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第五話(前) 僕は歓迎会を楽しみたい

 ファンタジー系を書くと、例えが書いている世界にあるのかと考えて、比喩を書くのに少し困ります。転生系の作品は私たちの知っている言葉から比喩すればいいのですが……最近はそれが悩みですね。これからは、比喩などの言葉を工夫して分かりやすく、世界観を崩さずに書いていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 僕がフルファンテに初めて入った5日後、僕を迎える歓迎会が開かれた。しかし、その歓迎会は本来僕が来る日の夜に行うものだったため、5日も遅れているので明るい雰囲気ではなかった。

 歓迎会が始まったときの第一声が

「どうして5日も遅れたんだあああ!!!」

 と酒を口に入れてもないのに泥酔したのかと思うくらいの大声をあげた。その理由を父と母が顔を赤くしながら説明した。

 その話を聞いたみんなはネビアほどじゃないが笑っていた。当然そのことに父と母は起こるはずもなく……


 そのあとはもうめちゃくちゃだった。僕とイモさんを除いて、全員が全員乱闘を始めた。ネビアに至っては笑ってもいなかったのに巻き添えを食らっていた。


 1時間ほど経っただろうか。父と母の強さは衰えていないらしく、若干服が汚れながらも、2人はフルファンテのメンバーを山積みにし、その上に立っていた。「よっしゃああああ!!!」とか言ってたし……


 その後はイモさんに僕以外全員説教を食らっていた。気を取り直して歓迎会の続きを行っていたが、ずっとにらみ合っていた。……が、酒が入れば全員関係なくはしゃいでいた。母と2人の女の人を除いて。

 時間も経ち雰囲気もいい感じに和んできたところで自己紹介が始まった。


 1人目は砂漠で大きな芋虫と戦っていた人。その芋虫はサンドワームなのだが、通常よりも2回りほど大きく、並みの冒険者では対処できなかったのだそう。その人曰く、砂漠での依頼は、土魔法の使い手以外本来のギルドランクで戦えるより2階級下の魔物としか戦えないらしい。つまりプラチナムランクでも、2つ下のシルバーランクが倒すような魔物の依頼しか受けられないのだ。サンドワームは普通の大きさであればプラチナムランクが4人以上を条件に受けられるらしいが、そのレベルでも死者がないというのはかなり珍しい方なのだという。そのため、今回の依頼はフルファンテに仕事として入ったのだ。フルファンテでも土魔法の使い手以外砂漠での仕事は受け付けていない。つまりこの人は土魔法の使い手なのだ。

「俺ぁフェルメッツァ・フォンダメントだ。土魔法使いで、趣味は筋トレ。よろしく。」

 趣味が筋トレということが分かることくらい筋肉がめっちゃある。筋トレし過ぎによる代償なのか、頭には髪がない。その代わりに古傷が多少ある程度だ。

「お()ぇこの傷に興味があるようだが、この傷は野良猫に引っかかれてできた傷だ。だから気にしてくれ。猫は神だからな。」

 しかも見た目とは裏腹にかわいいもの好きじゃねぇか!声が太くてダンディーだと思ってたのに、「猫は神だからな。」のセリフで声色変えるの普通に怖かった。みんなも同じような反応をしていて少し引いていた。


 2人目は、洞窟の中を探検していて、歓迎会でもはしゃいでいなかった女の人だ。洞窟は狭く、モンスターも多いため、装備を固めれば身動きが取れず、逆に装備がなければモンスターに殺される。そこまで危険なのだから、必然的にフルファンテに頼まれる。別に行かなければいいと思うかもしれないが、このダンジョンは新しくできたばかりなのに加え、新しい鉱石が取れるのだという。そのため鉱石を継続的にとれるようにしてもらうためにダンジョンの入り口から鉱石が取れるポイントまでの道を広めてほしいという依頼だったそうだ。

「私の名前はリセルカ・アルタツィオーネ。魔法技師であなたのお母さん程の威力じゃないけど一応火魔法使い。よろしくね。」

 魔法技師。僕の使ったアソルビメント石のような魔法関係で利用方法のある宝石を加工し、より便利なもの、「魔具」へと変える人。でもなんでフルファンテに?

