答えは…
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ヤバい。
あー!ホントヤバい。あの感じは絶対見るはずだ。見ないと話題に置いてきぼりくらうからな。
俺と割りと一緒にいる西宮がアレをみたらバレるかもしれない…
どうしよう?バレて追及されるよりは打ち明けてみるか?
けどなー。アレはなー。
よし、決めた!
「西宮」
「なーにー?」
「今日なんか予定あるか?」
「ないけど?」
「放課後教室に残っててくれ。話がある」
「………ふぇ?ななななに?」
今日のツインテールを両手でニギニギしている。あんま引っ張ると取れるぞ?
「ん?今聞いてどうする。他に聞かれたくない大事な話があるから残っててくれって話だぞ?」
「は、はははははいっ!」
よし、これで何とか話をつけて後は香苗にも説明しないとだな。
「………」
「………」
「………」
後藤達よ、なんだその顔。イラッとするぞ。
それから放課後までは特に何もなかった。
隣でやたらと落ち着きのない美少女がバタバタして教師に注意されたくらいか。
よし、最初に香苗に説明してくるか。まだいればいいけど
「西宮少し待っててくれ」
「ふぁぁぁい」
眠いのか?
そしてはるばる来たのはクサレ猫被り従姉妹のいる2年A組の教室。覗いてみると友達二人と談笑しているみたいだった。教室に人がほとんど残ってないのは好都合だな。
んー、いつも家ではやられっぱなしだから、たまには一矢むくいたいな……。
よし、ボサボサの髪を少し小綺麗に直し、声も少し高めをイメージ。制服もピシッと直して表情も柔らかいイメージで教室のドアを開けると残ってる人の視線がこちらをむいた。
「えっ、あの子可愛くない?」
「まじ可愛いんだけど」
なんか聞こえたけど知らんぷりして視線をうつすともちろん香苗もこっちを向いていた。そして香苗の目が見開いた瞬間に言ってやった
「香苗お姉ちゃん、ちょっとい~い?」
ガタタタン
あっ、くずれた。首をかしげつつもう一度呼び掛ける
「香苗お姉ちゃん?」
「…………クッ」
心臓の辺りのを押さえながらフルフルと震えている。どこの女騎士だよ
「ご、ごめんねぇ?義弟が呼んでるから行くね?《《後、手ださないでね?》》バイバーイ」
最後のセリフはいただけないけど、持ち直したな。
お前の友達、顔ひきつりながら手振ってるけどいいのか?
廊下で待ってると香苗が出てきた。俺の腕を取ると上目遣いで睨んできた。そして別の手を伸ばすと制服をだらしなく戻し、俺の髪を元のボサボサ髪に戻してきた。
「こうちゃん、お姉ちゃんを萌え殺す気?なんかもう色々溢れてちゃうかと思ったわよぅ。後、もう学校ではさっきの格好しちゃダメ!絶対に!(……ホンットにもぅ…自覚ないのかしら?)」
なにがだよ。多分やんねーよ。
「それで用ってなぁに?」
昼の話をすると最初はうんうんうなずいていたが段々表情が無くなってきた。
「ってわけで、西宮には話すから。俺の平穏の為に」
「うん、それはいいんだけどね?その西宮さんってどんな子なの?」
「ん?毎日髪型変えたりしてすげぇ可愛い子だぞ?優しいし結構モテてるみたいだし。」
「ふ~ん。誘った時どんなだった?」
「《《いつも通り》》顔真っ赤にして了承もらったぞ。赤面癖でもあるんだろ。」
「いつも通り…ね。勘違いしてなきゃいいけど…。ちなみにわたしはどんな子?」
「従姉妹」
ドシャッ
あっ、潰れた。てか、勘違いってなんだ?
「一応報告はしたからな。じゃ、行ってくるわ。待たせてるし」
崩れおちた香苗を放置して西宮のとこに戻ると教室には西宮しかいなかった。
「悪い、待たせたな」
「ふぇっ、あ、うん。だ、大丈夫。昼に教えて貰った動画見てたから」
グフゥッ
見るのはえーよ!
