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Ex-Stage 03

         ~《机上の死闘、会議室だって戦場なんだ!!(笑)》~




~円卓会議、執務室~



「ちょお無理!!こんなん無理!!」

「黙って手を動かしなさいマリエ!」

「だぁもう!?、やってられんわんなもん!!!」


今現在執務室内は書類の山で埋め尽くされていて

片付けるスピードの3倍で書類が増えていくのだ、

どれだけ頑張っても終わらない書類仕事に

シロエとヘンリエッタとマリエールも発狂寸前だった。

因みにこの書類地獄の発端はつい先日のこと、

マリエールが祭をやりたいと駄々をこね、天秤祭の企画書を発表した事だった。

様々なギルドと連絡を付け企画書を仕上げたまではよかったのだが・・・


「アキバの人数は数千から1~2万もいるんですよ!!、

 学園祭じゃないんですから規模を考えてくださいよ」

「そうですわよ、しかもたった2週間しかないんですから」

「うう~、ごめんなさい」


会話を続けつつも必死に書類と死闘を続ける二人と半死のマリエール、

ここ数日、書類地獄に見舞われてマトモに睡眠も取れてない、

だがしかし祭は止まらず、書類との死闘により

企画が倒れる寸前でなんとか首の皮一枚の状況なのだ。

つい先日アカツキと直継も手伝ってくれたのだが、社会人である直継はまだしも

アカツキは全く書類仕事ができず、直継に

「無理すんなよちみっこ」

と言われたあげく、アカツキが直継に蹴りをかまして書類をバラ撒いてしまい

シロエに本気でキレられ


「邪魔するんなら出てけぇーーーーーーー!!!!!!!!!」


と怒られてしまったのだった、

ちなみににゃん太は審査のすんだの出店の営業許可書を配ってまわっている、

ミノリもシロエの片付けた書類を分類して各所に配りに行っている、

因みにミチタカとカラシンの所も同じ用に書類地獄に見舞われている。

クラスティに至っては


「さて、私は戦闘系ギルドの人間ですから書類仕事はできませんよ」


と・・・メガネを怪しく光らせながら逃げられてしまった


そんな訳でシロエ達は少ない応援に助けられながら書類と死闘中なのだ


「お~い、青年ってうわぁ」


円卓会議の執務室にやってきたアナスタシアは積まれた書類に驚いた

祭が近々あるのは知っていたがここまですごいことになっているとは

想像してなかったのだった。


「ああー、あの時の、どうしたんです?」


いつぞやの事をシロエも覚えていたらしい、片手を挙げ

「コッチです」と返事をしてくれた、しかしアナスタシアは


「手伝います、これじゃ相談もなにもあったもんじゃないですし」

「え!?、いいんですか助かります」


シロエの嬉しそうな声が聞こえてくる、

表情まではさすがに書類で見えなかったが、アナスタシアは

手身近な書類を見回し始めるとテキパキと書類を入れ替え纏めあげていく


「手際がいいですわ、どんなお仕事を?」


近くで書類と格闘していたヘンリエッタから称賛を受ける、それでも手を動かし

書類を減らしていくヘンリエッタも凄いのだが。


「公務員ですよ地域環境整備を担当してるんです」

「「よかった!!コレお願いします!?」」


2人同時に声を挙げて差し出してくるのは

天秤祭中の公共空間の使用権やゴミ箱の設置、出店のスペースの問題だった


「成る程、祭には結構出る問題ですね」

「学園祭じゃあるまいし、適当にはできませんし」

「このような事柄は実際に経験をした方でないと分からなくて」


アナスタシアは積まれた書類全てにざっと目を通して

自分が片付ける問題の書類のみをピックアップしていく、

そして分類が終わると


「おお!!、かなり少なくなったんじゃないです?」

「これなら後は持ち帰って処理していけば間に合いますわ」


二人は地獄から解放されテーブルへと突っ伏す

アナスタシアはそんな二人を見て笑っていたが、あるものに気付く


「なんか手が出てるんだけど、コレ大丈夫なの?」


その言葉にシロエとヘンリエッタは視線を向けると


「マリ姉!!」「マリエ!!」


どうやらマリエールが書類の山に埋もれて生き埋めになってしまっていたようだ

危うい所で救出されたマリエールは気絶しており、

ヘンリエッタがギルドへ連れて帰ることになった


「そういえば相談があったんじゃあ?」

「そうなんだけどね、又今度にするよ、今は祭を楽しもう」

「スミマセン、みっともないところをお見せしてしまって」


シロエがペコペコ謝るのに気にしないでいいと言い残して

アナスタシアは書類を抱えて帰っていった。

シロエも書類を持って帰る事にして戸締確認をして会議室をあとにした。


「主君、今帰りか」

「ああうん、そうだね」


アカツキはシロエの素っ気なさに恐怖を感じた


(やはり先日の事を怒っているのか)


先日、直継を蹴りとばした事による書類散乱によって

シロエに怒鳴られたアカツキは名誉挽回しようとシロエに話しかけるが

相手にされない、アカツキは汚名返上をかけシロエに手を差し出し


「主君、私も手伝おう」


だがシロエはゲッソリした顔でアカツキを一瞥すると


「いいよ別に、アカツキは役に立たないから」


そう言って自室へ入ってしまった


「主君!!しゅくーーーーーーーーーん!!!!」


アカツキの悲しい叫び声がログ・ホライズンに響き渡るのだった


ちなみにアカツキがシロエに許してもらえるまで2日を要したのだという


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