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この山道を行きし人あり

『街道を行く』を気取って。

これこれこういう謂れで名付けられたものである、などと由緒正しき地名がある。その様な由来を持つ、あまりの険しさに胸を突く様にして上らねばならなかったという胸突坂を、私は息を切らしながら歩いている。

己の今行く道が先人の通ったものと思うと奇妙な気分になる。同じ地面を踏み締めていると言っても、江戸時代以前こんなコンクリートではあり得なかったろうし、周囲の景色は随分と異なるだろう。富士見坂という名は関東各地に点在するが、今日(こんにち)では大抵そこから富士の山をちらりと望む事も叶わない。

先人と同じその場所、そして面影も残らぬ風景。それがいいとか悪いとかではなく、思い浮かべるとすぐにふっと消え失せる髷姿の、あるいは着物姿の人びとが、様々な場所で私の目の前を行き過ぎていくのである。

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