草むらスポットライト
とらえ方は様々かもしれませんが、社会においての悩みや孤独に目を向け、その中でも自分を見失わず進んでいこうという作品です。作者自身の心情と重ねて創作しています。
「新作のフラペチーノ出たってよ!」
「話題の映画今日から上映らしいぞ!」
「そのアウターにブーツは古くね?」
「こないだ〇〇ちゃんがやってた振り付けで動画撮ろっ!」
…くだらない。
最高におもしろくない。
どうせ自分の芯なんて無いだろ。
糖分の摂りすぎで脳ミソまで甘ったるい奴
感性が備わってないクセに分かったように語る奴
コイツに至っては独り語りする裸の王様
そしてアイツらはインフルエンサー気取りだ。
きっと、〇〇とやらが澄ました顔で盆踊りをしても真似するタイプだろう。
俺はそうはならない。
起き抜けに水を1杯いただく。
調子が悪い時はスペシャルドリンクを1本、ちびちびと。
これが乙だ。
そして、開いたカーテンの向こうからの日光を浴びる。
ここぞとばかりに背伸びもしてみたりね。
ファッションなんてのは最低限でいいのだ。
丸ハダカにさえならなければ。
世間に興味はないが、
望まずとも毎日たくさんの情報が耳に入る。
内に籠っていると間違えて憧れてしまう時も正直あるが、
刺激よりも安全第一だろう。
通り魔に切り付けられたり、ヤンキーに首根っこ掴まれて踏みつけられたりもするようだし。
そういえば、こんな俺も時々踊る事があるが、それは風任せだ。
決して、きまった振り付けなどはない。
そのほうが楽しいだろう?
外で華やかに生活している連中もいるようだが、
そんな広い世界にいても、しょうもなく地味な仲間もいる。
そう考えると、俺は、華のない生活でも充分だ。
決められた枠の中で、根強く、芯をもって生きてゆく。
俺は、花になれない雑草なのだから。
ご覧いただきありがとうございました。後味が悪く感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、作者自身の生き方と重なる部分もございます。この考えが正しいのではなく、皆様が「自分らしく」生活できることを心より願っております。