第3話 海辺の塔で
ある海の見える塔の上に、双子の姉妹が暮らしていました。
姉妹は恋人同士でした。
双子なので結婚は難しいですが、お互いに愛し合って暮らしていました。
「ララ姉、朝ご飯できた」
「ロロ、ありがと」
二人は席につき、手を合わせました。
「ペリカン神に感謝して、いただきます」
「ロロの料理はやっぱり美味しいね」
「ララ姉のために作った。当然だし」
二人はご飯を食べて、一階の魚売り場で仕事を始めました。
「いらっしゃいませー」
「おいしいお魚、いかがですかー!」
二人のお店はあっという間に人が集まりました。
ちょうどお仕事が終わったとき、外から鳥の苦しむ声が聞こえました。
ララが様子を見に行くと、怪我をした鳥が倒れていました。
「たいへん、ロロ!」
「もちろん、手当してくる」
ロロが手当を終えると、鳥は一礼して羽をバサバサと動かしました。
――クェー!
鳥は羽ばたいて、あっという間に遠くへ消えていきました。
「ロロ、すごい!」
「ララが、教えてくれたから」
「でもわたしじゃ、上手に手当て出来なかったよ」
ララは嬉しくなって、ロロを抱きしめました。
二人は手をつないで、階段を登りました。
夜ご飯を食べて、二人はキスをしました。
次の日の早朝、大きな漁船が汽笛を鳴らしているのが見えました。
お父さんが乗っている船です。
ララが商品を仕入れに行くと、不思議な貝殻のネックレスをもらいました。
お父さんにが言うには、他の国のお宝のようです。
ララはこのネックレスを買って、ロロにプレゼントしようと思いました。
「ロロ、喜ぶかなー」
ララは楽しみに家に帰りました。
「ララ姉、おかえり」
「ロロ! これプレゼント!」
ララはネックレスをロロにわたします。
「くれるの?」
「うん」
ロロはおずおずとプレゼントを受け取り、首にかけました。
すると、ロロの身体がひかりだしました。
「わわっ」
ロロは人魚になってしまいました。
「ララ姉、これってどういう……」
「わかんない」
「と、とりあえずお父さんに聞いてみよう」
ララは走って漁船に入りました。
お父さんは、ロロは海に入らないと消えてしまうと言いました。
ララは急いで帰りました。
ロロは少し薄くなっていたので、急いで海に入りました。
「ララ姉、怖い」
「大丈夫、わたしがついてる」
ララはロロにキスをしました。
それから、ララはロロを治すための手段を探し始めました。
ララは毎日ロロに会いに行きました。
そしてついに、ペリカン神が人間に戻せることを知りました。
ペリカン神を祀るお祭りの日がやって来ました。
最も美しい魚をつれてきた人が、ペリカン神と謁見できるのです。
「ロロ、お魚コンテストに出よう」
「ララ姉、どういうこと?」
「お魚コンテストのチラシなんだけど、ほら」
「最も美しい魚をつれてきた人は、ペリカン神と謁見できます。なるほど」
「いい考えでしょ!」
「でもどうするの? わたしたち、そんな綺麗な魚は持ってないよ」
「ここにいるじゃん。すっごくきれいな魚」
ララはロロを指さしました。
「え、わたし?」
「そう。ロロは世界一可愛くてきれいな女の子、もとい人魚だよ!」
「えぇ……」
「ほら、すぐ始まっちゃうよ!」
「ちょ、ララ姉」
潮の香り漂う街を、二人で泳ぎました。
そしてついに、ペリカン神を目の前にしました。
「ふむ、こやつを人間に戻したい。とな?」
「はい、お願いします!」
「だめだ。と、普通なら言うところだが……」
――クェェエ!
ペリカン神は大きくいななきました。
ロロの身体はひかりだし、人間へと戻りました。
「ララ姉!」
「ロロ!」
二人は強く抱きしめ合い、キスをしました。
「実は、この前息子が怪我をしてな。それを助けてくれたのが君たち姉妹だと聞いている」
「それって……」
「感謝してもしきれないぐらいだ」
ペリカン神は白い翼を広げました。
「そして、君たち二人の結婚を認めよう!」
それからすぐに、神様たちあいのもと、二人の結婚式が行われました。
ララとロロはそれからも、幸せに暮らしました。