「私は強いわけじゃない。でも魔具を作るのが好きすぎて研究所で頑張りすぎてたらいつの間にかここにいた。」

 つまり「研究所ではこれ以上の支援を行えない」ということなのだろう。これ以上強くなる見込みがギルドや団で感じられない人が入るのと同じ感じなのだろう。


 3人目はネビアなので説明はいらないだろう。


 4人目は空を飛んでいた人。正直画面を見ているだけじゃわからなかった。その人曰く、雲の上を生息圏とする魔物、ヌボーレの討伐を行っていたらしい。ギルドでは空を相手の討伐は地に足がついていても戦えないと、依頼として飛行できない冒険者に出せない。そもそも飛行できる冒険者自体少ないので、ほぼ必然的にフルファンテに仕事としてくる。

「僕は、サキット・エレトリス。略称は名前で呼ばれると恥ずかしいから、苗字で『エル』って呼んで。雷魔法使いだよ。」

 きっと「サキ」って呼ばれるのを見越してそうしたのだろう。でも僕はそれに気付いている!今はあんまり仲良くないから、仲良くなったら「サキ」って呼んでみよーっと。

「どうしたの?そんなに突然笑って?」

「あぁ、いや何でもないよ。」

「?」

 おっとマズい。危うくバレるとこだった。意外と僕って感情が顔に出やすいのかも。


 5人目は剣を持ち、人を斬っていた人。その人は殺人鬼とかじゃなくって斬られている人たちは仕事の中で殺しの許可が下りている盗賊とかの犯罪者集団だ。この国では、基本的な犯罪はほぼ死刑になる。といっても、「お金が足りず、盗まざるを得なかった。」という理由や「人質をとられていてやらざるを得なかった。」という理由については職を探し、働いたりある程度の減刑などで済まされたりする。もちろん確定した情報がないと、冤罪でも死刑になる可能性が高い。人によっては、死刑は良くないと考えるかもしれないが、処罰で懲役〇年とかだと、釈放された後も繰り返される可能性が高いのだそう。主な理由としては「魔法という力に溺れる」「犯罪行為が欲を満たすため」というのがある。また、死刑があると、興味本位で犯罪に手を染めるという行為が少なくなるかもしれない。という意味もある。逆にそれを利用して人を脅し殺させ、脅した人諸共殺すとかいう凶悪な犯罪者も数年前にいたらしい。もう殺されたけど。

 基本的にフルファンテに送られる犯罪者関係は凶悪犯のため、殺しの許可が下りている。例外としては、組織的な犯罪の調査などだ。

「私は、コレンテ・スパーダ。魔法が使えないけどその分、剣術が得意。よろしく。」

 このセリフだけを聞くとかなり落ち着いているような印象を持つが、人を斬るときは盗賊よりも盗賊している話し方と動きでした。その時、顔は仮面で見えなかったけど。しかも、歓迎会ではかなりはしゃいでいた。


————この人って本当に1人の人間?2人混ざっている気がするけど………


 すると僕の考えている顔を見たコレンテが

「……あなたも私を二人だと思っているわけ?」

 と少し嫌そうな顔をして聞いてきた。僕は迷わず「うん!!」と答えそうになったけど、きっと剣でキャベツの千切りみたいにさせられるだろう。そう返答に困っている時、

「お前は2人だろ。」

「あぁ、2人だ。確実にイモさんに似てきている。」

「そうね。確かに似てきてる。」

 その言葉がコレンテとイモさんの逆鱗に触れたのか、

「あなた達にはキッツ~イお仕置きが必要なようね!」

「おどれらには地獄を見せちゃらぁ!!」

 2人ともいろいろと変わりすぎです。

 コレンテは落ち着いた印象からドSみたいに変わって、イモさんは優しい老人から怖い老人に変わった。人に対しての言葉も「お主ら」から、「おどれら」に変わってるし……


 まだ紹介してない人がいるけど、大丈夫なの、この歓迎会……

 フルファンテのキャラをいっぱい書きたいので、自己紹介を1話に収めず前半、後半に分けてみます。

 といってもいつもの作品を書いていることには変わりないので、次も頑張って書いていきます!

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