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カレーがうまいっ

「ただいま」


 ふぅ、西宮の勘違いを解き、本来の用事を済ました後はすぐに帰ってこれたな。まぁ、誤解説くのに中々な時間がかかったけど。

 てっきり帰り道から何か仕掛けて来るかと思ったけどそんな事はなかったなぁ。帰り際に「明日からの落とす準備しないと」とかなんとか言ってたような気がしないでもないけど、俺は知らない。知りたくない。


 リビングに入るとソファーの真ん中に足を揃え、両手を膝に置いて背筋をのばした香苗が座っていた。ただし目が半眼だが。

 そんなことより俺の目を引くものがある。香苗の両隣にソファーの端まで埋めつくすほどの、見たことあるブランド名の入った紙袋とビニール袋の山だ。


「お、おい。その袋の山はなんだ?」


「フフッ、も~ちろんミツキちゃんに着てもらう服と靴とアクセサリーよぉ…」


 お前、お前……こんだけ量買うのにいくら使ったんだ…


「心配しなくても、もちろん配信の収入で買ったわよぅ。後は視聴者からのプレゼントでも来てるのよ。良かったわね?ミツキちゃん男の人にもモテモテだもの。いくつかは今日の帰りに買ってきたわ。ストレス発散にね…」


 考えてる事読まれたか?にしてもそれは知りたくなかった。男にモテモテとか勘弁してくれ。にしても…


「ストレス?なんかあったのか?」


「……………」


 ん?


「フ、フフ、フフフフフ…。さぁ、こうちゃん撮影開始よぉ。ご飯は食べないでね?お腹出ちゃうから終わってから食べなさい。拒否権はない。今日買ってきたの全て撮るまで終わる事はないと思いなさい」


「はぁっ?何着あると思ってんだよ!腹減ってんだけど!何があったか知らんけど八つ当たりすんなよな!」


 すると香苗が無言でスマホをだして某SNSの呟きページを開いた。


「お、おい何をするつもりだ?」


「『一年にいる従兄弟に風呂場で全裸見られたなう』」


 あかーーーーん!


「さぁさぁ!いくらでも撮影しましょうお姉さま。さぁ、部屋にいきましょう!」


 あんなん発信された日にはこいつのファンに刺されてしまうわ!


 ◇

「じゃあ、いつも通りこの変声機をチョーカーの裏に付けてね。…はい、スタート」


『やほやほ~!ミツキだょ~♪今日はお姉ちゃんがいっぱぁ~いお洋服を買ってきてくれたからそれを紹介していっくねぇ~♪それでは~まずはこれっ!ジャンッ!これはねぇ………』

 ◇



 あー今何時だ?…9時半だと?疲れたし腹減ったし喉もカラカラだ。くそっ、あの野郎ツヤッツヤした顔しながら撮りやがって。とりあえず下に降りて飯だな。


「母さん飯何がある?」


「貴様に食わせる飯はない!」


「いや、なんでだよ。そしてなんだその喋り方は」


「びっくりした?母さんが今やってるゲームのお気に入りのキャラのセリフなのー!光輝とかなちゃんがお家にお金入れてくれるおかげで少し課金できてね、それでゲットしたスチルとボイスなの♪」


 乙女ゲーに課金してんのかよ!課金してんのに飯も貰えないなんてどんなゲームだよ!


 これがうちの母親だ。メロメロの父親が言うには、綺麗よりは可愛い系らしい。香苗と買い物に行くと姉妹に間違われたー!って機嫌よく帰ってくるのもしょっちゅうある。まぁ、確かに結婚が早かったからまだ若いからわからないでもないけど俺からすりゃ母親は母親だ。


「で、めしは?」


「鍋にカレーがあるからそれ温めて食べてね。かなちゃんはもう食べたから後は光輝だけだから食べたら残りはタッパーに入れて水に浸けといてちょうだいな。」


「わかった」


「じゃ、母さん寝るからね。おやすみー」


「あぁ、おやすみ」


 ……カレーうまっ!!


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