05 たたたたた食べたいです!
「つまりな、この町は防波堤みたいなものなんだ」
「防波堤」
セルヴィス様にお願いして連れてきてもらったのは、八百屋さんだった。
わたしは店先に並べられたキャベツを手に取りながら話を聞いている。やっぱり一玉は無理だな。
「この町の住人は普通の生活を営んでいるように見えるが、ほとんど全員がうちの所属なんだ。つまり軍部だな。有事の際真っ先に戦火に見舞われるこの地を守ってくれている」
「ということはここの店主さんも、あちらのお肉屋さんの奥さんも」
「そうだ」
「なるほど。……あ、すみません、これって半分だけ売ってもらうことは出来ますか?」
「出来るよー。ちょっと待っててな」
わたしの手から分厚いてのひらがキャベツを取り上げて、奥で真っ二つにされる。
おお、プロのお仕事。
半分になったキャベツは袋に入れられ手元に来たので、ありがたく受けとってお金を支払おうとすれば、驚いたように目を丸くした店主のおじさんがセルヴィス様を見遣った。
「ヴィス、支払ってやらないのか?」
「……本人たっての希望だからな」
諦めたようなセルヴィス様とは道中お話しして得た勝利なのである。
ちなみにセルヴィス様がこの変装をしているときは、みんな侯爵家に務める庭師見習いのヴィスさんとして扱うことが決まっているらしい。なるほどな、バレバレの変装にどやる有能イケメンは幻だったのだ。
閑話休題。
八百屋のおじさんにお礼を言いつつお金を払ってから店を辞して、次はお肉屋さんへ案内してもらう。
前世でもよくみたガラスのケースの中に入ったお肉たち。野菜は馴染んだ名前がついているけれど、お肉は微妙に違うんだよなあこの世界。
けれどもボートウェル家にお世話になってから、ひそかにリサーチを続けた結果目的のお肉と似たものにもう目星はつけていた。
「ということは、国防っていう点でもこの町って結構重要な拠点だったりしますか?」
「そうだな。ボートウェル家当主が代々この地にいるのも同じ理由になる」
ちょっと楽しげな様子のセルヴィス様を横目に、わたしはお肉屋さんの奥さまらしい人に声をかけた。
「ブークのバラを一山くださーい」
そう、豚肉のそっくりさんです。そうって言ったって映像でお見せできないのが残念なんだけど。
お金を先に出して油紙みたいなものに包まれたお肉を受け取った。これはキャベツと一緒にしておこう。
うんうん、順調に材料がそろっていくなあ。
寮の食堂に常備されている食材で足りるので、あとはソースを買えばミッションコンプリートである。
「つまりな」
「あっ」
するりとわたしの手からキャベツとお肉が入った袋を取り上げて、セルヴィス様が言葉をつなげる。
「ボートウェル夫人という立場には、君が思うような面倒はほとんどないんだ」
「っ、は――」
一瞬意味を考えて、昨日のサラ先輩との話のことだと察する。
不意打ち、本当によくない。
なにかしゃべろうと口を開けたのに、出たのは変な相づちのようなため息のような声だけ。
「……性格、悪いって言われません?」
「否定はしないが、リディーナに対して性格の悪さを発揮するつもりはないぞ。少しでもマイナス要因を払えば君がこの手を取ってくれるかもしれないと期待しているだけで」
「いま、繋いでますけど。手」
わかってて、誤魔化している自覚はあるけど。
