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第四話 僕は静かにフルファンテに入りたい

 最近、色々あって投稿の時間帯が夜になってきているので、ちょっと早めに出せるのは嬉しいです。投稿時間が遅いと、時間帯的にサイト閲覧している人が少ないと思うんです。そのためもしかしたらですけど、投稿する時間帯を設定して投稿するつもりです。

 馬車で移動している途中、父と母に中央都市のことについていろいろ聞いた。本来ならば中央都市の基本的な知識のことは5歳くらいから学ぶようにされているのだが、2人は「訓練を頑張っているところを邪魔したくない。」という理由でそこら辺の知識を教えてくれず、最低限の文字の読み書きしか教えてくれなかった。

 いやまあ別に訓練を頑張れたからいんだけどさ?なんか僕が周りのやつに「訓練しか頭にないバカ」とか言われても大丈夫なわけ?


 でもなんかそんなこと言える人がいなさそうな気がする……


 ま、まあ気を取り直して中央都市のことについてを学ぼう。


 中央都市の名前はモナーキア王国。アイニツィオ歴が始まってからずっと続いているモナーキア家が治めている国だ。中央都市の名前の通り、他の国よりも発展しており、人口も多い。大陸の中心に位置しているため、物流が盛んな国だ。そのため、学園といった才能があるものを育て上げる機関の多くがここ、モナーキア王国に建てられる。なぜなら他の王国に置くと、距離に差が生じてしまい、遠くから来る人に負担がかかるからだ。フルファンテも例外ではなく、元は大陸の端にある国でできた組織だが、国での行いがタイル区全土に響き、本部が中央都市に置かれることになったのだという。


 そんなことを話している間に、半日が経ち、モナーキア王国へと着いた。いかなるものを通さないであろう高くにそびえたつ堅牢な城壁からわかるほど大きな都市で、門も僕の住んでいる家より大きい。好奇心から、僕は勝手に行動を始めたが、それに気づいた父に止められてしまった。そして父に連れられ母のもとへ戻った時、母から少し怒りの感情が漏れていることに気付いた。父も気づいているのか、小声で

「もうあんなことするんじゃないぞ……」

と言った。僕は頷くことしかできなかった。

 フルファンテは王国の中心部にあり、周辺には、ギルド本部、警察団本部、護衛団本部といった広範囲で活動する団体の本部が置かれていた。中心部にあるのはそれだけでなく、学園といった育成機関も多くあった。後で寄ってみよう。


 フルファンテの建物は、木造で他の石造りの建物とはデザインが違い、とても目立っていた。しかし、最近建てられたばかりなのか、木は少し落ち着いた明るい茶色となっている。父と母も、

「前来た時とずいぶん雰囲気が変わったな。」

「そうね。テンペスタ(あなた)。」

「最後に来たのは17年前か...」

父と母の年齢は37歳だ。つまり、20の時にフルファンテを抜け、家で暮らしていたのだろう。

「父さんと母さんってここで何年くらい働いていたの?」

「私が6年、ヴォラーレが4年だな。」

 つまり父は14歳、母は16歳からここで働いているのか。


 早速フルファンテの中に入る。木製の両開きの扉を押し、父が入ったが、開けるとき、少し嫌そうな顔をしていた。それはどうしてなのかというと……

「おう、テンペスタ。白髪(しらが)が増えている…だと?」

「なんだと?貴様ッ…前から全く変わってないじゃないか!!私の髪は元から白だッ!!!」

 父をからかった男は父の逆鱗に触れ、喧嘩を始めた。その男は体を隠すかのような深めの緑のローブを羽織っているため、服装はよくわからない。その男は水魔法を使い、水を生み出し、凍らせたり飛ばしたりして父へと攻撃している。父は風魔法を巧みに操り、攻撃を躱したり、斬撃を飛ばしている。

「ねぇ、あなた達?ヴェントの目の前でなんてことするのかしら?あなた達のようなクソみたいな行動でヴェントに何かあったら許さないからね?」

 母は大変お怒りのようで、僕がフルファンテへ行くときよりも怒っておりますね。母は火を生み出し、その火が青くなるまで火力を上げた。その火からあふれる熱は、僕が眩暈(めまい)を起こしているんじゃないかと思うくらい空気が揺れていた。そのことに気付いたのか、父と男は攻撃をやめ、母に土下座した。

「「本ッ当に申し訳ございませんでしたーッ!!!」」

 男は水魔法の使い手なので、火を消せばいいのではないかと思うかもしれないが、母が火を青くしたその時に、生み出していた水と氷は蒸発していたのだ。それだけ母の魔法は強いのだ。

「とりあえず説教は後でね。ネビア。自己紹介をしなさい。くれぐれも…ね?」

 母は睨むことでネビアという男に何かを伝えた。ネビアは顔から色が抜けているくらい恐怖していた。やっぱり、母には誰も逆らえないのだろうか。

「ン゛ッン゛ン゛!!えっと、俺の名前はネビア・グランディン。歳はお前の父ちゃんと同じだ。よろしくな。」

「僕はヴェント・ホーグルです。よろしくお願いします。」

「ほーう挨拶できるのか。お前の父ちゃんとはまったくもって逆だな~。」

 その時、父にネビアは睨まれ、それに気付いたネビアも睨み返そうとしたが、その光景を怒りを露わにしながらにっこりして見ていた母に気付き、お互いそっぽを向いた。どれだけ仲が悪いんだろ。


