習所で見かけるのだが、同じように技名を叫んでいる。
僕は気になったのでネビアとの訓練が終わった後、調べてノートにまとめることにした。といっても僕がじっと見ていると、なぜかいなくなる人が多いので少ししか調べられなかった。
まずはフェルメッツァ。フェルメッツァの戦い方は土魔法で障害物を創ることで敵の攻撃を遮ったり、移動したりと魔法の使い方が巧い。いつもフルファンテの誰かと模擬線をすることが多いのだが、印象に残ったのは、土魔法で自分を押し上げ、その土魔法を天井のようにし蹴り地面に思いっきり剣を振り下ろす動きだ。その時に叫んだのが「蜘蛛の巣斬り!!」という技だった。きっと振り下ろした剣が地面に当たった時、地面が蜘蛛の巣みたいに割れるからだろう。
・・・確かに印象に残るな。
次にクレミシ。母のも見たのだが、思い出そうとすると背筋が凍るのでノートに書けなかった。
彼女と主に戦っていたのは、僕以外で動きが速い父やサキットが相手をしていた。きっと魔力の操作精度を高めるためなのだろう。彼女の攻撃は派手で広範囲な技が多かったので、印象に残る。主に彼女は赤い花を元にした技名が多いのだが、特に印象に残ったのといえば根元が青い炎で攻撃を行う「紫陽花」という技だ。この技は自身を中心に炎を出すので自衛の技だろう。それでも範囲が広いので、父やサキットのうごきをある程度封じ込めることはできていた。
最後に父。父はしばらく入っていないブランクでもあったのかは分からないが結構熱心に練習していた。風を体中から好きなように放出し高速移動や飛行、攻撃を行っている。といっても動くことで放出される風であまり技名を聞けなかった。聞こえた中で印象に残ったのは「真空刃」という技だった。ひときわ大きい刃を放ち、風とは思えないような音を発して斬撃を繰り出していた。フェルメッツァやクレミシと戦っている時に何度か繰り出していたがその刃はなんでも切っていた。それだけ危険なのか、相手に当たりそうなときはすぐに解除していた。
ちなみに僕が効いた技名にさらに文字が追加されているのか………それは本人に直接聞いたからだ!!意味もフルファンテにある図書室で調べたもんね!!フハハハハ!!
………僕も技名叫ぶのかな……何にしよう。
技名考えるのムズイです。頑張って書けましたが、技の意味を探っていると、発音が変なやつとか、日本語訳での意味が変なものとかいっぱいありました。できる限りかっこいい技名にしていきます。なんか技名変でもキツく言わないでください。これでも結構頑張っているので……これからも、技名(物語)を皆さんに楽しんでもらえるよう頑張りますのでどうぞよろしくお願いいたします。