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第五話(後) 僕は歓迎会を楽しみたい

 五話目後半です。キャラを多くしようとしたのですが、流石に話の展開を遅くしすぎるのもよくないと思ったのでここに出すような人は何かと事情があってここに入れません。可哀そうに…。

 ということでその人たちは後々出てくるキャラということにします。

 コレンテやイモさんの怒りが収まったところで、自己紹介の続きが始まる。


 6人目は画面を見た時、すでに任務が終わり、帰路についていたため、何をしていたかは分からなかった。

「私はソリチューナ・イリュシオン。幻影魔法使いだ。戦闘はあまり得意な方ではないが…」

 彼女の話によると、魔法の扱いはいいが、戦闘能力がそこまで高くないため、フルファンテに入った理由があまり分かっていなく、戦闘能力を上げるためにここへ連れてこられたという予想をしている。

 きっと僕も戦闘能力を上げるために連れてこられたのだろう。

 だが、予想とは違い、彼女の発言にみんなは

「お前の魔法が凄すぎて、どこも手に負えないんだとよ。」

「そうだぞ。魔法だけならフルファンテの誰よりも優れているくせに。」

「ちょっと、魔法だけというのはどういうことだ?私だって体術などで強くありたいのに……」

 フェルメッツァとネビアが魔法だけに嫉妬している。それにソリチューナも気づいているのか、みんなより優れていない点を挙げて反論している。

「まぁ、人には向き不向きがある。お前だって、自分の魔法をよく分かったうえで仕事してるじゃねぇか。」

「そ、そうかなぁ。エヘヘ。」

 さっきまでしっかりしていたのに、褒められた途端に気分がよくなっている。フルファンテのみんなって性格を2つ持ってる人が多い気がする……


 7人目も同じように画面を見た時、すでに任務が終わり、帰路についていた。

 僕はこの人を見た時、どことなく母に似ていたが、妹だったのが分かった。

「私はクレミシ・グランボル。苗字の通り、あなたのお母さんの妹よ。」

 母と同じく、火魔法使いで、母がフルファンテを抜けるころに入ったらしい。

 母の魔法は火を青く出来るほどに高威力、魔法操作に優れている。

 彼女の魔法は青く出来るほど高威力ではないが、母より魔法操作に優れているため、広範囲の攻撃を得意としている。


 8人目はイモさんなので説明はいらないだろう。


 とまぁ今ここにいるフルファンテの自己紹介が終わった。他にも何人かいるのだが、能力の都合上、フルファンテに入れないため、フルファンテの支部で働いている人や、仕事の内容がかなり難しく、長期間行っている人もいるらしい。

 自己紹介の後、僕はフルファンテのみんなに練習所へ連れてこられた。どうやら僕の運動能力や魔法についてを調べるらしい。

 訓練所は中にあるが天窓があるため日がギラギラと照っていて、まぶしい。立方体の形をしている空間の真ん中にポツンと太い棒があった。

 イモさんに説明を受け、中心にある棒は魔具ということが分かった。体術や魔法の威力の計測を行うサンドバックのような魔具であり、そこに向かって攻撃をするとのこと。おおよその威力は、その魔具に連動している画面に数値として表示されるのだ。試しに母の最高威力の攻撃を行ってみてもらった。イモさん曰く、母の数値が最も高かったらしい。

 数値は19622。ドラゴンのブレスの平均的な威力が7000程のため、母はドラゴン2体くらいいても余裕ということだ。でも母にこんなこと言ったら消し炭になるだろう。

 僕も魔具に向かって攻撃を行う。父にトップスピードで走ったほうが威力が高いと言われたが、自分の速さで腕が骨折とかにならないよう、魔具を柔らかく、衝撃を直接伝えないよう、グローブを付けて行われた。

 僕は1度深呼吸をし、集中する。フラッシュ・アトミックを吸収した時よりも速く、母の威力よりも高く。

 僕は足に込められるだけ力を込めて蹴りだす。いつものように使っている空気抵抗を無くす風魔法から空気が流れ出ているが、そんなことは気にしない。ただ目の前の魔具に思いっきり拳を叩き込むだけ。みんなにとってはたった一直線を走るほんの一瞬だけかもしれない。でも僕には、この時間がずっと続くのではないかと思うくらいゆっくりだった。