それに気づいてないわけはないだろうに、セルヴィス様は責めては来ない。
昨日のサラ先輩との話を聞かれてしまってる以上は、もう答えなんてわかりきってるということなのか。急かすつもりはないということなのか。
その判断はわたしには出来ないけど。
「貴族同士であるならその限りではないが、婚姻事例はそれなりにある。と、言っただろう? 国の方からそこまでうるさく言われることはないしな」
「……そこまでしてもらえるくらい、重宝がられてるんですね」
カコモチって。
潜められた声に、敢えて伏せられたワードを出さないよう気をつけつつ返した言葉に他意はなかった。本当です。カコモチを囲い込みたいんでしょ? 的な駆け引きをしたかったわけでもないのに、そんな風に響いていたらどうしようって言ってから気づいてセルヴィス様を仰ぎみて、言い訳じみた言葉はなにひとつ出てこなくなってしまった。
「国の思惑はどうあれ、俺はただ君のことが好きなだけだよ」
あんまりにも、セルヴィス様が優しい顔をするから。
この人、一回懐に入れちゃったら相手が詐欺師でも受け入れちゃうんじゃないかななんて、あさっての方向へ心配してしまいそうになる。
ここまで好かれる心当たりもないから、なんで? どうして? どこが? って、聞きたくはなるんだけど、それは間違いなく失礼なことだってわかるから、結局そうですかって引き下がるしか出来ない。
理由は多分、あの夜に聞いたことがすべてではないにせよ大半を占めてるんだろうから。
「ところで俺も疑問なんだが、いま買ったこの材料でなにを作るつもりなんだ?」
「それは――」
答えかけて踏みとどまる。
この町中を歩いてみても類似品こそあれど同じものがない前世飯って、おおっぴらに名前をあげていいんだろうか。
「ええっと、お耳をお借りしても?」
「……かまわないが」
いいのか? って、目線で聞いてくる意味は深く考えずに、道の脇によけてちょっと身をかがめてくれたセルヴィス様の耳元にそっと手をあてて小声で答えた。
「お好み焼きっていう前世の料理なんですけど、昨日ふと思い出したら食べたくなったんで再現してみることにしたんです」
「んんっ」
え、なんで咳払い?
疑問はけれど、セルヴィス様の顔で消し飛んだ。
う、か、顔がいい。
近づくと余計に際立つ造形美、綺麗な人は毛穴が見えないって都市伝説じゃなかったんだな。
「そのお好み焼きというのは、作業工程が複雑だったり手間がすごかったりするだろうか?」
「え、いえ。わたしが食べるだけなので、そこまで手の込んだことはしません。切って混ぜて焼くだけです」
めちゃくちゃ本格的なやつの作り方なんてわからないから、記憶を頼りに簡単且つ簡易なレシピでクッキングしようとしていただけだし。
「あ! 無理無理無理ですよ、わたしレシピ本とかは作れませんからね? 料理だって自分が食べる分には大丈夫ってだけで、後世に残すような料理スキルも持ってませんから!」
「そうじゃない」
「えっ、違うんですか?」
ああよかった。
さすがに適当自分料理を記録に残されるのはいやだ。
って、あれ。
「っ、うえ」
……気づいたらセルヴィス様の顔がめちゃくちゃ近い問題。毛穴云々言ってたときに気づけと自分に言いたい。すごく言いたい。
耳打ちするときにわたしの方が距離詰めて、服の袖につかまってしまっていたからだ。完全無意識でした許して!
