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追放された少年  作者: 誰か
青年期
19/150

~プロローグ~嫌悪する少女

短いです。一応フラグ。この設定は最初から決めてたり。


 憎い  憎い  憎い

 あの男が憎くてしょうがない。視界に入れる事すらも嫌でしょうがない。

 私の日常を奪ったあの男。私が最期に目に焼き付けたあの男。

 うだるような暑い日の夏。突如現れて全てを奪っていったあの男。

「・・・げろ。・・・!!」

 今でも脳裏に浮かんでくる兄の最期の声。どうしてあの時私は、ドアの外をしっかりと確認しなかったのか。

 確認さえしていればあんな事にはならなかったはずなのに。

 いくら考えても時間は戻らない。

 あの事を忘れようと決め、ここで精一杯生きていこうとしたはずなのに。

 またしても、あの男が私の前に立ちはだかる。そんな自分の運命を呪った。

 何度殺してやろうかと思ったか分からない。だが自分にはそんな力なんてなかった。

 いくら天才だなんだと言われても、あの男には届かない。

 絶対的な力の差。自分の無力さに歯噛みする。ああ、どうして私にはこんなにも力が足りないのだ。

 あの男がここにやって来た瞬間一目で分かった。見紛うはずもない。

 たとえどれほどの時間が経とうとも、絶対に忘れようがないあの顔。

 吐き気がした。普通に話しかけてくるあの男に嫌悪感しか感じられなかった。

 ここに来てあの男はとても大人しくしていたが、それでも私にはあの男に対する嫌悪感を捨てきれない。いつか必ず何かしでかすと、確信を持っていえる。

 これ以上家族を失いたくない。

 今でも、私はあの男が嫌いだ。

 あの男を殺すために、今日も私はあの男について回る。






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