「あぁー、そうか、うん。それで西宮に残って貰った理由なんだけどな」
「う、うん」
西宮がスマホをしまい、姿勢を正してこちらに向き直る。
最近日が長いので夕陽が入り込む訳ではないけど、風でカーテンが揺れている。
「あー、緊張するなぁ」
「う、うん。わたしも…」
「えーっとな……」
「や、やっぱりちょっと待って!私から言わせて?」
なっ!気付いたのか!?
「な、なんだ?」
「あ、あのね、光輝君の事なんだけどね…」
「お、おう」
冷や汗が出る
「す、好きなの!中学の時から大好きだったの!こないだ下駄箱に手紙入ってたでしょ?それも私。お、お返しの手紙でダメ出しされたから直接言おうと思ってたから今日呼ばれてホントに嬉しかったの」
そうか、俺の事が好きなのか…
…好き?中学の時から?えぇーー!あのラブレター西宮からだったの!?
ん?呼ばれて?どーゆーことだ?
「まさか光輝君も同じ気持ちでいてくれたなんてホント嬉しくて…グスッ」
ちょっと待て!呼び出した理由勘違いしてる!告白で呼んだんじゃないぞ!
あー!涙ながし始めたー!どうしよう?これどうしよう?西宮の事、確かに可愛いしスタイルも良いとは思うけど付き合いが長くて恋人にとか考えてなかったなぁ。
「あっ、ごめんね?私ばっかり喋っちゃって。光輝君からも……聞かせて?」
両手を胸元で握りしめて胸がムニュとなっとる。
そしてめっちゃ、期待した目だな。
ふぅ、俺も覚悟を決めよう。こんなに強い想いをぶつけられたのも初めてだし。
よし、
「いや、告白で呼んだんじゃないんだけど」
あ、西宮の目が死んだ。握りしめてた手もぶらりと下がってしまっている。
「どうゆうことなのかな?」
声低っ!こわっ!
「せ、説明するぞ?落ち着いて聞けよ?」
「いいから早く」
「お、お前が昼に勧められてさっき見てたミツキの動画あるだろ?」
「それが何かな?」
「そのミツキって俺なんだよ。光輝ってミツキって読むだろ?」
「えっ?えぇ?あの可愛い子が?」
「あんま可愛いとか言わないでくれ…。アレな、香苗に無理矢理やらされてんだよ。うちに引っ越してきたばかりの頃に風呂入ろうとしたら何故か全裸の香苗が居て裸を見てしまって、謝ったときについ何でもやるって言ったらこんなハメになっちまった。そしたら登録者も再生数も伸びまくって中々の収入になってさ、家計の助けにもなったもんだから、やめるタイミングがなくてな。それで西宮が見て気づく前に教えて口止めしようと思って呼び出したんだ。」
「……………」
「に、西宮?」
「見たんだ?」
「えっ?」
「香苗先輩のあの抜群のスタイルの裸見たんだ?」
「お、おう。不可抗力でな」
「どうだった?」
「どうだった?って言われても、確かにスタイルは良いけど従姉妹だしなぁ。それ言うなら西宮だって可愛いし胸でかいし抜群の……あっ」
そこまで言ったらもう遅かったのか、西宮は顔を真っ赤にして腕で胸元を隠していた。
「あー、すまん」
「べ、別にいいけど。好きな人にそう見られるのは嬉しいし…はぅ」
「そ、そうか」
「そ、それで勝手に勘違いして期待して告白までしちゃった私の事はどう思ってるの?」
「悪いけど付き合うとは言えない。嬉しいし魅力的だとは思うけど、付き合いが長くてまだ好きだとかわかんないんだ」
「動画の事を黙ってるから付き合って?って言われるとは思わない?」
「?西宮はそんな事言わないだろ?何も言わなくてもどっかでケーキでも奢ろうかとは思ってたけど」
そう。だから打ち明けようとしたんだ。信用してるから。
「っ!ホントにそーゆーとこがホントにもうっ!」
なんだよ
「なら……これから好きになってもらえるよーにグイグイとアタックしていきます!光輝君は私の好意を知っちゃったでしょ?その上で責めて行くから覚悟してね?絶対に好きにさせてみせるんだから!」
まじかこれ、気持ちを知らなければ気付かないフリとか出来るのに、知ってる分キツいぞ!