いいのかって目顔で聞いてくれてたことの意味をいま理解したけど、出来れば口頭でお願いしたかった。
「っ、すみません!」
思わず両手をぱっと離そうとすれば、つないだままの手だけは解放してもらえなかった。
「謝られるようなことあったか?」
「勝手に、触ってましたし。なんか近かったですし」
「リディーナになら問題はないから、好きなように触ってもらってかまわない」
「…………それは、えんりょします」
「残念だな」
全然残念じゃなさそうな口ぶりで、セルヴィス様は事前に伝えていた調味料の専門店へわたしを案内してくれた。そう、ソース。この世界にはソースも市販のマヨネーズもあるんですよ。
たこ焼きそっくりな見た目の屋台にあったソースがまんまお好み焼きソースだったので、市販品があるか聞いたらこのお店を教えてもらえたのだ。屋台のは自前らしいんだけど、似たものがあるとかなんとか。
ずらりとならぶ大瓶の中に各種液体&粉の調味料があって、お店に用意された大中小の瓶を購入してその中に調味料を入れてもらえるシステムらしい。さすがに長期保存可能な完全密閉プラ容器とかはないみたいだけど。
事前に聞いていたソースとマヨネーズを間違いなく購入して、ミッションコンプリートである。
なんだかんだでもう夕方近い時間なので、そのままわたしたちはボートウェル家に向かう坂道へ向かった。
新しい靴は本当に歩きやすくて、じんわりくる足の疲れはまああるけれど痛みやなんかはまるでないから、駄目になったら自分でも同じものを買おうとこっそり決める。
レンガ敷きの坂道をゆっくりとした足取りで進めば、周囲に人はいなくなってわたしたちだけになった。でも、初めてこの道を下りてきたときのような気まずさはないのだから、なんだかちょっと不思議な心地がする。
「ところで、そのお好み焼きというのは美味いのか?」
「あー、広場にある丸焼き? の、類似品みたいなものですよ。わたしが作ろうと思ってるのは、大量の刻んだキャベツ小麦粉とか出汁とか諸々でこう、混ぜて、焼いて、鰹節とかかけてソースとマヨネーズをかけるやつなんですけど。焼きそばの麺を使った別バージョンのもあって、そっちも同じくらい美味しくて好きです」
「?」
あー、ちんぷんかんぷんな顔をしている。
でもこれ以上どう伝えていいかもわからないしなあ。焼く前の姿はまるで吐瀉物みたいな説明もよろしくないだろうし。
「口頭だと伝わりにくい料理なんだな」
「わたしの説明が下手なだけかもしれないですけど」
「なら、俺にもそのオコノミヤキを食べさせてもらえないか? さっきも言いかけたんだが、もちろん材料費もその分負担」
「えっ無理です!」
直脳で返事をしてしまったら、ぺしょんとみるからにセルヴィス様が肩を落とした。
言葉を途中で遮ったのは大変申し訳ないことだと思いますけど、やっぱり無理なものは無理だってば。この世界に生を受けてからの初前世料理再現。調理器具だって材料だって、前世とはまったく違う可能性が高いから味だってどうなるのかわからない。
そんなものをセルヴィス様に食べてもらうとか無理でしょ。
「……無理の、理由は?」
「素人料理だし上手くいくかもわかりませんし、わたし別に料理上手でもなんでもないですからね、自分用だと思ったからだいぶ材料はしょってますし」
「かまわないが?」
「わたしが! かまいます!」
「どうしても?」
身をかがめて顔を覗き込んでくる長身のイケメン。
自分の顔面力がわたしに有効だとしってたからだったんだな、このあざといやつ。
「う、ど、……どうしても、です!」
「そうか」
よっし、頑張った! 頑張ったよわたし!