 そんな父とネビアの喧嘩が終わり、自己紹介も終わったところで、奥の階段から、1人のエルフが降りてきた。


 エルフや獣人、ドワーフといった種族は、アイニツィオ歴より前バイニツィオ歴までは仲が悪く、戦争なんてしょっちゅう行っていたが、アイニツィオ歴から、ぱったりと戦争がなくなり、種族間の交流もとても盛んになっていた。そのため今は差別なんて誰もしない、とても平和な世界なのである。どうしてそうなったのかは、バイニツィオ歴より生きているエルフに聞いても、変わったタイミングの前後10年間をほぼ忘れているのだ。そのため考古学者が全力を挙げてかれこれ400年探しているのだが、その10年間だけを記している証拠となる遺物や文献が全く見つかっていないのだという。


 そんな話は置いといて、早速今のエルフの自己紹介を聞いておこう。そのエルフは、少し老けていて、金髪だが少し白髪(しらが)が目立つ。糸目で眼鏡をかけている。とても優しそうな人だ。

「君がヴェントかね。」

「は、はい。」

「テンペスタとヴォラーレの子か。2人とも、いい強さを持っておるからのぉ。わしはイモータリア・インベジオン。フルファンテのリーダーであり、創設者だ。ヴェント、お主は自分のことをどのくらい強いと思う?」

「自分なんてまだまだです。フラッシュ・アトミックの速さを超えたのに、学園にも入れないくらい弱いんです。だから……」

「え、今なんて?」

「え、ですからフラッシュ・アトミックの速さを超えたのに、学園にも入れないくらい弱いんで……」

「嘘ォ!?」

 イモータリア———イモさんは僕の話を聞いて目を丸くした。きっと僕はそれだけ弱いことなんだろう。何やらそのことについて聞いているのか、父と母に向かって小声で話してる。

「ちょっと、君たち!一体あの子に何をしたの?」

「え、別に何も……ただ、ヴェントが訓練しただけであって……」

「ええ、私もそのことしか知らないわ。でも、1つだけ言えるのは……」

「「ヴェントはすごいんだよ!!」」

「ウッソォ……」

 何やら、僕の弱さに絶望したのか、大声で「ウッソォ……」という声だけ聞こえた。


 そう言えば今気づいたのだが、ネビアとイモさん以外、全く人がいない。そのことに父と母も気付いたのか、父はイモさんに

「そういえば他のみんなはどこにいるんだ?」

「あいつらなら今頃……あ、いたいた。」

イモさんは近くのテーブルにあった水晶を手に取り、少しだけ魔力を流した。すると水晶の上から光が溢れ、大画面がいくつも出てきた。そこには、砂漠の風景と、大きな芋虫と戦うガタイのいいタンクトップの人の風景や、洞窟の中を探検する、変なゴーグルをつけた女の人の風景といった様々な場面が大画面に表示されてる。僕は驚いてその場に座り込んでしまった。

 でもなんでみんな怒ってるんだ?

「ヴェント、これはフルファンテのみんなの今の状況を示している。馬車は朝に来たから、みんな夜にパーティーの準備をしてたんだが、来なくってみんな悲しんでいたぞ。たまたま来た大量の仕事をストレス発散と称してこなしているだけじゃが、お主、何かあったか?」

「えーと…父と母に聞いてください……。」

 僕は昨日のことを説明したくなかったので、父と母に丸投げした。父と母は昨日のことを少し焦りながら話していた。そのことを聞いた、イモさんはため息をつき、ネビアは「テンペスタとヴォラーレらしい!」と腹を抱え、床を叩きながら笑っていた。


————その後、ネビアは丸焼きにされかけたことは因果応報としか言えないだろう。


「とにかく事情は分かった。テンペスタ、ヴォラーレお主らはいつまでここに滞在する気だ?」

「1週間ほどですけど……それが何か?」

 するとイモさんは水晶に流した魔力を少し増加させ、水晶に話しかける。

「アーアー、お主たち、聞こえておるか?ヴェントが来たぞ。ついでにテンペスタとヴォラーレもだ。5日で仕事を終わらせるのなら、来い。歓迎会をするぞ。」

 そのことを聞いた画面越しの全員は喜び

『ウオオオオーーッ!!!やってやらぁ!!』

『早く帰ってどうして遅くなったのかを聞き出してやる!!』

 とかの雄たけびを上げていた。


 ……この後、歓迎会をするのは分かったけど、どうなるの?

 会話のシーンが多くなると、話す文と考える文を書く必要があるので、文字数が多くなってしまいました。まぁ、今回は内容を濃く書くつもりなので文字数は3000くらいを超えてたらオッケー!ってかんじですね。

 これからもどんどん書いていくのでどうぞよろしくお願いいたします。

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