 そして、タイミングを合わせ、魔具に拳を叩き込んだ。魔具は母の攻撃でもビクともしなかったのに奥の壁まで飛び、壁にヒビが入った。僕は結果を確認するため、

「どうだった!?」

 と嬉しそうに振り向いたが、その光景を見た時、僕は驚いてしまった。僕が走ったところは陥没しているし、みんなも画面を見て驚いている。

 僕もその画面を見に行くと、そこには驚きの数値があった。


 そこには32668と表示されている。きっと魔具が母の魔法の威力に耐えるので精いっぱいで僕が攻撃を当てた時に吹っ飛んでしまい、大きな衝撃を受けたと思い、今のような数値を出したのだろう。壁にヒビが入ったのも、魔具が壊れて元の形状に戻り硬くなったことで壁にヒビが入ったのだろう。

 でも僕が走った時、空気が流れ出たのは何だったのだろう。後で父に聞いてみよう。

「お、おいこれって……」

「この魔具は生き物が行った攻撃にしか反応しない。だから、壁に当たった時の威力じゃなくって、彼が殴った時の威力。」

 ネビアが少し怖がりながら聞いてきたが、リセルカが冷静に魔具の解説を始めた。つまりこの数値は僕の攻撃ということ。

 ……じゃあ姉はこの数値よりも高いのか!? 今度姉にやってもらおう。

「テンペスタ…お主、ヴェントになにかやったのか…?」

「私は彼が姉に勝てるような訓練を教えただけで、その後自主訓練していたのは知っていたので、まぁ、ヴェントの自主訓練が凄かったということですよ!」

「「さすが、私達の息子!!」」

 父の言葉の後、父と母は声を合わせて自分たちの子供はすごいということを強調した。

 僕の数値の高さについてなのか、父と母が息を合わせていることについてなのかは知らないが、みんな

『…ぇ…えぇ……』

 と引いていた。


 高い数値を出したのはいいのだが僕は父に全力で走った時に空気が流れ出たことについてを話した。すると父は少し悪人のような笑みを浮かべながら

「そうか、また魔法の訓練が必要になりそうだな。ヴォラーレ、私はヴェントの訓練をする必要があるようだ。もう少しここに残るよ。」

「私だってヴェントのために残りたい!!」

 内容だけだったら子供を思っているのかもしれないが、僕にとってはあまり響かなかった。なぜならこの話は2人が口裏を合わせて、僕の近くにずっといるための作戦を馬車の中で小声で話していたからだ。

 ……まぁ、僕が知っているのは途中から案が止まらなくなって普通に話していたからだ。どんだけ子供のそばにいたいんだろう。


 とはいってもネビアは嫌がっているのか、

「お前らにはフルファンテの寮を貸さないから、近くの宿でも借りてこーい。」

 そしてみんなも頷いていた。きっと父と母がずっといると、何かと面倒だからだろう。

 だが、父と母にはその作戦は通用しなかった。逆に言うなら、待ってましたと言わんばかりに2人とも笑みを浮かべ

「「じゃあ、フルファンテに入りまーす!!」」

 と言った。元々フルファンテに入っていた以上、それなりに強いので、みんな言い返せなかった。でもネビアはそのことが気に食わないのか、

「お前らが入るためには、俺たちを倒す必要があーる!!」

 とか言った。ネビアはフルファンテでそれなりに上の立場にいるのか、みんなは嫌そうな顔をしながらも渋々引き受けた。

 結果としては歓迎会の最初の喧嘩と同じように、父と母の勝利。ネビアは悔しがっていたが、父に

「男に二言はないって私が入った時言ったのは、誰だったっけなぁ~?」

 と、ネビアを見下すように言った。しかし、ネビアもそのことを理解し、床に拳を叩きつけた後、仕方なく父と母がフルファンテに入ることを許可した。

 父は、早速家に戻り、中央都市に残ることを伝えた。父曰く、家のみんなは最初反対していたが、ヴェントのためと言ったら、みんな快く引き受けてくれた。とのこと。

 父と母と家の人、みんな僕のために動くのなんなの?魔法を練習できることは嬉しいのだけど……


 ……この先、どうなるの?

 物語を書いて、たくさんの人に読んでもらえるのはいいのですが、楽しく読んでもらえる。という実感があまり湧きません。ですので、作品の感想やレビューをお願いします。

 別に強制じゃないので書け!!というわけではありませんが、感想をもらったら、「もっと頑張ろう!」とか、「ここを直していくべきかな…」といったやる気や作品をより快適に読んでもらえるための工夫ができますので、お願いします。

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