これで落ち着いて今夜は一人お好み焼きパーティだなあと思っていたら、なにか思いついたみたいな大きな一人言を、セルヴィス様が呟きはじめた。
「……とはいえカコモチの料理でその名称を俺が知らないとなると、あまり一般的ではない可能性があるな。それを女性使用人寮で作るとなると、リディーナがカコモチであると勘づく者が出るかもしれない」
「えっ、じゃあ、だめってことですか……?」
すっかりお好み焼きの口になってたのに。
半玉のキャベツと豚肉で別の料理を作るしかないのかもしれない。そう肩を落とすわたしに、セルヴィス様は優しく微笑んだ。
「なに、本邸を使えば問題ない。たまたま俺が通りかかって味見を所望するかもしれないが」
「そこまでします?」
あれこれ理由をつけたところでそこに着地するんかい。という呆れ半分、一周回って面白くなってしまったの半分。
笑ってしまったわたしにセルヴィス様は得意気に答える。
「意中の女性の手料理なら食べたくなるものだろう」
「ていうか意外ですよね、セルヴィス様は恋愛とかにもっと消極的というか、こんなぐいぐい来るタイプだと思わなかったです」
手を繋いだり、仕事と称してデートしてみたり、料理を食べたいからとあれこれ食い下がったり。
見た目の印象だともっとクールタイプというか、女なんて興味ないね。みたいな人だと思っていた。
「心外だな。黙っていて君がこの手を取ってくれるならそうするが、好意を相手に伝えるのは恋愛だけにとどまらず大切なことだと思うが」
「それはまあ、そうなんですけど」
口で言うのは簡単だけど出来るかと言われると別の話で、好きな物や事柄を好きと声高に叫ぶには照れとか色んなものが先に立ってしまう。
それが対人ならなおのこと。
「リディーナが俺の好意や行為を心から迷惑に思っているなら控えるが、そういうわけでもないようだしな。それなら物理的にも心理的にも距離を詰めて慣れてもらった方がいい」
「強引じゃないですか」
「でも、嫌われてはいないだろう?」
もちろん嫌いではないけど、同じような好意を持っているけど、わたしの口はそれを音として出したりはしない。出来ない。
ひとたびそれを口にしたらどうなるんだろう、そんな気持ちがブレーキをかけてしまうのだ。
「返事を焦らせるつもりはないからそんな顔をしなくていい。それに、俺に限らずマリエルやサラだって、好きなものに対する表現はわかりやすいだろう? ここは、そういう国だと思って受け入れてくれると嬉しい」
「…………言われてみると、たしかに」
思い出したのは出会ってからのこと。
セルヴィス様はめちゃくちゃシスコンで、マリエルちゃんに大嫌いって言われたらきのこを生やせるくらいジメジメ落ち込んだし、マリエルちゃんのわたしへの好意はストレートだった。
サラ先輩も……うん、そうだな。気づかなかっただけであのひとも隠してないな。
納得したらおかしくなって、声をあげて笑ってしまった。
なんか、とても腑に落ちてしまって。
「あーー、なんだか納得できたので、わかりました」
「それはよかった」
涙の浮いた目元をぬぐって、再び坂道をのぼりだす。
石畳の道をそれて使用人用の門をくぐったものの、セルヴィス様はわたしから手を離すことなく本邸へと歩いていく。
「えっ、あ、ちょっ」
「このまま調理場まで案内しよう。他の者に料理のことを聞かれても困るだろう?」
そこは適当に誤魔化すくらい出来ますけどー。
そんな主張を上げることも出来ず、わたしは本邸へと連れていかれてしまう。
いやでも待って?
本邸の調理場ってめちゃくちゃ大きな料理屋さんのそれっぽくて、わたしその中にまじってお好み焼きみたいなものを作るの?
さすがにそれはハードル高いし、結局よくわからん料理を作ってるところ見られちゃうのでは?
わたしがカコモチだとしっているのは、セルヴィス様とマリエルちゃん。サラ先輩にギルバートさんだけだ。
ストップかけたいのに黙殺されて、一階にある調理場へいくかと思えばセルヴィス様は階段をのぼっていく。
あれ?
そこから先は一般の使用人は入れない場所だけど、ヴィスさんコスプレのまま入るセルヴィス様とわたしを誰も見咎めない。
お屋敷の人もセルヴィス様=ヴィスさんはご存じらしい。多分。
全員にアンケートとったわけじゃないから想像だけど。
「足りない材料は用意するから言って欲しい」
そう言って案内されたのは、おばあちゃんの家にある台所みたいなサイズ感のキッチンだった。部屋の中央に調理台があって、コンロがみっつに大きな鶏が丸々焼けそうなオーブンのついた立派なものだけれど。
「ここは」
「母が料理を趣味にしていてな、嫁入りのときに専用のキッチンを作ったんだそうだ」
「えっ、そんなところお借りできません!」
「かまわない、あの人がここで料理を作ることは当分ないし、使わなければどんどん劣化してしまうからな」
「と、言われましても」
おじゃましますとおそるおそる中に入ってみれば、きちんと掃除されているのがわかった。調理器具なんてピカピカで、やはり使いづらい。
うううんんん、悩む。
お好み焼きは食べたいけどここで作って食べるの罪では? ここはあれだよ、バター香るざくざくクッキーとかおばあちゃん作のにしんパイとかが似合うキッチンだよ。にしんパイみたことも食べたこともないけど。
「お兄様、戻っていらしたんですね。お母様のキッチンでなにを? って、リディーナさん?」
「あ、マリエルちゃん昨日ぶり。お洋服ありがとうね」
「いえいえいえっ、とってもお似合いです! わたしもそれと色違いのワンピースを持っているので、今度おそろいにしてください!」
「えええええっと、機会があったらね」
とととと小走りでわたしの前までやってきてくれたマリエルちゃんはとても可愛い。
でも、この状況で彼女がやってくることが、わたしにとってプラスになるとは思わなかった。
「ところで、どうしてリディーナさんもこちらへ?」
「なんでもカコに食べたオコノミヤキなる食べ物を作りたいそうでな、調理場としてここを使えばいいと案内していたところだ」
「お好み焼き! たたたたた食べたいです! 食べる!」
はいはいはいと両手を挙げて主張するマリエルちゃんに、やっぱりかとうなだれた。むしろ愛する妹を味方につけるためにここまで連れてきたんじゃないですかねセルヴィス様。という疑惑さえ生まれる。
「お好み焼きって言っても、材料最低限だしどれだけ味を再現出来るかもわからないけど」
「いいです大丈夫ですお上品な食事も美味しいですしコックに感謝もしてますけどそれはそれとしてたまにはそういうものをお腹いっぱい食べたかったんです! 大口開けるのははしたないからってハンバーガー頼んでも一口サイズのクラッカーみたいなのしか出てこないんですよ!」
「それは悲しい」
反射で返してしまったけど本当にそれは悲しいことだ。
ハンバーガーは存在してるのかな、アメリカ系の人とかが転生して広めたのかもしれない。町にはバーガーショップみつけられなかったけど、パン屋さんはあったからバンズになりそうなパンをみつけて自作……いけるんじゃないかしら。
「お願いしますリディーナさん、お礼に出来ることが思い浮かばないけどお礼もします! 少しでもいいんです。お好み焼きわけてください!」
可愛いと思っている女の子に、ぎゅうぎゅうとスカートにすがられて拒否出来るだろうか。出来るわけがない。
「……美味しく出来るかわかんないけど、それでよかったら。あと、お礼は要らないです……」
「ありがとうございます!」
わーいとこどもらしく喜ばれるとそれはそれで嬉しい。でも、わたしは気づいている。
キッチンの入り口でにこにことこちらを見遣るセルヴィス様の視線を。
「マリエルが食べられるなら、俺の分も作って欲しい」
ここで拒否したら仲間はずれにしてるみたいで後味悪いし、別に嫌がらせしたいわけでもないし。
でもだよ? 昨日の朝ご飯にって出されたサンドイッチは見た目は普通なのになんかとても繊細な味がしたんですよ。マヨネーズは尖った酸味もなくまろやかで、挟まっていたハムやレタスの味を阻害しないばかりか、アクセントに入った辛子のようなものと混ざると味の深みがものすごく感じられた。
ああいうものを日常的に食べている人に、手料理を振る舞えと?
「…………口に合わなくってもしりませんからね」
いまだヴィスさん仕様の眼鏡越しでじっとみつめられて、拒否し続けられるわけがないのだ。
だって、めちゃくちゃ顔がいい。恋心フィルターなのかキラキラエフェクトさえかかってみえるようだった。
こうしてわたしの…転生後はじめての前世料理は、ボートウェル兄妹の胃袋に収められることが確定してしまったわけです。うん、ちょっとこうなるかなって予想は出来てました。




